●週刊チャオ サークル掲示板
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夜の部 完成品
 ろっど WEB  - 10/3/22(月) 2:23 -
  
 2012年! 人類は滅亡した!!
 そして、残されたチャオ達のうち約半数が死に、残りの半数は、自分達だけで生きていく術を手に入れた・・・。生き残ったチャオの中に特異な種が現れた。それは後にカオスチャオと呼ばれる。
 カオスチャオは強大な力と、不死身の肉体を持っていたため、生き残ったチャオたちの間でも力を握っていた。
 カオスチャオの存在は、チャオたちの間に上下関係が生まれるきっかけとなった。そして、カオスチャオにも3種類あり、ヒーローの長、ヒーローカオス。ダークの長、ダークカオス。そして、ヒーロータイプでもダークタイプでもないチャオ達の長、ライトカオス。彼らを頂点とした、ヒーロー、ダーク、ニュートラルという、三つの勢力が生まれる事となった。
 3つの勢力はそれぞれの優劣をつけようとすることにより、同じ属性のチャオ同士の上下関係が曖昧となった。
 いわゆる横社会である。
 それにより、上の者が下の者に倒される"下剋上"が起こる事も少なくなかった。
 そしてここにも、下剋上によって成り上がったチャオが一匹・・・。

 彼の本名は回りには知られていない。
 その代わりに周囲のチャオは畏敬を込めて彼をこう呼んでいた・・・。
 ネイティブ・コンバット・ゼビウス、略してネコゼ。ネコゼは情報収集能力に長けていた。走っては情報を収集してその敵を研究し、弱点を知る。小さな身体をかがめて行動する事により、高い隠密性能を誇るネコゼ。
 日夜活動を続ける彼の心に刻まれる思いは唯一つ。

「もう、上のやつらに毎日こき使われる生活……チャオの奴隷だった頃には、戻りたくない」

 ネコゼは高い隠密性能を活かすために短期決戦を心がけた。
 二挺拳銃を使用し、超近接戦闘に持ち込む事戦闘技法を編み出したのだ。カンフーのような格闘戦と近距離によって実現された正確な射撃を組み合わせることによって強敵とそれを取り巻くチャオたちを短時間で倒すのだ。
 それはまるで一切の容赦のない復讐のようにも見えた。
 
 しかしネコゼは死んだ! なぜか!

 生前の彼に憧れ、慕っていた者たちによって、彼の故郷の木更津にある小さな霊園に墓が立てられた。

チャオA「あぁネコゼよ・・・なぜ死んでしまったんだ・・・」

 彼の死亡には政府の陰謀が関わっているのではないかという説まで飛び出した。が、結局は全て歴史の闇に葬り去られ、真実を知るであろう者はそれぞれ不審ともいえるスピードで死んでいったのである。
 そして20年後……
 彼を知るものはもはや転生によって生き残っている数匹のチャオだけであった。

 みんなは知らなかった。
 新しいライトカオスは実はネコゼということを・・・・そう、ネコゼは生きていた! 20年前に死んだのは、ネコゼと全く同じ能力、姿を持ったネコゼの双子の兄、ネガティブ・コンバット・ゼビウス! 略してネコゼだったのだ!
 
 しかしネコゼは死んだ! なぜか!

 本来ライトカオスであるネコゼは本能的に長寿タイプなのである。
 どうして死んだか?
 その理由は、ストレスであった。
 出来の悪い部下に悩まされ、家では妻の尻に敷かれ、娘は渋谷に行ったまま何日も帰ってこない、彼の人生にはいつしか癒しというものがなくなっていた。
 だから彼は・・・・。
 焼肉だけが唯一の楽しみとなっていった。が、そんな生活も長くは続かず・・・
 いつのまにか彼は、毎週精神科に足を運ぶようになっていた。しかし精神科の医師は、ストレスを発散させることが重要だ、といい、いつも焼肉を処方するのであった。
 ネコゼはゆいいつの楽しみがなくなりそれもストレスとなり、そしてストレスが限界を超え、ネコゼは思った。

(死ぬしかない)
 
 と。

 そしてネコゼは死んだ! なぜか!

 坊やだからさ。
 そう! ネコゼは坊やだった!
 外見こそ中年のチャオではあったが、その心は純粋無垢な少年そのものだった!
 その純粋さゆえに、彼はチャオを殺してもなお平然としていられたのだ!!
 
