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凍り付いた人々を砕いて回るマユカや、いつか凍るかもしれないという未来を想像しながら結ばれるカップル達の姿からは、普通の日常にはない異質さを感じました。
この異質さに自分は付いていけるだろうかと不安になりましたが、この異質さが向かう結末はどんなものだろうとも思わされ、終わりまで読み進めさせてもらいました。
ついにはインクも、自らの家族を砕く。二人と一匹が同じ想いの元、親しかった人達に手を下す(この言い方は適切なんでしょうか)。
自らの意志に迷いの無い登場人物達の姿は、「凍った人を砕くなんて良くないんじゃないか」と思っていた自分の考えを「こういう形も有りなのかもしれない」と変えさせるに足る強さがありました。
結局最後まで、人は本当に転生するのかは描かれず、マユカ本人の主張があるのみとなりましたが、インク達の行為に安易な正当性を与えず、読み手に考えさせるものとして印象に残ったと思います。
自分だったらどんな形であれ結果を描写したがったと思うので、この結末には深く感心させられました。
とにかく一貫して、何かエネルギーのようなものが滲み出ている、と感じた作品でした。
わざわざ私の作品の設定を引っ張り出すなんて物好きだなーと思って気になっていたんですけど、やっぱり私の作品とは違った味付けで面白かったですね。
ま、そもそも私の書いたアレがどういう感じだったのか思い出せないんですけどね!
読み返そうと思っても飛ばし飛ばしにしか読めないし!
ただ、インクが凍り付いた街で行動する姿や描写には既視感を覚えさせられました。
そういえば僕、そんな感じなこと書いてたっけなーって。
スマッシュさんのは、より細かに力を入れた描写だと思います。
拙いですが、感想は以上です。
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