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[無題] Lord 21話 09/1/30(金) 22:42
Lord 22話 キナコ 09/1/30(金) 22:44
Lord 23話 キナコ 09/1/30(金) 22:49
感想コーナー キナコ 09/1/30(金) 22:53
感想なんだな トリップ 09/2/5(木) 1:00
ありがとうございます キナコ 09/2/12(木) 22:40
次章への キナコ 09/1/31(土) 1:20

[無題]
 Lord 21話  - 09/1/30(金) 22:42 -
  
丁度雨もあがり、太陽が主導権を取り戻した頃。
オフィスの一角にて、不機嫌そうに椅子にもたれかかる少女がいた。
何があったのかはこのオフィス内の人間は知らない。
しかし彼女から発せられる並々ならぬ気配が人の第六感を刺激する。

(今は触れないほうがいい…)
それが彼らの結論だ。


少女は体勢を変えながらも、不満の声を上げる。
テーブルによたれかかったり、肘ついたりと様々だ。
しかしどれも今の気持ちを変えるまでには至らなかった。

「お疲れ様 アオイさん。」
「…先輩。」
ケーキとマグカップをテーブルに飾りながらねぎらいの言葉をかけてくれる。
アオイにとって彼女は、他の人とは違い特別な位置にあった。
自然とストレスが薄れていく。

「…どうだったの?お仕事の方は?」
「それが…特に何とも変わったところはないっていうか…」
「…ほんとに?」
「ほんと!別に普通だったから急いで帰ってきたって訳。」

とはいえ、実際銃口を突きつけられていた所を間一髪抜け出せたなんて口に出しても言えなかった。
適当にごまかしておいて、この件に携わるのはやめよう。
それがアオイの考えであった。

そして、彼女の先輩もとくに気にしている素振りは見せていない。
だからこの策は成功するという確信があった。
後はどのようにして話題を変えるか。
そんな時だった。

「あら?フォーク忘れてるわね。取ってくるわ。」

そう言うと彼女自身からその話題から逸れてくれるきっかけをつくってくれた。
もうこうなったらこっちのもの。
アオイはマグカップに注がれている紅茶を飲み、ホッと胸を撫で下ろしていた。

その時だ。

「アオイちゃん! お客様が来てるよ」
「………お客?」

聞きなれない言葉だった。ここに勤めているのを知っているのはそういない。
見当もつかぬまま、そのお客を中に招く事とした。
紅茶をすすりながら。

「あっ!ではこちらに…」

そう言われて案内された客の姿を見て、アオイの動きは一瞬フリーズした。
そして相手が口を開いた。

「えっと…あんたがアオイ=エア=クォード?」
そう言われた時、マグカップの中の水面に波紋が生じた。
それだけじゃない。アオイの身体中にも電撃が走ったのだ。
その身の危険を知らせるショックはついさっきの忘れたかった事をすべて思い出させてくれた。


「な…なんであんたが……ここを…ってか!なんで名前まで!!」
慌てふためくアオイに対して男は冷静に【二枚のカード】を取り出して言った。

「まぁ社員証と定期券を落としてたら来てくださいって言っているようなもんだ。」
その指摘を受けてはじめてアオイは自分の財布の中身を確認した。
あるはずのものがそこにはなく、男の手元にある。
普通に考えても落とすわけがない。
ということは答えは明白だ。

「盗んだの!?」
「家で拾ったんだけどな。」
「盗んだんでしょ!!」
「不法侵入した奴が今更何を言うんだよ。」
「うっ…」
「ついでに言わせてもらえば、請求もそれなりに来ているから払ってもらいたい所なんだけどな。」
「仕方ないじゃない!!元々あんたが危なっかしい物持ってるかもなんて通告があったから!」
「危なっかしい物?」


「はいはいはいはい。ちょっとちょっと〜いったい何の騒ぎ?」

誰も立ち入れない状況だったのを平然と断ち切り、話にはいってきた。
それなりに年端のいったおばさんは、手にフォークを握りやや笑いながら、その場を…
というより一人暴走してたアオイとやらをなだめている。
これがユウヤから見た状況だった。

「あらあらごめんなさいね。 であなたのお名前は?」


「…ユウヤだ。」

「・・・もしかしてお養父さんはハワードってお名前?」
!?
何故ここであいつの名前が出てくる。まさか・・・

「やっぱりそうなのね…」
ユウヤが一瞬で導き出した仮説に対して彼女は笑みを浮かべている。
怪しい…
そう警戒心を強めるユウヤに対してやさしく諭すように話しかけてきた。

