●週刊チャオ サークル掲示板
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☆★☆週刊チャオ第339号【隔週刊化中】☆★☆ チャピル 08/9/20(土) 0:00
☆★☆読みきり作品☆★☆ チャピル 08/9/20(土) 0:00
サテライト=ムード 08/9/28(日) 23:22
サテライト=ムード 08/10/4(土) 12:51
☆★☆新連載作品☆★☆ チャピル 08/9/20(土) 0:00
☆★☆現在連載中作品☆★☆ チャピル 08/9/20(土) 0:00
月光のメイド 斬守 08/9/28(日) 13:06
月光のメイド 『メイドの仕事』 斬守 08/9/28(日) 13:08
月光のメイド 『ピューマの夢』1 斬守 08/9/28(日) 13:10
月光のメイド 『ピューマの夢』2 斬守 08/9/28(日) 13:11
月光のメイド 『ピューマの夢』3 斬守 08/9/28(日) 13:12
月光のメイド 『雪の宴』1 斬守 08/9/28(日) 13:14
月光のメイド 『雪の宴』2 斬守 08/9/28(日) 13:15
月光のメイド 『雪の宴』3 斬守 08/9/28(日) 13:16
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ チャピル 08/9/20(土) 0:01

☆★☆週刊チャオ第339号【隔週刊化中】☆★☆
 チャピル  - 08/9/20(土) 0:00 -
  
週刊チャオは只今、休刊前の隔週刊発行期間です。
休刊まであと8号です。(本号を含む)

隔週刊化中、どのようなペースで掲載を続けるかは自由です。
今まで通り毎週土曜に載せても構いませんし、1号に2週間分を載せる形でも可能です。
詳しくは【重要】週刊チャオの休刊計画についてをご覧ください。

▼週刊チャオとは▼
チャオBBS内で、自分の考えたチャオに関する小説などを、みんなが書き込むツリーのことです。
週チャオに小説を載せるのには、何の資格も要りません。
また、小説以外にも、詩、俳句、歌など、文学作品なら何でもOKです。

なお作品への感想は上の「感想・伝言ツリー」へお願いします。

▼作者の方へのお願い▼
・読み切りか連載かによって投稿する場所が違います。適切なコーナーにレスをして書いてください。

・読者の人が見やすいよう、短文でいくつもレスを付けて続きを書いていかずに、なるべくひとつの発言の字数制限いっぱいまで追加しましょう。
・見やすくするために、2つ以上のレスを使うお話の場合、多段レスをせずに2つ目以降は全て1つ目にレスするようにし、一段になるようにしましょう。

× ├チャオのお話・1話  ソネック
    └チャオのお話・2話  ソネック
      └チャオのお話・3話  ソネック

○ ├チャオのお話・1話 ソネック
    ├チャオのお話・2話 ソネック
    ├チャオのお話・3話 ソネック

●○発刊場所の臨時変更について○●
この度は、CHAO BBSがメンテナンスから復旧しない状況が長く続いているため、
ここ「週刊チャオ編集部 サークル掲示板」にて臨時の発刊を行うこととなりました。
CHAO BBSが復旧するまで、週刊チャオはこちらの掲示板に掲載されます。

基本的にはCHAO BBSの時と同様に週刊チャオを利用していただきたいのですが、実際のところ、いくつかの動作に違いがあります。
また、その他の詳細についても、ろっどさんが週刊チャオ331号発刊に関するお知らせにまとめられているので、詳しくはそちらをご覧下さい。

●○週刊チャオのQ&A○●

【私も週刊チャオに、小説を書きたいのですがいいですか?】
週刊チャオは誰でも、いつでも参加できるツリーです。
参加は自由なので書き込むのに許可や登録はいりません。
いい小説ができたら、ぜひ一度書いてみてください。

【週刊チャオのツリーはいつ立ちますか?】
基本的には毎週土曜日の0時、つまり金曜から土曜になった時です。
ただし、立てる人の都合等により遅れることも早まることもあるので、遅れたときはごめんなさい。

【小説を書きたいけど、次の発行日まで日にちがあり、まてません。】
週刊チャオは次の号が立つまでの一週間有効です。
月曜が来たらおしまい、ページが変わったらおしまいなんてことはありません。
もし小説が水曜日に完成したら、前の土曜に発行した週刊チャオを利用してみましょう。

【今日途中まで書いたけど疲れちゃった。まだ明日続きを書く予定なんだけど…】
そんな時はタイトルの中に「未完成」や「今週続きあり」などをいれておくのが読者
のみなさんのためにいいでしょう。あまり無理をせず自分のペースで書いていきましょう。

【書いた小説の著作権についてはどうなるの?】
基本的に各作者にありますが、週刊チャオ編集部に限って無断転載ができるものとします。


・・・


※チャピル・・・ちゃおたぷろぐらまにあ。
※ふうりん・・・NNのチャオです。ツッコミ的ポジションで重宝されてます。

【ふうりん】「そういえば、外国でのニセ週チャオの件、どうなったんですか?
       けいりんの姿まで載せられていて、びっくりした例のやつ」
【チャピル】「(いつから呼び捨てになったんだ・・・)
       今某国の販売経路から色々辿ってみているところなんですが、うーん、まだしっぽは掴めませんねぇ。
       写真が載ってた事などから考えるに、どこかで内部犯が絡んでいるんだとは思いますが・・・」
【ふうりん】「内部犯ならまだ特定できそうじゃないですか。怪しい人物を総当たりでもして」
【チャピル】「週刊チャオに、人事部はないんです」
【ふうりん】「そういえばそうでした・・・」

☆★☆ 週刊チャオの表紙 - Last Episode ☆★☆

机上に3週間分のニセ週刊チャオがばさりと投げられた。全て、かいろ君が持ち帰ったものだ。
「これは一体どういう事ですか!!」
会議室に響き渡る声。週刊チャオの表紙担当要員、チャピル。
会議室に集まったサークルメンバーを、順に見る。皆が驚きや当惑を顔に浮かべている。

「既に1年半もの間、この週チャオのパチモンは海外を中心に出回っていたようです。それも破格の値段で。
 もしこの件が漏れたら、もしこれらが輸入販売されたら、国内の週刊チャオの価格帯を維持することは難しい。
 だから、私たちはこの偽物を排除する必要があります」

チャピルは静かにそう告げた。室内の誰もがうつむいた。
彼は言葉を続ける。

「調査のために、私を某国へ行かせてください。お願いします。
 これは、緊急を要する事件なんです」
しかし・・・そう言って表面は冷静を装いつつも、彼は迷っていた。
週刊チャオの内部に犯行がいる。サークルメンバー間の信頼を揺るがす事実だ。
事前に彼はその件を口に出さない事に決めていた。
どうせ1年半も前からあったこと。口にしたところで、犯人がのそのそ出てくるはずはないと。
しかしそれは同時に、一人で悩みを抱え込むということも意味していた。

