●週刊チャオ サークル掲示板
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短期連載 『はじめに』 土星 10/7/31(土) 0:25

-SENSE- 1 欲望 土星 10/7/31(土) 0:27
-SENSE- 2 奴隷 土星 10/7/31(土) 0:29
-SENSE- 3 自紹 土星 10/7/31(土) 17:49

-SENSE- 1 欲望
 土星 WEB  - 10/7/31(土) 0:27 -
  
『今日も暑いな・・・』


1匹のチャオが汗を垂らして空を見上げる。
電車の音、人ゴミ、信号の点滅、そびえたつビル、カンカンと照らす太陽。
いろいろなものが1匹のチャオの目にいっきに焼き付いていく。
今日の気温は30度以上・・・・ヒートアイランド現象による地上の暑さがチャオの体を人間以上に蝕んでいった。


ここは地球・・また世界で少なからず平和な国――――【日本】―――――――――
その日本で一番の情報が飛び交う町―――――――――【東京】―――――――――


xxxx年、この世界に『チャオ』という生物が突如全世界中に現れる。
見たこともない形、浮遊しているポヨという物の存在。
世界中の科学者はチャオという生き物に興味をしめし、つぎつぎと捕獲を始めた。
研究はすぐに始まった。
人と同じようにコミュニケーションはとれるのか、言語の違いなど・・。
チャオを見つけて3カ月後、驚きの検査結果がアメリカの宇宙機構・NASAから発表された。
チャオは『人と同じくらい知能がある』とのこと。


『人間の知能と同じ』


これは全世界に恐怖を与えた。
人というのは全動物最強の種族・・・そう考える人もいる。
兵器・権力・国家
この3つを手に入れている人間と同等の種族が現れる、どれだけこの事が怖いことなのだろう。
支配をしてきた物がいっきに恐れをなした瞬間である。
道は『共存』・・・・・・はたまた『戦争』この2つに別れていくのだろうと科学者は確信していた。
人間が負けるはずがない、人間こそ最強。
食物連鎖を壊している人がついに食物連鎖・輪廻の仲間入りする時期がきてしまったのであろうか・・・・・・・・。


人間は少なからず怯える・・・・・しかし


チャオに『戦争』という考えはなかった。
人と違い『支配』という物は知らなかったのである。
チャオは穏便であった。人と同じ知能であれ、人を警戒することを知らなった。
とある無人島にはチャオ独自の文化を持つ国ができあがっていた。
そこに人間がいけば歓迎された。チャオは人を敬っていたのだ。
自然とともに共存をともチャオは話す。


ならば『共存』。人とチャオは共に生きる事ができるだろうという新たな歴史をつくる幕開けとなる・・


はずであった。


人は人。チャオであれ『支配』をしなければ気が済まない。
人間の『欲』は止まることはないのである。

続く。
引用なし
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-SENSE- 2 奴隷
 土星 WEB  - 10/7/31(土) 0:29 -
  
1匹のチャオは炎天下の日差しの中、自分の会社へと帰っていく。
自分の会社?
違う。『奴隷として飼われている身分』としての帰宅である。
チャオは『人間』に支配されていた。
いつの間にか、人間の上手い口実によって。
チャオは人の下となって一生懸命に働く。
それは原子力発電所のもっとも放射能の当たるところでの作業、麻薬の取引となる運び屋、相手の国へのスパイ、はたまた安全綱のないビルでの作業・・。
人がやればすぐ死や犯罪が見えてくる仕事ばかりをやる。
使えなければ処分も可能、チャオを殺すことは人としてはただのゴミ箱にゴミを捨てるようなもの。
時に天才の頭脳を持つチャオも現れるだろう。
そんな頭脳を持ってしても人の【支配】から逃れることはできない。


【人じゃなければ法に触れない】


誰がこんなことを考えたか。
だが、チャオは普通に人と共に暮らしている。
しかし人間より上の立場になることは絶対にない。
ただただ言われた事を嫌な顔をせずに実行していくのがチャオなのだ。


『帰ってきました。社長』


さっき自分の会社に帰った1匹のチャオはビルの一番高いところにある・【社長室】に来ていた。
テレビで見たことのあるような大きな壺や歴代の社長の額。まさに社長室に相応しい部屋である。
机ひとつが目の前にあり1つの席がある。
そこの席に座っているのは【人間】である。


