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正義と悪は様々な哲学者により様々な解釈がなされてきました。
ある人間は、メジャリティとマイノリティ。
ある人間は、他人を満たす自己実現欲求と自分を満たす自己実現欲求。
結論としては「愛とは何か」という話と同じで、こういうことに一つの正解はないんでしょうが、その意見一つ一つは読むたびに「あぁ、面白いなぁ」とも感じるのです。
今回のスマsの小説もそんな感じで読み進めていました。
文章としては特に狂ったところも無く、読み進める分において文自体の違和感はなかったと思います。
今作の主人公は、正直よくわかりませんが、
「彼は、身一つ失踪しても誰からも問題にされない異性を探している」
→「そういう異性に近づき、その心を完全に支配する」
→「自らの快楽を満たす道具にするか」「彼女を売りとばすか、殺すか」
と、言う感じの男と言う印象です。
まぁ、肉体系では決してない、どこか暗さが垣間見えるクレバーな人間。
彼を正しい人間か、非道な人間かと論ずるのは、この小説においては許されるようなことでなさそうなので避けます。
が、ただ一つだけ言いたいことが。
……俺の経験則ですが、独白を繰り返す人間が人の心を開くことはできません。
相手の言葉を引き出そうと、半ば質問攻めで構って構って構いまくる、と言うのが基本的な人間の心を開く方法です。
もちろん、実際はそう単純では無いですが、つまりは「相手を知りたい」という感情を言葉の端にくくりつけることが重要なのは確かですし、必要不可欠な要素であります。
「閉じこもっている人間は、つまり誰かに感情を吐露したい、その人と感情を共有したい(それがたとえば「愛」とか置き換わるのかもしれないですが)」という前提があってこそ、主人公と少女の関係が成立するんですから。
今回の会話を追っていると、闇に染まったクレバーな男であるはずの主人公が「どこかコミュニケーション障害を持った、同性異性ともに何か気持ち悪い印象を持ってしまうヤツ」にしか思えなかったので、そこが一つ残念な点だったでしょうか。
これでは例え傷がついた少女であっても、会話に応じるとは、俺は思うことができませんでした。
その点で、俺は文章中少し戸惑っってしまったことを記しておきます。
まぁ、ろっどsもおっしゃっていますが、書き込みの問題も多分にあるでしょう。
中間の文章量を増やせば、より魅力的な小説になるとおもいます。
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