「チャピルさんが某国へ行ったら、一体誰が表紙を書くんですか?」
突然、口を挟んだのは、
「セ、セティさん・・・」
編集部広報部長を務めるセティは、恐るべき人である。

「代わりに人事部のふうりんが暇しているので、彼女を送るのではダメ?
 ふうりんも、あれはあれでなかなか優秀だと思いますけど?」
「確かにふうりんもこの件の関係者ではありますが・・・」
チャピルは卓上のバックナンバーに目を落とす。無断でのせられている写真の多くは、彼女のものである。
セティは、そんなチャピルの目を見つめる。
「た ま に は、自分自身で、ちゃんとした表紙を書くべきなんじゃないですか?」
その言葉が切り札だった。
チャピルはがっくりと、その肩を落とした。

 ☆

【チャピル】「こんばんはー、週刊チャオの時間ですー。
       今週は諸々の事情により、チャピル一人でお送りしておりますー・・・はあ、誰に向かっていってるんだこれ」
【チャピル】「一人でネタもないしどうしようと思っていたら、都合良く投書が舞い込んできました。ありがとうございます。
       『擬音語だけの表紙が見てみたいです』・・・な、なんでよりによってこんな投書が・・・ハッ、このホスト名は!!!」

【チャピル】「・・・ま、まあ、虫を踏みつぶすのは後回しにするのです。
       擬音語は個人的に使いどころが重要だと思っているので、
       表紙全てを擬音語で通すというのもなんかあれですけど、一応やってみましょう」

【チャピル】「ドギャー、ワシャー、グワシッ、ピポー、ペパー、マルドロシュラバンセッ!!
       バシュッ、ピカッ、シャキーン、シュッルルルル、ゴオオオオオ、ドゲリャムチャゴシャ!!
       シュタッ、ダッ、ハッ、シュアアアッ、ギイインッ、チャリッ、ポチッ、ガシャンガシャン、あ、あれ?お釣りが出てこない」

【チャピル】「ザッ、ガッ、ドーン、ツルリン、パラパラ、ヒラヒラ、フワフワ、ヒュルルルルー、ズドーン、キョーバ!!」

 ☆

ふうりんは荷物を手に取ると、機内で凝った体をほぐししながら税関へと向かった。
某国の空港。乾燥した空気とどこか陽気な雰囲気が、ここが異郷の地である事を物語る。

実はふうりんにとっては、出張はおろか海外旅行すらも初めての事だった。
外国と言えど言葉は違わないので、それほど恐れていたわけでもないものの、到着してみるとそれだけで一つの大仕事を成し遂げたような感覚があった。
「ふぅ・・・」
しかし、彼女の仕事はこれからが本番。
税関を抜けてため息をついた、その時だった。

パシャリ。
突然のフラッシュに、ふうりんは思わず目を瞑る。おお。周囲にどよめきが聞こえた。
ゆっくりと目を開けたふうりんが見上げて・・・驚いたのも無理はない。
100人を超える人々が、ふうりんを取り囲んで、みつめていた。

その中の一人、カメラを持った男性が、ふうりんに頭を下げた。
「ごめんなさい。眩しかったですか? すみません、よくわからないもので・・・」
「私なら、大丈夫ですが・・・」
おおう。と、また周囲がざわめいた。
ふうりんはきょとんとしながらも、少なくともこの場において、自分が何か行動しなければいけない事を理解した。

「とりあえず、邪魔なのであっちへ行ってください」
言われた群衆は、互いにひそひそと会話し目配せしながら、やがてふうりんの進路に道を開けてくれた。
「ありがとう」
首を傾げながらも、ふうりんはその場を後にする。


「はぁ・・・全く、やってらんねぇよなぁ」
「まあまあ、そう言わずに」
「言わずにはいられねえよ。大体なんだよ、あの態度は。
 折角こっちがあいつを出演させてやってるって言うのによぉ、端から文句付けてきやがって」
「最初は誰でもそういうもんですよ」
「気にいらねぇ。これはよぉ、あいつだけで作ってる番組じゃないんだぜ?
 それなのに我が物顔していちゃもん付けてきやがって、迷惑極まりねぇ。
 確かに元気もあるし、人を引きつける魅力もあるかもしれない。だが、俺は嫌いだ。誰がなんと言おうと嫌いだ」

彼はスタジオのちょうど反対側で、出演者達と談笑しているオモチャオを見た。
引用なし
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☆★☆読みきり作品☆★☆
 チャピル  - 08/9/20(土) 0:00 -
  
一回限りのお話、詩、短歌、歌などの投稿はこちらへどうぞ。
詳しくは、週刊チャオ表紙の「作者の方へのお願い」を、ご覧下さい。
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☆★☆新連載作品☆★☆
 チャピル  - 08/9/20(土) 0:00 -
  
新たに連載を開始される方はこちらへどうぞ。
詳しくは、週刊チャオ表紙の「作者の方へのお願い」を、ご覧下さい。
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☆★☆現在連載中作品☆★☆
 チャピル  - 08/9/20(土) 0:00 -
  
連載作品の2回目以降はこちらへどうぞ。
詳しくは、週刊チャオ表紙の「作者の方へのお願い」を、ご覧下さい。
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☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
 チャピル  - 08/9/20(土) 0:01 -
  
これより下に小説を書かれた方は週刊チャオの表紙を一度よく読んでから
週チャオに参加してみてください。
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月光のメイド
 斬守 WEB  - 08/9/28(日) 13:06 -
  
月光のメイドの注意事項(?)

毎回コピペされているので、読んだ事がある場合は読まなくても結構です。


・本作品は毎回1話ごと完結する作品になっております。(一部例外もあるかも)
 ですので、どの話から読んでも楽しめるようになっていると思います。そうなるように努力します。

・本作品は話によってはジャンルが変わる可能性があります。

・本作品に毎回、必ずしも戦闘シーンは載せておりません。

・本作品に萌え要素は除外します。しかし、意識せずに自然にできたものが本作品にはあるようです。

・本作品にパクリは多分ないと思います。そうならないように努力します。

・本作品が必ずしもおもしろいとは限りません。あたりまえです。

・本作品の筆者はちゃんと首は存在しております。斬首してません。多分。

・本作品によるこの注意事項は、真面目に書いていない項目がある可能性があります。


以上、どうでもいい注意事項でした。
引用なし
パスワード
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月光のメイド 『メイドの仕事』
 斬守 WEB  - 08/9/28(日) 13:08 -
  
彼女は守るために存在している

守るべき時、月の光はいつでも彼女を照らしていた

そして、彼女はこう呼ばれた・・・・・


『月光のメイド』


第五話「メイドの仕事」


季節は秋。9月である。
ここはチャオの森。
人に捨てられたりしてくる、チャオの国でもあった。
そのチャオの森は、チャオが作った街、平原、火山など人間にとっても広い森であった。
そのチャオの森の『チャオティックルーイン』という街の北の森の奥に、一つの大きな屋敷があった。