「大丈夫。ちゃんと説明してあげるから。」
そう言って振返るや、何やらイソイソとしているようだ。
何をしているのか知りたくてたまらなかったがここからでは見えない。
丁度、おばさんの背中に隠れる感じだ。


「話だけってのも寂しいしケーキでもいかが?」

調子が狂うな・・・
と嫌気がさしながらもユウヤはそのケーキを受け取った。


「いただきま〜す   おいしっ。」
とおばさんが呟く。
ユウヤもまたケーキを口にした。


―なるほど。
悪くはなかった。
引用なし
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Lord 22話
 キナコ  - 09/1/30(金) 22:44 -
  
「つまり…俺が報告義務を行ってなかったからこいつを送って確かめさせようとしたってわけ?」
「そういうこと。あなたが余計な暴走をしたりしないようにとのせめてもの親心じゃあないかしら?」

―親心か・・・。
実際血が繋がってた訳でもなかった・・・
ただの偶然だったのにな。

ユウヤの中ではまたも父親の幻影が現れていた。でもすぐ掠れていく。
消えかけた灯みたいにだ。
ただそんなものをいつまでも見つめている程の時間はない。
今はすべき事があることは本人がよくわかっていた。

「後は・・・仕事上友達の少ないあなた達へのきっかけ作りなのかもしれないわね」
「きっかけって何の?」
アオイは間髪いれずに問い返した。
その上司という人は笑いながらアオイに視線を定める。 ほどなくして次はユウヤに。


「この機会を縁にね、お互い付き合ってみてもいいんじゃない?」
「「無理!」」
返事もタイミングもぴったりだ。それを聞いてまた笑い出す人もいれば睨み返す人たちもその場にいた。
「二人ともそこまで年は離れてないし…」

「あたし17よ!!」 「ロリコンの趣味はないから安心しろ」

またも壮絶なにらみ合いだ。
何だかんだで意気がぴったりじゃないと呟いたが当の二人にはそんなのまったく届いてはいない。
視線と視線が飛び交うデッドヒート状態だ。


「流石にそれは冗談。でも同じ職場の人間とコミュニケーションがとれるのはお互いプラスだから。損はしないはずよ。」
「そうだな。」
「・・・職場ってあのSEAってやつでしょ?もぅあれしつこいからイヤなんだけどなぁ〜」
「でも、この国にとっては貴重な能力を持った必要な存在なのよ?」
「わかってるけどさぁ〜・・・」
「まぁ17にはキツイ職場だな。」

その直後だ。
どこからか声が聞こえてきた。
声はどうやら俺の中かららしい。
とユウヤが気づくのに時間はかからなかった。

”SEA…アメリカが設立したCIAの内部組織の一つで存在そのものが極秘の機関。機関の存在を知るものもだけど、それに所属できる人間は、ごく一部の限られたもののみ。”
”CIAの内部に連なる組織だから、仕事内容はほとんど一緒だけど求められてる能力が違う。”
”この声が聞こえてるって事だから、あたしもその能力がある。 あんたにもわかるでしょ?”

一拍、呼吸を整えてから内側に意識を傾ける。
そして内側だけに響かせるように声を出す。

”ESP。 こんな能力持ってる奴を見たのは久しぶりだ。”
”あたしだってテレパシーで会話するなんて久しぶりよ。”
”…全くだ。”

ユウヤとアオイ。
この会話が二人にしか聞こえないのは互いが互いに知っていた。
どのような言葉を交わしたのかは知らないが、確実にさっきのような警戒の表情だけでなく、落ち着いた表情を見せている。
アオイをよく知っている彼女はそっと微笑んでいた。


「…ところでユウヤさん。用事は何なの?」
その問いかけにユウヤは口を使わなかった。というのも口はすでに紅茶を飲む作業にはいっている。
どこからか取り出した書類を渡すと、なるほど。 ここに来た理由が一目瞭然だ。


「…この仕事をねぇ…。」
「警察はこっちで言い包めておいたから仕事はしやすいはずだ。」
「まぁいいわ。引き受けてあげる。」
そういうアオイの表情は少し明るかった。
良い気晴らしになったのか…それとも…。
ただ先ほどまでの不機嫌そうな表情は打って変わってだ。