 彼が頂点に立つ組織はこう呼ばれることとなった。生者を徒にする会、生徒会と。すべての生命の行く末は生徒会の一存によって支配されることとなった。

「守備範囲の違いを理解せよ!」
「うぬ〜」
「○○○○とか?」
「ぽっこんちょ」
「やばいよ!ちょっとした知名度のある作品のネタはやばいよ!」

 というわけで2013年、人類は復活した!!
 なぜ復活したかというと、とあるチャオが七つ集めると願いが叶うナントカエメラルドを集めたら、でかいハリネズミが出てきて、

「いっそ人類とか生き返らせてみる?w」

 と連れの仲間に冗談を言ったらそれが願いとして受け入れられてしまったという経緯があったのだ!!
 とある古代遺跡で謎の石版が見つかったりもしたが、それは別の話だ。というか、復活したばかりの人類にはそんな滅びの予言などぶっちゃけどうでも良かったのである。
 しかし、人類は気付いていなかった。
 エメラルドの力と共に、もう一つの世界が発生し、20年の歴史が作られていたと言うことに……
 2013年、人類が復活した世界でのネコゼは幸せであった。人には撫でられ、焼き肉もご馳走してもらえたのでストレスがなくなってしまったのである。ある日中島Pというおやぢがいた。おやぢは発見した。もう一つの世界を……

 もう一つの世界、そこは幼女しか居ない世界だった! 

 右を見渡しても、左を見渡しても、居るのは幼女のみ! 
 幼女しか愛する事が出来ない中島Pにとって、そこは天国だった!
 幼女、それは命の光、腰の炎。全人類の罪、そして魂。幼女、それはすなわち時が経過すればその輝きを失ってしまう一瞬の芸術品。時間という残酷な回避のしようがない濁流によって腹黒さという名の泥をその身に付着させ、人間誰もが美しいものと認識している純粋さという光源が失われていく。しかし悲しむ必要はない。そうして成長していき、幼女でなくなっていく女性もまた美しいものなのだ。強く生きる力を身に着けた女性もまた崇める対象となるように、だ。そう、幼女とはありとあらゆる可能性、ありとあらゆる美的価値の結晶なのだ。
 フェスティバルであってカーニバルなのだ。果たしていつから幼女で、いつまでが幼女なのであろうか? 12歳? 14歳? 否、否! 純粋さ、可憐さ、元気さ、それら全てを失ったときから幼女ではなくなるのだ! そう、幼女とはすなわち可憐で純粋なもの、それら全て。人に限らず、現物に限らず、それらは存在するのだ。プリティでキュアキュアと言えるだろう。マリンインパクトである。地裂き天呑み海をも揺るがす巨大な衝撃波である。どうしてそれが全人類の罪と言えようか。むしろ希望の光。もう一つの世界に残された、最期の希望の光なのである。

「幼女・・・か。」

 どこか悲しげな笑顔を浮かべつつ、ネコゼのかつての飼い主、ハード・トライ・ムー・ネコ、略してハトムネは言った。自分が"幼女好き"であった時代を思い出しているのだろう。
 彼は振り返り、今まで自分が大好きだった世界を見渡す。

「・・・じゃあな」

 次の瞬間、そこに彼の姿はなかった。
 そして穢れなき幼女の世界、イノセントワールドが誕生した。

「た、たすけて…」

 悲痛な、助けを呼ぶ声は、空しく中空に消え失せるだけ。ここは、幼女を愛する者こそが正義とされる世界。清く正しく美しく、可憐で純粋で儚くて。輝き煌き、世を照らし。愛し愛され、ぺったんぺったんつるぺったん。その姿を見た者に約束されるもの、それは、笑顔。地上に舞い降りた天使。例えるのならそう、マジでエンジェル。なだらかでおだやか、優しさに溢れた胸部のシルエット。汚れ無き、命の生まれる魔法のサンクチュアリ。彼を、中島Pを蔑む人間はもう居ない。彼は、彼の居るべきこの世界で、叫んだ――


「幼女と手を繋いだまま歩くなんて頭がフットーしそうだよおっっ」


 完 〜スマッシュ先生の次回作にご期待ください!〜
引用なし
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チャットルームにて小説リレーを開催します ダーク 10/3/1(月) 11:37
今のところの予定と提案 ろっど 10/3/1(月) 15:09
訂正です ダーク 10/3/15(月) 21:34
昼の部 完成品 ダーク 10/3/22(月) 0:18
夜の部 完成品 ろっど 10/3/22(月) 2:23
スタッフロール ろっど 10/3/22(月) 2:48

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