人間が住めるような広さの屋敷で、庭も相当広い


その屋敷には、屋敷の持ち主であり、お嬢様であるHFF型の『フィル』。
チャオでありながらメイド服をきているメイドのNNN型の『メルト』。
屋敷の住民ではないが、遊びに来るツッコミをすることが多いHSS型の『ジェイド』。
屋敷の庭の管理をしているHNN型の『ピューマ』。
屋敷の地下にある図書室で幻闘術というものを研究しているDSS型の『ジェネリクト』。
屋敷の住民ではないが、遊びに来る瓢箪を持ち、いつも酔っ払っているNPP型の『ヴァン』。


そんなチャオがいる屋敷の話である。


メイドの仕事はいつも大変である。

ジェイドはそう思っていた。

いつもメイドであるメルトさんを見ているけど・・・これは本当に忙しいものなんだろうな・・・。


メルト「どうしましたジェイドさん?」


屋敷の1階にある廊下で掃除をしていたメイド服をきているメルトさんが、尋ねてきた。
メルトさんを見ていたから、あちらが気になっていたのだろう。


ジェイド「いや・・・メルトさんいつも大変そうにしているなぁ、と思っただけです。」
メルト「大変・・・そう見えますか?」


そう見えますかって・・・。


ジェイド「実際忙しいでしょう?」
メルト「掃除は日ごとに場所を決めているので、そこまで大変ではありませんし・・・買い物も料理もいつものことですので。」


そして、あのわがままなお嬢様の相手もしているのだから、どう見ても忙しそうに見えるんだけどなぁ・・・。


ジェイド「じゃあ、掃除終わったら、メルトさんの毎日の仕事を教えて欲しいのですが・・・。」
メルト「・・・いいですけど。どうしてそんなことを聞かれるのでしょうか?」
ジェイド「ただの好奇心ですよ。」
メルト「・・・分かりました。掃除終わったら聞かせてあげますね。」


そう言って、メルトさんは掃除を再開した。


メルトさんが多少不思議そうに見ていたが・・・俺の好奇心は異常なんだろうか・・・。
そうも思ったりするジェイドであった。


そしてメルトさんが掃除が終わり、屋敷の食堂にいた俺の場所にやってきた。
ちなみに隣には、休憩中である庭師のピューマさんがいた。


ピューマ「あ、メルトさん。」
メルト「あら。ピューマさんもご一緒でしたか。」
ジェイド「はい・・・フィルはどこに行きました?」
メルト「お嬢様ならお昼寝中です。」


あいつも昼寝とかするのか・・・。
多少見に行きたい気もしたが、メルトさんになにされるか分からないので止めておこう。

ピューマ「メルトさんの仕事ですかー。知りたいですー。」
ジェイド「では・・・メルトさんお願いします。」
メルト「そうですね・・・まずは、いつもやっていることを言いましょうか・・・。」


こうして、メルトさんの仕事のことが明かされるのであった・・・。


5時。
屋敷のメイドであるメルトは起床する。
早く起きていろいろすることがあるらしいからである。

すぐにメイド服を着て、そして庭の方に行くのであった。
その時に、的のようなものを持ってきて、木に吊るす。


その的から8メートル程度離れる。
メイド服の中からいろんな道具を取り出し、的に向かって投げつけた。

その道具は、石であったり、トランプであったり、ナイフであったり、ペンだったりした。
全て的に当たったり刺さったりしていた。


その後的を片付けて、かかしのようなものを地面にさした。
そして、そのかかしを素早い動きで殴り、蹴ったりする。
メイド服からムチをとりだし攻撃したり、ナイフを使ったり、トランプを高速で振って斬りつけていたりしていた。


メルト「朝は訓練のため、このようなことをしています。」
ピューマ「凄いですねー。」


・・・すまん。もうついていけない気がしてきた。
朝っぱらからなんてカオスな戦闘の訓練をしているんだ・・・。


メルト「そして、次はですね・・・。」


6時
訓練が終わると、屋敷の掃除を始める。
屋敷は人が何人も住めるほど広いため、何回か分けて掃除しないと終わらないからである。
そして、さすがに屋敷全体を一日で掃除できないため、場所を毎日変えて掃除するらしい。


8時
大体9時頃にお嬢様が起きてくるため、朝食の準備に取り掛かる。
料理の内容は、木の実を使っての料理や、人間が食べるような料理だったりするらしい。


9時
お嬢様が起きてくる。ピューマも大体その頃である。
朝食を食べさせて、ここから大体お嬢様の世話も合わせて行動する。
ちなみに、ジェネリクトにも朝食を図書室に運びに行く。


10時
前日に使った、メルト自身のメイド服(メイド服はいくつかある)やタオル、雑巾などを洗濯し始める。
全て手作業である。そして、屋敷の屋上に洗濯物を干す。
晴れていない日は室内に干す。


11時
昼食を作り始める。


12時
昼食の時間である。
この時にも、ジェネリクトのいる図書室に昼食を持っていく。


13時
大体この時間帯からお嬢様の世話をすることが多い。
この内容は、いつも変化している。気まぐれであるため。


15時
再び屋敷の掃除をし始める。
ちなみに屋敷の外の庭は、ピューマが管理しているため、メルトはなにも行わない。


17時
必要なものがある場合。買い物をしにチャオティックルーインに買い物をしに出かける。
その時に、メイド服をきているため、他のチャオから視線を浴びることも多々あるが、メルト自身は気にしていないらしい。


19時
夜食を作り始める。
夜食が一番量が多いため、多少時間がかかる。
ちなみに、この時間帯はジェイドが既に家に帰っている場合が多い。


20時
夜食の時間。
ジェネリクトのいる図書室に夜食を持っていく。


22時
風呂に入る。
お嬢様自身が誘ってこない場合、この時間帯に風呂に行くのである。
この時間帯に、ヴァンがいつの間にかいなくなっていたりする。


23時
お嬢様が寝る。
しかし、メルトはまた掃除を始める。


1時
メルトはこの時間になってやっと寝る。


メルト「という感じですね。」
ピューマ「凄いですー。


待て待て待て待て。

休む時間がほとんどないじゃないか!予定通りだと!
そして、掃除時間多い!それで屋敷の全体を掃除できないって広すぎるだろこの屋敷!
後、ジェネリクトさん動け!