「じゃあここに向かったらいいのよね?」
「現場にはテントとか車があるし、まだ野次馬がいるからすぐわかる。」
「わかったわ。」


そういうとアオイはさっさと仕事場へ向かっていく。
オフィスの狭い道をかい通って、もうユウヤ達からは見えなくなった。

「ところで・・・質問があるんだけど」
「何かしら?」

食べ終えた食器を片付ける彼女は無防備にもユウヤに対し背中をむけている。
両手は塞がっていてまさに無抵抗だ。
周りが見張ってるというわけでもない。
これらの状況がユウヤに少しの落ち着きを与えてくれた。


「ハワードと、どういう関係だ?」


「…SEAという組織の一司令官として私と…彼は同期だった。知りあったのはもうずっと昔の話よ。」

「不自然だ。」
「…何が?」

彼女は声色や口調も語勢も変えず、ユウヤの質問に答える。
何一つ不自然な要素は見当たらない。
嘘をついている気配は微塵にも感じ取らせない。

ただ、彼には引っかかる事が一つだけあった。


「あの組織に勤めているならわかると思うが情報漏洩を防ぐため、システムは徹底している。
 上にCIAが存在することも、所属している人間も、組織自体が非公式、極秘だ。」

「・・・」

「SEAという組織に所属する全員が一度に集う場もない、捜査員と司令官の1:1の関係が原則だ。
 何故…司令官同士のはずであるあんたとハワードが知り合えた?
 あそこで働いていたら同じ役職の奴が出会えるわけがない!」


大きく息を吸い込んで、彼女は言った。
「今は・・・まだ何も言えないわ。」
彼女は一拍おいて続ける
「あなたにとっては不本意かもしれないけど、確かに私たちは知り合い同士だった。
 互いにどういう仕事をしているとかもわかっていたし、頻繁にコミュニケーションもとれていた。
 だからこそ、私も彼も、あの組織の中で長いこと仕事を続けていけたのよ。」


「どういうことだ?」


「人は…誰しもが一人で生きていけるほど強くはない。簡単に折れる人間の方が数多くいる。
 組織だって司令官とあなたの様な捜査員とパートナーを組むことを規則としている。
…優秀な手足と優秀な頭脳がタッグを組む。  だからこそ、成果を生みだせてきた。
 でも、手足が足りない時だってある。 一人では思いつかないこともある。
 ならば、互いに協力し合おうっていう…考えに至ったの。 組織の規則を破ってね…。」


「…その考えで成果を増やせたのか?」


「…その答えはきっとあなた達が見つけるはずよ。」


「…そうか…」

「フフッ…名前はリダ。次からはそう呼んで。」


「…気が向いたらな。」
ユウヤは静かにその場を後にした。
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Lord 23話
 キナコ  - 09/1/30(金) 22:49 -
  
ユウヤは複雑な心情のまま、外を出た。
実の父であるハワードと…
何らかの関係があったと言った淑女。
リダが彼に見せた一つ一つの表情、しぐさに不自然な点がないか思い返していた。
そう。あくまでも公平な視点から。
私情に囚われることないように…。


―あいつは終始俺に対して無防備だった。
 事件と直接かかわりのないなら、誰が来ようとも警戒心がないまま接することができる?
 ・・・いや。
 あえてそう演じていたら。
 武器も携帯せず、あくまでも無抵抗な一個人として振舞えば…。
 証拠がなければあくまでも予想の範囲・・・。
 確たるものがないのだから、後は疑惑のかからないようにするだけで完璧になる。
 俺が犯人ならそうするだろうし、普段と同じ行動をする。
 殺されないという保障があるのならそうする。
 ハワードが俺の事をどれだけ奴に流しているかはわからないが・・・
 俺の事を本当によく知る人間なら…その考えに達する。
 殺さず、情報を奪い取ろうという考えをもって復讐に挑む俺の魂胆はよまれている。
 

 後は…殺した動機だ。
 過去に何かあったらしいが…はぐらかした。
 今ある情報は・・・・それだけか。


 これだけじゃあ無理がある。・・・・あいつに固執しすぎか…。


ユウヤの中ではそういう答えに至った。
その答えは一時的なものでまだ完全じゃない、あくまでも仮説にしかすぎない答え。
今はまだ足りない。
頭のなかではわかっているはずなのに、あせって結論を出したがる心がある。
考えがまとまらない・・・。
何すればいいのかもわからなくなってくる!