『帰ってきたか・・。どうだ、【出来杉財閥】からは交渉をとることができたか?』


眼鏡をかけた黄色のスーツを纏う派手な社長が重く口を開く。
社長の名前は【のび・のびろう】
小学生時代はいじめられっ子であり勉強、運動ともダメであったが一緒に暮らしていたタヌキが死んでから以降は一気に学力は上がり、大学生のころには首席をとった。
大学卒業後はタヌキの研究でノーベル賞を25歳の若さで受賞。
それからは経済学を学び今は普通のIT企業として日本のトップに君臨する会社である。
ちなみにタヌキの名前は【ドラ】
通称【ドラちゃん】


『すいません・・。出来杉社長は我々の商品を1つも取引してくれませんでした!!!』


1匹のチャオは頭を深く下げ、土下座のような形になるくらいまで下を向く。
これを見たのび社長はおもいっきりチャオを蹴り上げた。


『ばか野郎!!てめぇがあの社長に交渉できなかったら誰がやんだよ!?おい!!』
『すっすいません・・・あの社長は・・』
『言い訳してんじゃねえよカス!また今から出来杉財閥いって交渉してこいよ!!』


なんどもなんどものび社長はチャオを蹴るなり踏んだりはたまた壁に叩きつけたりして1匹のチャオに葛を入れる。
これを人間にやれば【虐待】となるが、チャオにやっても虐待にはならず法にも触れない。
チャオに怒りなどはない。
殴られても蹴られても叩かれても謝罪をするだけ。
チャオは体から血をださない。ただ色が少しだけ黒ずんでいく。


『本当にすいませんでした・・・。今からまた出来杉財閥へ行ってきます。』


ボロボロになりながらも1匹のチャオは立ちあがり、少し足を引きずりながら部屋を出ようと頑張る。
そんな時、のび社長は1匹のチャオをつかんだ。


【のび社長】は鬼の形相で1匹のチャオを見る。
『いいかお前、僕は人間だ。お前らからすれば【神】の存在だ!
僕がやれといった企画に絶対に応じなければならない。
お前は頭脳でいえばエリートクラスだ。他のチャオよりも知能や発想は群を抜いている
だからこそ使ってやってんだよ!
てめぇは他のチャオよりいい給料もらってんだ!
明日同じ結果だったら【森の監獄】行きだからな!!
あんまり僕を怒らせんなよカス!』


のび社長は自ら扉をあけ、1匹のチャオを部屋の外へ吹っ飛ばす。
またもや地面に叩きつけられ、目の前の扉はすぐに閉められた。
これがチャオにとっては日常、普通なのである。
のび社長は多くのチャオを扱っていた。
しかも普通の人より知能もよく、ステータスの高いチャオをのみを扱う。
なにより【人件費】がかからない。会社の負担はいっきに減る。
給料は人間の10分の1である。
それくらいの価値にしかチャオは見られないのである。
この世界でチャオは必至に生きる。
給料が少なくても生きていけるチャオは幸せなのだ。
年間にチャオの死亡率は人間の倍以上・・。
しかしチャオは人工的(人間の開発した装置)により自分の子供を量産できるために絶滅の心配はいらない。
【怒り】を知らないチャオはただ奴隷として人の下で生きていくのである・・。


『体中が痛い・・・・でも今からまた出来杉財閥に行かなくちゃ・・』


1匹のチャオは立ちあがり、階段で下へと降りていく。
このビルは約50階
チャオはエレベーターを使うことは許されない。
まさに差別
25階あたりまで降りていくと、他のチャオが階段に座っていた。
そのチャオは待っていたかのように立ちあがり声をかける。


『社長がまた無茶なこと言ってたのかい?僕も力になるよ』


続く。
引用なし
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-SENSE- 3 自紹
 土星 WEB  - 10/7/31(土) 17:49 -
  