ジェイド「やっぱり予定は変わったりするんですよね・・・。」
メルト「皆さんの相手をするのも予定のうちですので、そこまで変わることはありませんね・・・。」
ジェイド「・・・でも休憩時間が無いような気がするんですが。睡眠時間4時間って・・・。」
ピューマ「あ!本当ですー!これはキツイですー!」


ピューマさん・・・今気づいたのですか・・・。


ジェイド「いくらなんでも、メルトさん。これは・・・。」
メルト「ですが、休憩時間ならありますよ。」
ジェイド「?」


ジェイドのポヨが?になった。
今の話を聞いていたら、全然無かった気がするのだが・・・。


???「メルトー。」


その時、食堂にこの屋敷のお嬢様のフィルがやってきた。


メルト「お嬢様。お目覚めでしたか。」
フィル「お菓子が食べたいわ。」
ジェイド「・・・お前。」


ジェイドはフィルに怒ろうとしたが、メルトがそれを止めた。


メルト「ジェイドさん。私の休憩時間は、あなた達のお相手をすることなんですよ。」


そう言って、メルトはお嬢様のためにお菓子を取りに行ってしまった。


フィル「・・・どうしたのあんた。」
ジェイド「・・・はぁ。なんでもない。」
フィル「意味の分からない奴。」


そう言うと、フィルは椅子に座った。

・・・あんなこといわれたら、言うにも言えないな・・・。


彼女にとって、このような仕事はあたりまえなんだろう。


そう思うと、やっぱりあのメイドは凄い方なのだと、改めて思ったのであった。


第五話「メイドの仕事」              終わり
引用なし
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月光のメイド 『ピューマの夢』1
 斬守 WEB  - 08/9/28(日) 13:10 -
  
第六話「ピューマの夢」


季節は秋。10月である。
ここはチャオの森。
人に捨てられたりしてくる、チャオの国でもあった。
そのチャオの森は、チャオが作った街、平原、火山など人間にとっても広い森であった。
そのチャオの森の『チャオティックルーイン』という街の北の森の奥に、一つの大きな屋敷があった。

人間が住めるような広さの屋敷で、庭も相当広い。


その屋敷には、屋敷の持ち主であり、お嬢様であるHFF型の『フィル』。
チャオでありながらメイド服をきているメイドのNNN型の『メルト』。
屋敷の住民ではないが、遊びに来るツッコミをすることが多いHSS型の『ジェイド』。
屋敷の庭の管理をしているHNN型の『ピューマ』。
屋敷の地下にある図書室で幻闘術というものを研究しているDSS型の『ジェネリクト』。
屋敷の住民ではないが、遊びに来る瓢箪を持ち、いつも酔っ払っているNPP型の『ヴァン』。


そんなチャオがいる屋敷の話である。


ピューマ「ラーラーラーラーラーララララー♪」


屋敷の外にあるとても広い庭で、庭師ピューマは花に水をあげていた。
秋になると、春よりも花が少なくなっていた。それが自然の流れなのだろう。

その隣でジェイドはピューマが水やりをしているのを見ていた。


ジェイド「・・・・・。」


今日もピューマさんは楽しそうだな・・・。
そのジェイドのところに、屋敷のお嬢様のフィルと、メイドのメルトがやってきた。


ジェイド「あ、フィル。」
フィル「何してるのあんた。」


いつも通りからんできた。


ジェイド「いや、暇だからピューマさんを見ていただけだ。」
フィル「変態。」
ジェイド「何がだ。」
フィル「覗き。」


こいつはいつもこんなことを言ってくる。
もう慣れてきたが・・・。


ジェイド「お前こそ何をしているんだよ?」
フィル「散歩。暇だからね。」


庭は散歩できるくらい広い。
この屋敷には、人間が住めるほど大きい屋敷のため、庭もそれなりに広いのである。


ジェイド「お前は気楽そうでいいな。」
フィル「あんたもね。」
ジェイド「・・・反論できないな。」


俺も屋敷に遊びにきているため、そんなこといわれると反論なんてできっこないのである。


ジェイド「・・・なぁ、メルトさん。」
メルト「なんでしょうか?」
ジェイド「ピューマさんって、なんでこの屋敷にきたのですか?突然住み始めたのですか?」
フィル「あー。それは本人に聞いてみたら?彼女も多分話すでしょうし。」


隣で聞いていたフィルがそう口出しをした。


ジェイド「そうなのか?」
メルト「多分話してくれるとは思いますよ。本人の方が話は分かりやすいでしょう。」
フィル「それじゃ、私たちは行くわよメルト。」
メルト「はい、お嬢様。」


そういうと、フィルとメルトさんは散歩の続きをしに、行ってしまった。

本人に聞くのか・・・・・。

ジェイドはしばらく戸惑っていたが、すぐに聞くことにした。


ジェイド「ピューマさん。」
ピューマ「はーい?」


水撒きをしていたピューマさんが、緩い声でこっちに振り向いた。


ジェイド「ピューマさんって・・・なんでこの屋敷に住むことになったのですか?普通じゃありなそうなんですが・・・。」


そう俺は聞くと、ピューマさんは考え始めた。
やっぱり聞いては駄目だったのだろうか・・・。
そう思っていたら、ピューマさんのポヨが!になって俺に向かってこう言った。


ピューマ「あぁ!私が屋敷にきたことですか!いいですよー教えますー。」


ただ、内容を理解するのが遅かっただけだった。


そして、ピューマさんは過去の事を話し始めた・・・。
引用なし
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月光のメイド 『ピューマの夢』2
 斬守 WEB  - 08/9/28(日) 13:11 -
  
約3年前の5月

屋敷の外は、雑草が沢山生えていて、庭は広く感じられなかった。
メルトはせめて屋敷に行くまでの道のりの雑草を刈っていたが、その周りはずっと生え続けていた。


メルト「・・・この庭もどうにかしないといけませんね。」


そう思って、屋敷の入り口をふと見てみると・・・一匹のチャオが倒れていた。


メルト「誰でしょうか・・・。」


そうメルトは思い、屋敷の入り口の鉄格子を開けて、倒れているチャオをメルトは抱えた。


メルト「HNN型のチャオ・・・なんでこんなところに。」
???「ふわぁ〜。」


倒れているチャオは目を覚ましたのか、あくびをした。
倒れているチャオはしばらくメルトの顔を見て・・・。


???「うわぁ!誰ですかあなた!?」
メルト「それはこっちのセリフです。」


倒れているチャオ・・・これがピューマとこの屋敷の出会いであった。


フィル「で、あんたは珍しい花を探しているうちにここにきて、眠くなったからあんなところで寝ていたと。」
ピューマ「はい・・・ご迷惑をおかけしましたぁ・・・。」


屋敷の中の食堂で、フィルとメルトとピューマは椅子に座って話していた。
フィルはため息をついた。


フィル「厄介な奴いれたわね、メルト。」
メルト「それは・・・。」


それは、フィルの命令によって屋敷にいれたのであるが、彼女は素直ではないため・・・。


フィル「黙れ。」
メルト「黙りたくないのですが。」
フィル「だったら、そのことを言うな。」
メルト「かしこまりました。」


このようにいいくるめられてしまった。


フィル「とりあえず、あんた確か元庭師だって?」
ピューマ「はい・・・そうですぅ・・・。」
フィル「今は誰かに雇われているのかしら?」
ピューマ「誰にも雇われていません・・・たまに人に頼まれたりするだけで・・・。」