「ちょっとさっき会っておいてシカトはないでしょ?」
「アオイか…。」
「何か考え事でもしてんの?」
「…まぁそんなところだ…。」
「ESPで心の中のぞいちゃおうっかな〜♪」
「やめとけ」
「どうして?」
「考えがごちゃごちゃしてて、とても覗けたものじゃない」
そう言うと調子に乗りかけていたアオイに静止がかかった。
油断しているといつか本当に心を読まれそうだ。
機嫌も悪そうで、実力行使に回られるとあとあとめんどうだな。


「なぁ…アオイ。」
「…何?」
「さっきいたあの…リダとか言う奴がお前のパートナーだろう?」
「そうよ。」
「どれくらいのつき合いだ?」
「…2年とちょっとかな? それが?」
「お前…15歳でSEAに入ったのか!?」
「まぁね。私優秀だったし!」
「…辛くないか?」

「ぜんっぜん!!ちゃんと今高校にも行ってるし、お金もなかなかもらえるし。
 何よりリダがいろいろと私の面倒見てくれるし。 本当の親みたいに…」

「なぁ…。お前は自分の上司の事・・・・信じているんだな?」

「当たり前よ!!」

その言葉はなかなか大きかった。
語勢も強く、何よりボリュームが大きい。
辺りを通っていた人々が皆、こっちに振り返る。
アオイは恥ずかしそうに顔を赤らめている中、ユウヤはそのことばで今までの考えが吹き飛んだ。
「そうか…」

「…なに?」

「…大切にしてやれよ。」

「ちょっと!聞こえなかったからもう一回言ってよ!!」

再び騒ぎ出したアオイをよそにユウヤはさっさとその場をやりすごそうとした。
あのままだといつまでも騒がれるからな・・・
そう思っていた矢先。
彼女のうるさい声が聞こえなくなった。

「あっ…」
彼女はそう呟いて空を見ていた。
ユウヤもアオイに倣って自分も同じ方向の空を見る。
何に見とれているのかすぐに理解できた。

「……珍しいな……。久しぶりだ。」


その頃。


「ゼル!あれってテレビでやってたよね? すごく綺麗だよ!」
「虹…初めて見た。」
「あれってどこから乗れるのかなぁ?」
「乗れないよ…見えてるだけ・・・・。」
「そんなことないよぉ!ちゃんとお空にあるもん!!」
「そんなことより早く…お父さん…探しにゆこうよ…」
「お家の中に居ないとだめ!!」
「…そんなことない。」


彼らがムキになって言い争いをしている間に、一台の車が近づいてきていた。
中からは数人の男が子供たちを見つめている。
用意してきた武器を使わなくてもよさそうだし、楽な仕事だ。

「いけ」
その合図と共に車から二人が飛び出していった。


その十数分後。
病室でナース相手を口説こうと試みるもいまだに成功例もなく。
若干ふて腐れながらベッドで横になっている男が居た。
暇そうにしていたその時だ。
彼のベッドの中からある端末が転げ落ちた。
それを拾った、レイヴァンは画面を見て、血相を変えた。
急いで携帯を取り出し相手を呼び出すも返事が返ってこない。
そのことにまた腹をたてて彼は声を荒げる。


「どうなってんだ!!」

彼が思わず投げつけた端末。
その画面には二つの点が表示されている道路の道をなぞるように高速で移動している。
時間がない。
だからこそ彼は必死になって何度もリダイヤルをする。
その傍ら、投げつけた端末をもういちど拾い上げ画面を見る。

だがそこが示す場所はUSAと表示されてはいなかった。

「くそ!何で盗られやがった!!」

その時だ。
ようやく相手が応答してくれた。

「やっと気づきやがったか・・・緊急事態だぜ・・・」
「悪い・・・俺も今気づいたところだ。」
「あぁ・・・。


  子供たちが・・・いない。」
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感想コーナー
 キナコ  - 09/1/30(金) 22:53 -
  
あぁぁ・・・・。
早速ミスってしまった。
タイトルと投稿者欄を間違える痛恨のミスです。
これは痛い…痛すぎるミスだ・・・。


orz


今週は次回へのCMも付けましょう。
実はここからがLordの真の始まり。
今までは序章にすぎなかったのでした。


一章完。


って最後のつけたし忘れてたぁ!!


orz
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次章への
 キナコ  - 09/1/31(土) 1:20 -
  
Some days later…


連れ去られた二人のチャオ。


彼らを取り返すべく、ユウヤの新たな任務が


「場所はどこだ?」
「こ こ だ よ。」
「・・・骨が折れそうだ。」
「頼むぜ? 大将♪」


                始まる


ユウヤ達に立ち塞がる新たな敵

「泣いて喜べ!敵さんの情報だ。」
「レイヴァン…早かったな…」
「奴らの幹部は計5人。 そんでもってだ。
 その連中は自分たちのことを…HOWLING BEASTと呼んでいる。」