一人階段で待っていたのは眼鏡をかけスーツ姿のチャオ。
凛々しい立ち方がとてもきれいで、いかにも優秀なチャオの風格だ。


『まあ、これでも飲んでくれ』


ホイッ
チャオが持てる大きさサイズのコーヒーを階段から降りていたチャオの元に投げて渡した。
2人は階段に座る。
そろそろ自己紹介を混ぜておこうか。

階段から降りてきたチャオ、1話から登場していたチャオ。
つまりこの物語の中心物のチャオ
名前は【イデア】
親はイデアを産んだと同時に力尽き、すぐ孤児院で育てられた
さきほどのび社長が言っていたが、彼はとても優秀なチャオである。
運動神経抜群、学習能力も他のチャオの群を抜いている。
この会社の採用試験では運動能力テスト・筆記テストで5位以内であり
年間行われる能力テストでは常に3位以内をキープしている。
容姿はニュートラルのノーマルチャオだ。
色も普通のピュア色である。
また弟の【イヴ】も存在する。(この会社関連の中小企業の方で働いている)

そしてコーヒーを渡したチャオ。
彼の名前は【ミチザネ】
学力はとても優秀であり、採用試験の筆記テストでは1位を叩きだした。
主にお金を管理する財務の仕事を普通の人、チャオ以上にこなすエリートチャオ。
仕事は多忙であるが効率よくこなすために失敗はほとんどない。
容姿はヒーローのスピードチャオ
色は真っ白である。
ちなみにコーヒーが好きである。


『ありがとうミチザネ。今日は外が暑くて喉がすごく渇いていました』
『いやいや礼をされる事じゃないよ。それよりイデア、お前また仕事失敗したのか?』


イデアの体にあるアザのようなものを見てミチザネはつぶやいた。
ミチザネは社長のお気に入りでほとんど手を出されるようなことはない。
だがそれはミチザネが仕事を失敗しないからである。
いつもミチザネは社長に新しい仕事をこなすごとに言われる言葉がある。

『お前は仕事を失敗しないからいい。だが失敗すれば殺すだけだ。つかえねぇ奴は僕の会社には必要ない』

これは社長の期待値がミチザネに大きいからこその言葉かもしれないが
事実、今まで仕事を失敗したものは次の日には姿を消しているのも少なくはない。
いつでも必死に生きることを優先して頑張る、これがチャオの現状なのだ。
ミチザネも一般のチャオも社長のチャオへの執念は変わることはない。


『はは・・ちょっと交渉が上手くいかなくて・・社長に叱られたんですよ』
『社長はどうしろと?』
『もう1回交渉しにいけと・・。今度ばかりは交渉失敗したら次の日には僕の首はないな』
『いやいやそんなことはないさ。何よりお前がいなくなってはこの会社は成り立たないのが現状、いつでも力になるから言ってくれよ』
『ありがとうミチザネ』


暗い非常階段の中で小さな明かりに当たりながら2人は座っている。
イデアはコーヒーをゴクゴクとすぐに飲み込み、立ちあがった。
この会社では勤務中のチャオ同士の私語は厳禁。
見つけたものは体罰をしてよいという会社の中だけに存在する要約がある。
ここは非常階段のため人の気配はない。
しかしバレた時のことを考え、イデアはすぐに歩いてこの会社を出る(交渉しにいく)行動に移した。
無言で階段を1階へ歩いていく2人。
カツカツと足の音だけがこの暗い非常階段で音を出す。
1階へついたとき、ミチザネはイデアにあるメモを渡した。


『ミチザネ・・一体これはなんですか?』
『交渉が終わった帰り道でいい。そのメモ帳にある【チャオガーデン】について調べてきてほしいんだ』
『【チャオガーデン】?なんですかそれは?』
『俺もよくはしらないがチャオの故郷らしい。言わば楽園とも呼ばれるところ・・あまり調べてないからよくわからないんだがな。ただ・・もっと詳しく調べてきてほしい』
『わかりました。帰りに図書館へ行き調べてきます。』


イデアは一人非常階段の扉をあけて会社を後にした。
すぐにミチザネはまた階段を上り自分の仕事場へ戻り、
また財務の仕事をこなしていく。
この会社ではチャオ同士仲良くするのはタブーとされている。
なぜなら仲良くなったところで3カ月以内にいなくなるケースが後を絶たないからだ。
イデアとミチザネは入社6カ月と他のチャオよりは長く勤務している。
他にもちらほらと勤務期間が長いチャオはいるが、だいたいはすぐに消える。
消える=死
言わなくてもわかるだろうが、大事なことなので説明しておく。


『さあ・・・・・今度こそ交渉を確実にしよう』


イデアはまた暑い熱帯のアスファルトをひたすら歩いていく・・。

続く。
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