そもそも、雇われることはなかなか無い。
チャオの家に庭がある家はなかなか無いためである。
そのため、庭師というのは珍しいのである。


フィル「・・・・・。」
メルト「どういたしましたお嬢様?」


メルトがそう聞いてみると、フィルは意外な返答をした。


フィル「ピューマだったけ?あんた、ここで働かない?」


それには、メルトも少し驚いていた。
彼女自身がそのようなことはめったに言わないからだ。


ピューマ「え?本当ですか!?」
フィル「本当よ。ここにも住まわせてあげるし、食料もあげる。給料はどうしようかしら・・・。」
ピューマ「住まわせてもらえるなら給料はいりません!この屋敷の庭を好きにしてもいいんですね!」
フィル「まぁ、綺麗にしてくれるならいいわ。」
ピューマ「ありがとうございますー!」


ピューマはとても喜んでいた。
その隣でメルトはフィルに話しかけた。


メルト「どういうことです、お嬢様?」
フィル「この屋敷の庭がうっとしくなっているから、誰か雇いたかっただけよ。」
メルト「・・・本当にそれだけですか?」


そう聞くと、フィルは椅子から降りて、食堂の出口の扉に向かった。
すぐにメルトはついていって、ピューマにはここで待つようにメルトは指示した。

そして、二人は食堂からでて廊下を歩き始めた。

少しの間二人とも無言であったが、いきなりフィルはメルトの方に振り向いた。


メルト「お嬢様?」
フィル「手をみせなさいメルト。」
メルト「え?しかし・・・。」
フィル「いいから見せなさい。」


そういわれると、メルトはしぶしぶ手をフィルに見せた。


メルトの手は・・・・・傷がたくさんついていた。


フィル「あんたは無理をしすぎよ。せめて、庭の掃除だけは減らしたかったのよ。」
メルト「お嬢様・・・。」
フィル「それにね・・・。」


フィルはメルトに背を向けた。


フィル「この屋敷には3人しかいないでしょ・・・・・私だっていろいろと寂しいのよ。」


そう言って、フィルはどこかにいってしまった。


メルトは、フィルの本当の気持ちを初めて知った。

あのようなことがあったのならば・・・寂しいに決まっている。

そのことに気づけなかった自分を・・・少し悔いた。
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月光のメイド 『ピューマの夢』3
 斬守 WEB  - 08/9/28(日) 13:12 -
  
メルト「では、ピューマさんお願いしますが・・・大丈夫ですか?」
ピューマ「はい!任せてください!」
メルト「しかし、かなりこの屋敷の庭は広いですが・・・。」
ピューマ「大丈夫です!何ヶ月かかっても綺麗にしてみせます!」


そういうと、ピューマは庭の掃除に行ってしまった。


そして、時は流れていった。
ピューマも屋敷に慣れていった。
フィルと遊び、メルトに世話をしてもらい、ジェネリクトに慰めてもらったり。


そんなことしている間に、8月になった。

そして庭は・・・・・。


フィル「・・・あんたやるわね。」
メルト「・・・・・。」
ピューマ「ありがとうございますー。」


そこにはとても広い庭に変わり、ピューマが植えた木々が少し地面から出ていて・・・。


屋敷の裏庭は・・・ひまわりが見渡す限り咲いていた。


メルト「さすがですね・・・私にはできないです。」
フィル「彼女は専門家よ。メイドが勝てるわけ無いじゃない。」
ピューマ「でも、屋敷の掃除は料理なんかは、メルトさんの方が上手ですー。」
フィル「そのとおりよ。メルトはそっちに関してはプロなんだから。」
メルト「・・・ありがとうございます。」


こうして、この屋敷の庭は美しくなっていった・・・。


ピューマ「という感じですー。」
ジェイド「へぇ・・・あのフィルがまさかそんなこというとは・・・。」


正直、俺は驚いていた。
フィルがそんなことをいって、人を雇うとは思ってもいなかったからだ。


ピューマ「今でもなんで雇われたか分かりませんが・・・それでも今は幸せですからいいです!」
ジェイド「まぁ、そうですね。」


フィルの事は、ピューマさんの幸せそうな顔を見ていたらどうでもよくなった。
マジでかわいい。


ピューマ「この庭も世界一美しくなれるでしょうか・・・。」
ジェイド「チャオの森では既に世界一綺麗でしょうね。きっとなれますよ。」
ピューマ「そういってもらえるとうれしいですー。それが私の夢ですからー。」


世界一綺麗な庭にする・・・・・それがピューマさんの夢であった。


俺にとってはそれはすでに叶っていると思ったが、言わないことにした・・・。


フィルとメルト屋敷の散歩をしていた。
そして、フィルがいきなり止まった。


メルト「お嬢様?」
フィル「ねぇ覚えてる?ピューマが来た時、私の言ったこと。」


メルトは忘れるはずも無かった。


メルト「はい。」
フィル「あの時はあんなこといったけど・・・。」


フィル「今は寂しくない。いつもありがとう・・・メルト。」


そういって、フィルは歩き始めた。


メルトはしばらくその場に立ち止まっていた。


それはメルトにとって珍しい気持ちだったのであった。


第六話「ピューマの夢」              終わり
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月光のメイド 『雪の宴』1
 斬守 WEB  - 08/9/28(日) 13:14 -
  
彼女は守るために存在している

守るべき時、月の光はいつでも彼女を照らしていた

そして、彼女はこう呼ばれた・・・・・


『月光のメイド』


第七話「雪の宴」


季節は冬。12月である。
ここはチャオの森。
人に捨てられたりしてくる、チャオの国でもあった。
そのチャオの森は、チャオが作った街、平原、火山など人間にとっても広い森であった。
そのチャオの森の『チャオティックルーイン』という街の北の森の奥に、一つの大きな屋敷があった。

人間が住めるような広さの屋敷で、庭も相当広い


その屋敷には、屋敷の持ち主であり、お嬢様であるHFF型の『フィル』。
チャオでありながらメイド服をきているメイドのNNN型の『メルト』。
屋敷の住民ではないが、遊びに来るツッコミをすることが多いHSS型の『ジェイド』。
屋敷の庭の管理をしているHNN型の『ピューマ』。
屋敷の地下にある図書室で幻闘術というものを研究しているDSS型の『ジェネリクト』。
屋敷の住民ではないが、遊びに来る瓢箪を持ち、いつも酔っ払っているNPP型の『ヴァン』。