「HOWLING…BEAST。 【吠える獣】…か」
「どうやら…ただの迷子探しとはいきそうにないらしい。
 虎穴にいらずんば虎子を得ず。 骨が折れるどころかしゃぶられそうだな?」

「全くだ。」


彼をサポートする味方も登場。

「人は見かけによらないわね。あんたがそんな凄腕のエージェントだなんて。」
「誰だ?」
「誰…ってちょっと。 あれだけ身体ベタベタ触っておいて忘れるなんて最低よね。」
「随分と手が早いな 大将?」
「茶化すなよ。 なぜお前がこの通信に?」
「おぉっと。彼女も本作戦の立派な一員として参加してもらった。」
「アオイよ。よろしく。」
「お前に頼むような事はないと思うがな。」
「あれ? あなたが右手に握っているそれも。私の専門なんだけどなぁ〜?」


そして物語全体の鍵となる存在。

「そうさ!お前達はただの子供ではない。むしろ子供と呼ぶかすら怪しい」
「私もゼルも子供だよ!!」 「…その根拠は何…?」
「人間ではないからさ!お前達は人とは異なる生物。
 そしてお前達は動物や獣とも違う、人間に代わりすべての生き物を滅ぼす能力を持った…」


              「悪魔だよ」


「HOWLING BEASTとは言ったものだな。」
「大将 それはどういう意味だよ?」
「奴らが皆、俺を執拗に付けねらうのは理解した。
 連中の動きは人とは思えない…まさに獣の様な野生の動きだ。
 だがな…追い詰められたときに異常な狂気と獲物をぶら下げて現れる姿は獣も、人間もそう変わりはしない。…と思っていた。」

「おい?どうした?」

「あれは…もう獣でも…何でもねぇ・・・・・・」


「ラシェル・・・あいつが言っていた事正しいみたいだよ…」
「そんなことないよ!」
「何の根拠もない言葉を言うな!!!」


「…ゼル…?」
「僕は…見たんだ。あいつが、僕から得た情報を元に生み出した…生き物を。」
「…い…生き物?」
「……あんなのどんな図鑑にものってないよ。それにあれは…あれは……」


「今の文明が形成されるに至って、科学技術は大きく進歩してきた!
 月日を重ねることによって新たに開発され、日々進化をしていく科学技術とは裏腹に、なぜ人間という生き物が!科学を駆使し、恩恵を得る対象そのものは退化していたのだ!!その下に踏み潰されているたくさんの犠牲に目をつぶってな!」

「…」

「これこそ人間の圧制から解放し、上に立つ新たな生物だ!」

「人間がどれだけ腐敗しているか…。
 嘆く気持ちもわかるな。だが、腐りかけた人間とはいえそんな丸々腐ってるのに支配される気は毛頭ない。」

「何だと?」

「それにな。そいつはもう生き物なんかじゃない…」


              「化け物だ」


「おい・・・・?いったいどうしたんだ!?状況を報告しろ!!」
「ちょっと!ちゃんと返事をして!! ユウヤ!!」
「パパ…パパぁ…!」
「…お父さん!」


              「悪い しくじった。」


              Lord The Second Chapter

                 COMING SOON
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感想なんだな
 トリップ  - 09/2/5(木) 1:00 -
  
ども。感想遅れて申し訳ないです。

何だか急にテンポが上がってスリリングになりましたね。
第一章が完結ということで結構まとまったな、という様に感じました。
展開が急過ぎて少々置いてかれてるのはトリップの理解力が
劣る所為ですが、もう少し文の息を整えても良いのではないかと。
あんまり展開早くしてもついて行きにくい所があるので。
どうでもいい指摘ですが聞いてくれるとありがたいです。

次章への予告編ですが、かっこよくて良いと思いました。
非常に期待できますね。アオイとユウヤの関係とかが。
連れ去られた二人の行方も気になりますな。

こんなところでいかがでしょうか。
ではでは、拙い感想もどきでしたー
引用なし
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ありがとうございます
 キナコ  - 09/2/12(木) 22:40 -
  
申し訳ない 返信が遅れました。

自分でも見直してみるとやっぱり早すぎました。
的確な指摘ありがとうございます。


さて即座に作った予告編 気に入ってもらえたようで嬉しいです。
初めてなので色々やりづらかったのですが、やっぱり気に入られてもらえると励みになりますね。

では二章をお楽しみに!

感想ありがとうございました
引用なし
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