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☆★☆週刊チャオ第331号(7月4週)【表紙】☆... チャピル 08/7/27(日) 00:00

(8) ろっど 08/7/28(月) 9:10

(8)
 ろっど  - 08/7/28(月) 9:10 -
  
 大倉仁恵は退屈な日常の中、誰かを出来る限り助けようと努力をして来た。
 それこそが彼女の努力の結晶、GUN関東本部本部長の階級を作り出した目的である。きっかけは些細な事でとある生き物を助けた事だった。
 人助けというのは、決して正義ではない。しかし悪でもない。そもそも正義と悪が反対だなんて間違っている。彼女はそう思っていた。

 そんな中、一人の少年が研修生としてやって来た。彼の名前は仲神春樹。
 成績は上の上。トップクラスとしての実力を遺憾なく発揮し、試験を最速でクリアした彼はあまりGUN内部で馴染めていないようにも見える。
 しかし彼は天才だ。きっと何もしないでも出来るのだろうと彼女は考えた。


 ところが、仲神春樹はとんでもない努力家だったのだ。
 研修生の訓練が終了し、就寝時間となったある日、大倉仁恵は散歩をしていた。気分転換のつもりだった。その途中、何者かが訓練場の中にいるのを見付けた。
 不審者かもしれない。そう思った大倉仁恵は、すぐ行動に移った。だが、その必要がない事に気づく。

「仲神春樹……? 何でこんな深夜に?」

 走っていた。体力づくりのためだろうか。
 何だか大倉仁恵は感動してしまった。たぶん照れ屋なのだろう。人に努力を見られるのが嫌いなのだ。そう考えた途端、なぜだか急に仲神春樹がかわいく思えて仕方がなくなって来た。

「もう就寝時間よ。何やってるの」

 悪戯心で話しかけてしまった時には、もう、手遅れだったのだ。


「ボクは出来る限り多くの人を助けたいのです」

 彼は言った。

「その為ならばボクが努力する事にためらいはありません。他人が傷付くくらいならばボクが傷付いて見せましょう。その為にボクがGUNに入った。配属させるように努力したのですから」

 そして後日、彼はとある人物の暗殺命令を出される事になった。


「なぜ殺すのでしょうか。世界は間違っていると思います」
「きっとあなたみたいな人は少数派なのよ。だから長いものに巻かれなくちゃいけないの」
「……認めたくありません」

 やさしいのね、と大倉仁恵は言った。春樹は照れたように顔を逸らした。


 更に後日、再び彼、仲神春樹にひとつの命令が下される。


 ――謎の生命体、「コードCHAO」を抹殺せよ。


 完 ――そしてTRUE ENDへ――
引用なし
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