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「鼓膜を破るような音、膨れ上がるような熱気、ついでに瓦礫とかもオマケにつけて、背中にぶつかってきた」
「非現実という名の爆風が、僕の背中を通り過ぎて行った。現実を直視し続ける事も叶わず、僕は本能的に振り返ってしまった」
「あぁ、今日も夕焼けが眩しいなぁ。そんなオチならどれほど良かったか。こんな火薬臭い夕焼けがあるか」
「頭の中で考えた。この喧しい爆発と、かつての親の怒声と、どちらの方が恐ろしかったか。答えは振り返ってからゆっくり考える事にする」
「うるさい爆音。崩壊する建物。これぐらい規模が大きいのに、俺一人を空へ案内するほどの火力がないなんて、この世は矛盾だらけだなぁ。ちょっとクレームつけてくる」
「いつの間に軍事演習なんて始めたかなぁと、しばらく引きこもっているウチに変わり果てたご近所に違和感を覚えながら、俺はコンビニへ急いだ」
「いつの間にリンクの爆弾はボム兵やスマートボムクラスになったんだ。今ので撃墜数三つは入ったぞ」
「どこぞのお医者さんが爆弾解体に失敗したようです」
「ドカーン! 爆音戦隊! バクレンジャー! ……やべ、警察がこっち来た」
「任 務 完 了」
「もりさきくん ふっとばされた!」
「地雷を踏んでしまった! シレンはレベル12になった!」
「このゲームでは、いくら練習をしても能力は上がらない。「能力を上げる」コマンドで上げたい能力を選んで能力を上げるんだ。そうそう、十字ボタンの上を押すと少し前の文章を見れるぞ。それじゃあ頑張れよ!」
ドカーン!
「はっ! 夢か。……変な夢だったなぁ」
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