そんなチャオがいる屋敷の話である。


朝、いつものように戦闘の訓練をしようと、メイドのメルトが屋敷の外に出てきた。
すると、目の前の光景は・・・。


メルト「あら、もうこのような季節なのですね・・・。」


外は白い世界・・・雪が降っていた。
すでに雪が地面に積もっていて、冬にふさわしい光景だった。


メルト「・・・この時期は屋上の掃除が大変になりますね・・・ジェネリクトに頼むことにしましょうか。」


この屋敷には屋上がある。
つまりそこに雪が積もることになっているのだ。
いつも屋敷の掃除をしているメルトにとっても、さすがに屋上の雪かきは終わらないと思い、ジェネリクトに頼むことにしたのだ。


メルトは訓練が終わると、すぐさまジェネリクトのいる地下1階と図書室に向かった。
そこには、本を読んでいるジェネリクトがいた。
時刻は6時であったが、ジェネリクトは早起きのため既に起きていたのだろう。


ジェネリクト「どうしたんだい?こんな時間に珍しい。」


地下でいつも幻闘術(幻闘術とは火、氷、雷、風、光、闇の6つの自然現象を利用した戦闘術。取得するには数々の訓練が必要である。)の研究しているジェネリクトはメルトに向かってそう言った。


メルト「あなたはたまには外を見たほうがいいですよ・・・寒くないのですか?」
ジェネリクト「あぁ、火の幻闘術で体を温めているからね。」
メルト「あまりやりすぎると死にますね。」
ジェネリクト「ちゃんと調節しているよ・・・。」


チャオは水がないと住めないため、火は基本的タブーである。


ジェネリクト「で?外がどうかしたの?」
メルト「雪が降っています。」
ジェネリクト「・・・あぁ、もうそんな時期だね。」
メルト「屋上が心配なのですが・・・ジェネリクト、毎年のとおり・・・。」
ジェネリクト「あぁ、屋上の雪を定期的に溶かせばいいんだね。分かった。」


ジェネリクトは火の幻闘術を使える。
そのため、雪を排除するのはすぐさまできるという便利な人である。
別にいつもジェネリクトが図書室にひきこもっているわけでもないので、毎年このようにメルトはお願いしているのだ。


メルト「では、あとでまた・・・。」


そう立ち去ろうとしたメルトにジェネリクトは話しかけた。


ジェネリクト「今日は忙しくなりそうだねぇ・・・。」


メルトは振り返る。


メルト「仕方ないです。雪は自然に降るものですから、毎年雪を排除しないと・・・。」
ジェネリクト「いや、そういう意味じゃなくて。」
メルト「?」


そして、ジェネリクトが忙しくなる原因を言った。


ジェネリクト「・・・お嬢様の世話だよ。」


フィル「ジェイド。外にいくわよ。」


さっき、この屋敷にきたばっかの俺をこの屋敷のお嬢様のフィルは外に連れて行こうとした。
いきなりなんなんだ・・・。


ジェイド「すまん。外は寒いからあったまってからにしてくれ。」
フィル「どうせ外に行くんだから一緒じゃない。」
ジェイド「頼むから待ってくれ・・・。」
フィル「うるさい、黙れ。行くわよ。」


しぶしぶ外に行くことになった。
その様子をメルトは見ていた。


メルト「ジェネリクト・・・確かに今日は忙しくなりそうです。」


そう、誰もいない部屋で呟いた。


外には、既にピューマさんがいた。
こんな日でも庭の手入れをしているのか・・・雪かきって庭師の仕事だったか?


ピューマ「あー。フィルさん、ジェイドさん、メルトさんおはようございますー。」


ピューマさんはそう挨拶してきたので、皆も挨拶をした。
未だに雪が降り続いているのが、正直キツイ。


フィル「さて・・・何して遊ぼうかしら。」


やっぱりそうなるのか・・・。
このお嬢様は、楽しく過ごすことしか考えていないからなぁ・・・。


フィル「まず、雪だるまをつくろうかしら。」


つくろうかしら。じゃねぇよ。
なんでつくることになっているんだよ。
精神的にフィルは子供っぽいことがよく分かる。


フィル「一番大きい雪だるまをつくった人が勝ちね。」
ジェイド「なんでそんな流れになっているんだ・・・。」
フィル「ビリだった奴は雪埋めの刑ね。」


なんか怖いなそれ。
雪埋めって、運が悪いと死ぬんじゃないかそれ。

こうして、俺達四人は何故か雪だるまを作ることになったのである。
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月光のメイド 『雪の宴』2
 斬守 WEB  - 08/9/28(日) 13:15 -
  
結果は、メルトさんが一番大きくて、ピューマさんが一番小さかった。
ピューマさんが雪埋めにされると思いきや・・・。


フィル「ピューマだから、雪埋めしなくていいや。」


俺狙いなのがすっごく伝わってきた。
なんという罠だ・・・。


フィル「次は・・・。」
ジェイド「まだするつもりかよ。」
フィル「あたりまえじゃない。」
ピューマ「やりましょうー。」


もうどうにでもなれ。


次は雪合戦になった。
どうやったら勝ちなのかが分からなかったから・・・。


メルト「時間内に、何回誰かに当てた数で競えばよいではないでしょうか。」


という意見でこうなった。
カウントは相手に当てたら、相手からトランプを与えるということになっていた。
つまり、みんなトランプを持っていた。
メルトさんが大量にもっていたため、一人100枚持っている。
それぞれ色も違うため、いんちきはできない・・・よくできたルールだな・・・。


そして今俺は、相手から隠れている。
庭全体が範囲なため、隠れる所は沢山ある・・・どこからくるのかも分からない。
一番注意すべき相手がフィルだ。
あいつは、ずるがしこい上に空を素早く飛ぶため、こっちの攻撃があたる可能性は少ない。
俺は脚は素早いから多少は避けれるだろうが・・・あっちよりも当たる確率は大きいだろう。

メルトさんも注意が必要である。
こっちに攻撃してくる可能性は低いが、無いとは限らない。
メルトさんの能力は、チャオの域を超えているから、まず勝てないだろう。
見つかったら即逃げたい・・・が、メルトさんは雪だまを飛ばせば絶対あたってしまうだろう・・・普段からこういう攻撃が得意なため、逃げられないだろう。

ピューマさんは逆にこっちが反撃できるだろう。
ピューマさんすまん。俺は容赦しない。負けたらひとたまりも無い。


隠れているうちに、ある物の存在に気がついた。
雪のドームみたいなのが、ぽつんとあったのだ。かまくらである。

・・・罠だろうか。でもさっき始めたばっかりでかまくらが作れると思えない。


俺はまわりを見渡して、誰もいないことを確かめると、一目散にかまくらにむかって走り、中を覗いた。
そこには・・・・・。


ヴァン「ん?ジェイドじゃんーやっほー。」


ゆったりとくつろいでいるヴァンがいた。


ジェイド「ヴァンさん!?」
ヴァン「私のことは呼び捨てでいいよー。」
ジェイド「あ、いや。なんかさん付けになってしまって・・・てか、なんでかまくらの中にいるんだ!?」
ヴァン「あぁ、今さっききて作ったんだよ。外は寒いからねー。だけど外にいたいという俺の考えでこうなったわけ。」


