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じじいの痔はボラギノールでは治らない。
そんな話を聞いたことがあるだろう。
そしてそれは事実であり、その事実はじじいたちを苦しめてきた。
じじいたちはケツを抑えながら、今日も嘆く。
一体、なぜこんなことになってしまったのだろう。
実は、それにはボラギノールの過去が関係しているのであった。
それはまだ世の中にボラギノールがなかった時代。
人々はケツから血を垂れ流しながら、痔の痛みと戦っていた。
そんな中、痔に対抗しようとした研究者がいた。
彼もまたじじいであり、痔である。
彼はありとあらゆるものを研究し、遂に痔への対抗策を生み出したのであった。
それは、チャオだった。
チャオに痔をキャプチャさせ、痔を吸収させることに成功したのだ。
そのことによって、人々の痔への悩みは解消されたかのように思えた。
だが、チャオはそうでなかった。
痔をキャプチャしたチャオは痔を患ってしまうのであった。
チャオたちもそのことを理解し始め、人間たちから逃げるようになった。
チャオは賢く空も飛べるので、人間はなかなかチャオを捕まえられませんでした。
そんな中、研究者は一匹のノロマなチャオを捕まえました。
しかし、一匹のチャオにすべての患者の痔をキャプチャさせるのはいくらなんでも無理なことだ。
そう思った研究者は研究所にあった大量のクリームに、そのチャオの魂をぶちこんだのだった。
その方法は未だに不明だが、とにかくクリームにはチャオの魂がぶちこまれた。
そしてそのクリームは痔を吸収することができるようになった。
研究者は歓喜し、ナウでヤングでトレンディーな名前をつけることにした。
それがボラギノールだ。
だがそのチャオの魂には、自分の魂を抜いたじじいへの憎しみもまた大きく含まれていたのだった。
だから、じじいの痔はボラギノールでは治らないのだ。
最悪、塗った瞬間に血を噴き出して死に至るケースもある。
その凄惨な死を目の当たりにした人は、必ずこう思うのだった。
チャオは正しく生かすべきだ、と。
今日もどこかで、じじいが痔。
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