なにを考えているんだろうこいつは・・・。

ヴァンは、元からおかしいチャオである。
チャオなのに、何故か薄めてもいないお酒をいつも飲んでいるし、男か女か分からないし・・・もっともチャオには性別は存在しないわけだが、男か女かという感じが分からないとか、格闘に関してはすごい力を持っている。そして、何故かこの屋敷に遊びに来ている。


かまくらの中は、中央に焚き火があって、燃やすための薪や毛布も存在していた。


ジェイド「焚き火までして・・・これ溶けないのか?」
ヴァン「多少なら大丈夫。しかも私のつくる物は全て丈夫だから、簡単には崩れないよ。」


何故丈夫になるのかは分からなかったが、まぁどうでもいいだろう。


ヴァン「ところで、ジェイドはなにしていたんだ?」


その瞬間俺の背中に衝撃を感じた。

しまった・・・・・。

振り返ると・・・想像したとおり、一番の注意すべき人物フィルがいた。


フィル「一ポイント。トランプよこしなさい。」
ジェイド「・・・はぁ。結局こうなるのか。」
フィル「あんたは馬鹿だからよ。」
ジェイド「・・・もう返す言葉も無いな。」


そう言って、トランプ一枚。フィルに渡した。


ヴァン「なにしているのー?」
フィル「あら。あんたこんなとこにいたんだ。」
ヴァン「ここだとあったかいし、お酒もおいしいし。」
フィル「あんたも雪合戦しない?」
ヴァン「おー!するする!たのしそー!」


こうして、また注意すべき人物が増えた。
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月光のメイド 『雪の宴』3
 斬守 WEB  - 08/9/28(日) 13:16 -
  
俺はまた隠れていた。
現在の全員のポイントは分からないが、既に自分は12ポイント誰かに取られてしまった。

ちなみに自分の当てたポイントは4ポイント。


これはやばい・・・。負けてるかもしれない。


その時、目の前にヴァンが歩いていた。
相手は気づいていない・・・。

今がチャンス!!

そう思って、その場から飛び出て雪だまをヴァンに当てた!
よし、一ポイントゲット!


ヴァン「うわー。やられたー。」
ジェイド「トランプを一枚くださいね。」


こうして、一ポイント手に入れて、またどこかに隠れた。
こういう戦法で行かないと、他の人達に勝てない・・・運も必要である。

隠れていたら、目の前に少し遠くにヴァンがいた。
こっちにきたらまた当てるチャンス・・・。


そう思っていたら・・・ヴァンはいきなり手を雪に突っ込んだ。


そして・・・よく分かんないが直径4メートル?5メートル?そのくらいの大きさの雪だまを俺に向かって投げつけてきた!


常識的にありえねぇぞこれええええええええええええええええ!!


隠れていても駄目であった。
この大きさの雪玉を避けられるわけもなく、見事に当たってしまった。


ヴァンに取られて、また木の近くなんかに隠れていたのだが・・・。
どこからか分からない雪玉に当たってしまった。


ジェイド「どこからだ!?でてこい!!」


そう思って、回りを見渡していたら、約20メートル離れている場所から、メルトさんがいた。
メルトさんが少しづつ近づいてきて・・・。


メルト「私です。トランプを下さい。」


あそこから当てるとか・・・化け物か・・・。


そして、フィルにもあったわけだが・・・。


フィル「よっと、当たらないわねぇ。」


隠れて当てようとしても何故か避けられて、何度もカウンターを喰らってしまった。


ピューマさんについては隠れていて、何度か当てたのだが・・・。
当てる前に見つかってしまうと・・・。


ピューマ「私に当てないでえええええ!!」


とか言って、マシンガンのような雪玉が連射して飛んできて、ジ・エンド。


結局俺がビリになった・・・俺こんな役ばっか・・・。


そして、雪埋めにされた。
頭の部分だけ飛び出していて、体の部分は雪に埋まっていた。


凍え死ぬかと思った・・・。


そして、夜になった。
ジェイドとヴァンは家に帰って、ピューマとフィルは寝てしまった頃である。

メルトは風呂に入った後、屋上に向かった。
どうなっているか気になったからだ。


行ってみると・・・ジェネリクトがいた。


メルト「ジェネリクト。」
ジェネリクト「ん?あぁメルトか。」


屋上には雪は積もっていなかった。
少し溶けた雪の水が残っていたが、ジェネリクトはちゃんと仕事をしたらしい。


ジェネリクト「どうだった?今日のお嬢様の世話は?」


そうメルトに聞いてきた。


メルト「確かに今日は大変でした。」
ジェネリクト「だろうねぇ。あのお嬢様のことだから、沢山遊んだんだろうねぇ。」


朝の10時から、夕方の5時まで。
途中に昼食を入れて、今日フィルは遊んでいたのである。
フィルも疲れたのか、今日は早く寝ていた。


ジェネリクト「明日も大変かもよ?雪は降り始めたばっかりだからねぇ。」
メルト「確かに、掃除する時間も入れて忙しくなりそうです。」
ジェネリクト「大丈夫かい?」


ジェネリクトはメルトの心配をしていた。
この屋敷でもっとも働いているメルトが、これ以上疲れるようなことになれば大変そうだからだ。体にもよくない。

しかし、メルトはこう言い返した。


メルト「大丈夫ですよ。私はあの方々達の世話をするのが楽しいのですから。」


それが今のメルトの気持ちだった。


ジェネリクト「そうかい。」


と、ジェネリクトは一言言って、二人は空を見上げた。


星が綺麗であった。


第七話「雪の宴」              終わり
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サテライト=ムード
   - 08/9/28(日) 23:22 -
  
電車の中で俺は固まっていた。

固まっていた…というより、
彼女が俺の開いた足のスペースにすっぽりと身体を入れ込んで、
ナントカのファッション雑誌を開いていたのだった。

相手にしてみれば暖かい椅子なのだろうし、
こっちからすれば暖かいクッションのようなモノだった。
(口には出せないが、少々暑苦しいけれど。)

彼女をこうしていても特に何も思わない。
それは全部には当てはまらないかも知れないけれど、俺の場合は、
彼女から訳の分からなくなるくらいメッチャ良いにおいがしてきて、
そんな暑苦しさが全然気にならないのだ。
(シャンプー?トリートメント?)

10月に入りそうな季節。
去年の今頃、つまりは失恋時にくっついた。
一周年…って事になるのだろうか?
結局、男のサガの一環で恋人記念日は忘れたけれど…。
…もしかしたら、他愛もない告白だったので、
相手もすっかり忘れているのかも知れない。そうでありたい。

「よっさーん。」
「はい?」
「恋人記念日、今日って知ってた?」
「…(いきなりかい!!)」
「…。クレープ一枚で許したげる。」「はい…。」

頭の中でむやみに色々想像しない方が良い。
最近だと家の中を想像して、
部屋に誰かがいたらそこに幽霊が…とかは聞いた。
だから、こういう心配事も、考えないのが良策なんだろう。

でもまぁ、ばれたことは仕方ないか…。

俺はケータイのメールが来ないので、
来た素振りでぱかっと開けてみる。
誰も来てないので待ち受けをしばらくぼーっと見て、しまった。

「それって癖?」

彼女が俺に話しかけてくる。
雑誌には「冬到来!〜」と書かれて、最新のファッションが並ぶ。
聞いたこともないブランドばかりだ。
まぁ、最近まで「リズリサ」を服の種類(キャミとか…)と考えていた俺だから、
こういうのはめっぽう分からない…と結論づければいいだろう。
(ちなみにリズリサはブランド名だとか。)

「そう、ケータイってたまに開かないと落ちつかなくね?」
「んー。まー…分かる気はするけど。」
「あー、あと待ち受け変えた。」
「えーっ!?あの待ち受け消しちゃったん?」
「デザインはわれながらに良いと思ったけど…なんかなぁ」
「うそぉ、アレ、ウチが貰おうと思ってのに。」
「悪い悪い、また良い奴作るからそれまで待て!」

俺はVサインを彼女に送る。
待ち受けのデザインを作り始めて2年が経つ。
こいつよりも長いつきあいだ。
始めた経緯は良く覚えていない。
ただ、いつの間にかはまっていた。
これをしていたから彼女に会えたとか、そう言うわけでもない。

彼女は相変わらず雑誌を読んでいる。
所々折り目が付いている。
お小遣いを貯めたら買うらしい。
彼女の誕生日は8月23日。
残念ながら俺の誕プレ支援は当てに出来ないと言うわけだ。

大学一年生。
まだまだガキなんだけど、もう大人。
つきあい始めたときは青かったけど、今はもう大人。

そういえば、18歳で初めての彼女って珍しい。

周りからは遅いとか言われそうだったから、「二人目」と強がっていた。
でも彼女だけには「初めてなんだよ」と言ってみた。
「私も…」と言ったときは、
多分大学の合格掲示板に自分の名前があったときより、嬉しかった。
むしろ、ほっとしたのかも知れない。

かたんかたんと電車が揺れる。

相変わらず俺の足を開いた状態が続く。
そこにすっぽりと、彼女がもたれるようにして入ってきている。
端から見れば、何とも面白い姿。
でもこれで良いんだ。これでお互い暖かいなら。

「待ち受けさー。」
「ん?」
「新しいの早くつくってね。友達に自慢するの。」
「あぁ、近日中にな。」
「…早く。」
「分かったよ、あさってまでな。」

詳しい日時を言わないとOkを出してくれない。
いつものことなので、
まぁ、急いでやろうと意気込みながら、
さっと通り過ぎていく景色を見つめていた。

(続く)
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サテライト=ムード
   - 08/10/4(土) 12:51 -
  
電車がビルとビルの間を通り抜けていく。

電車の中では静かにしろと言うのに、
外からの電車の通る音はやけに大きくて、うるさい。

こういうジレンマは、誰しも持っている。

次の駅に到着した。
何度も駅の名前を告げる看板が窓を通過していく。
死んだ魚みたいな人間がどこかを見ている。
(電車を見ているんだろうけど、いまいち焦点が定まってない)

彼らもまた、友達とか恋人と一緒ならうるさいんだろう。
今俺かって1人ならあんな感じだ。
…こっそり、彼女に見られていたら、どう思うだろうか?

携帯の待ち受けは昨日までに新しく作っておいた。
でもいまいち見せる自信がない。
近日中とは言っているものの、それは「嘘も方便」。
もう出来ているし、これ以上新しいことは思いつきもしない。

最初の彼女への呼び方は「谷中さん」だった。
親しくなると「やなちゃん」とかそんな感じで、
恋人になると「あーちゃん(下の名前から取ってきた)」。

ぶっちゃけ、本当の名前で呼んだことはない。

別に恥ずかしいわけでもないし、たまに本当の名前を口走りもする。
でも、「あえて」そう呼んだ事はない。
呼びやすさってモノもある。
どんなに親しくても、ずっと名字から作ったあだ名で呼ばれる奴もいる。

最近、彼女の俺に対する呼び方が変わってきている。
昔から俺は名字でずっと呼ばれ続けた。
どんなに親しくとも、俺は名字の方が呼ばれやすかった。

こいつかって、最初はそんな感じだった。
でも、いつの間にか無理矢理に俺の名前を改造して、
発音しにくい呼び方をしている。

「よっさん?」「何?」

ほら、また呼んだ。

「待ち受け、もう出来ているんだったら途中の奴見せてよ。」
「あれ…何で分かったの?」
「だって、口に出てるって…。」
「…あらまぁ…。」

少し溜めて、おばはん口調でそう返す。
実際そう言う言い方が一番理にかなっていた。
たまに、独り言をする癖がある。
口に出てしまって、怒られたことも何度かは、ある。

「…あさってまで待てよ。途中は途中なんだし。」
「ダメ、見せて。」
「あさってにはどうせ見るだろ?」
「みっせってっ!」

俺が彼女の手をかわそうと手を振り上げると、
ちょうど電車のドアのバーに激突した。
視線が、一瞬だけ、こっちの方に向いてくる。
でもすぐに各々のケータイや雑誌や人間に目が向く。

「…ちょっとだけな。」
「いえい。」

俺は渋々それを差し出す。
iモードのインターネットにエロいサイトが登録されているが、
それが見られることをいつも心配していたりする。

友達曰く、彼女がいる方がエロいサイトを見たくなるらしい。
実際、間違ってはいないと思う。
ただ、たまに彼女が勝手にケータイを見ていることを考えると、
怖くて早々登録や履歴は残したいとは、思えない。

でも、こいつは単純だから、すぐに画像を見た。
新しく作った待ち受けを順々に見ていく。
まるで雑誌の服に色々言うみたいに彼女が口を開いていく。
3秒で思いついた奴を「あ、これ良い」って、
一番苦労したのを「あー、微妙ー」なんて。

「これ全部完成させるの?」
「いや、ボツはどんどん消していって3つくらい最後まで残す。」
「いまんところの候補は?」
「えっと、…これとこれとこれ。」
「えー?マジで?うちはこれが一番良いって思ったのにー。」
「…それ構想3秒、制作10分。」

「…へぇぇ。でも、時間は短いけど、これが一番好き。」

何故かは知らなかったけど、
その言葉を聞いて少しほっとした。

(また続く)
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