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読破しました。
短い文章ではありましたが、中々考えさせられました。
感想は以上です。
以下、僕の駄文が続くので、見る時間が有れば見てください。
基本的に、大概の人は、小説を書きたいから小説を書くわけでもなく、絵を描きたいから絵を描くわけでもないんだと思うんですよ。
そこには何かしら別の理由があって、その理由を達成するために僕らは小説あるいは絵という媒体を用いて何かを発信しようとするんですよ。逆にその理由が無くなれば、僕らが小説を書いたり、絵を描いたりすることも無いわけです。
ろっどさんの"覚醒"という言葉は、人それぞれ違う捉え方ができると思います。
僕はそこに「僕は物語の主人公になりたい!」というろっどさん自身の想いが込められていたんじゃないかと思っています。
だって、物語の主人公はいつだって覚醒して世界を救うじゃないですか?
裏を返せば、覚醒ができる人がこの世界の主人公ってわけですよ。
事実を言えばこの世界は僕らが主人公になるにはあまりにも複雑だし、あまりにも広すぎます。
同じ学校を除くだけでも、僕より勉強できる奴も、僕より運動ができるやつも、僕よりカッコいい奴も、僕より喋りが上手い奴もごまんといるわけです。
その中で、創作物と言うのは僕らにある種の"主人公になる権利"を与えてくれます。
なんたって、物語や舞台そのものが自分の中で完結するわけですから、そこにキャラクターを置いて、僕らの考え方やカッコいいと思う要素を組み込んでやれば、あっという間に僕ら自身が望んだ世界が出来上がります。
そこに限って言えば、僕らは正しく主人公です。
その物語を例えば小説で創り上げるのだとしたら、僕らは忽ち"覚醒"して、キーボードを叩く音が夜な夜な続いていくことになると思います。
いや、なります。
だって、叩けば叩くほど、僕らの願いは叶えられていくわけですから。
あるいは、僕らのような創作物だけでは物足りず、本気で現実世界で"主人公"になろうとして、(傍から見れば)変な行動を取ったり、人に疎まれるような行動に出る人もいたでしょう?
いわゆる中二病っていう奴です。
僕はそうでは無かったのですが、ろっどさん自身はどうだったでしょうか?
なんか昔話していた内容を類推すると、これにも当てはまるような気がします。
別に、悪いとは思いません。
だって、本質はすべて同じです。
チャオBBSでの行動も、現実世界での行動も、すべては「僕が作った(あるいは現実世界と言う)物語の主人公になりたい!」と本気で思った、あるいはなれると信じた、芽生えたばかりの"自己顕示欲"に唆されていたのだと思います。
仕方ないじゃないですか。
人間ってそういうものですから……。
そして、もう一つ話をすれば"自己顕示欲"の裏には、常に"他者による承認欲"がちらつくわけです。
俺つえーな小説にしたって、パース崩壊の絵にしたって、誰にも見られない、自宅の秘密のノートに記していただけなら、何の問題にもならないでしょう。
中二病にしたって、自宅で眼帯付けて、カーテンをマント代わりにしている程度なら、人にとやかくも言われないでしょう。
でも、そこで人は必ずやらかしてしまいます。
言い換えれば、誰かにばれてしまいます。
何故、やらかしてしまったのか?
それは、結局、他でも無い「誰かに見て欲しい!」という想いがあったからです。
例え、大半が否定をしたとしても、誰かの肯定が欲しくて仕方がないから、僕らは行動を起こさざるを得なかったのです。
そうして、"黒歴史"は生まれ、僕らの人生に消すことのできない黒い染みを残します。
大学に上がって、正しく恥を知る頃には、特にこうしたことをまず深く恥じるでしょう。それこそアニメ的な表現に沿って言えば、ベッドの上で足をバタバタさせることかってあったかもしれません。
さて、チャオBBSにはそんな"僕らが創作した僕ら自身が主人公の物語"、言い換えるなら"幼い僕らの黒歴史"がごまんと残ることになりました。
ろっどさん的に言えば、あそこでは誰もが"覚醒"していました。
ろっどさんは怒るかもしれませんが、僕の目から見れば、あの場所で覚醒していたのはろっどさんだけではありませんよ。
みんな、本当に一人漏らさず、週チャオのメンバーは正しく"覚醒"していました。
僕の要領を得ない話を総括するなら、結局のところ漫画やアニメ的な"覚醒"は僕らには無いのでしょう。
僕らがささやかながらに持っていた"理性"や"常識"を、それを超えるくらいの"自己顕示欲"や"承認欲"が僕らの外に出てきた瞬間、それこそが僕ら自身の"覚醒"なのだと思います。
そして、それも面と向かって同級生に発奮することは難しくても、インターネットと言う相手の顔も居場所も知り得ない"チャオBBS"というプラットフォームでは、尚更、僕らは"覚醒"しやすかったのだと思います。
おまけに"感想"という"承認"まで得られるわけですから、僕らは否応なく、それこそチャオとは関係のないところで、チャオBBSという場所に縛られ、週チャオという制度に囚われ、青春の一部をそこに捧げたのだと思います。
流石に言いすぎな部分もあるかもしれませんが……。
もっとも、ろっどさんは、チャオBに限らず、もうちょっとリアルな世界でも「覚醒」していたのかもしれません。
そこは僕は良く知らないので、想像に留めておきます。
――あれから、もう十年以上経つんですか。
黒歴史なんて言うものを生み出す機会は、もうほとんどと言っていいほどに無くなりました。
たまー、に余計な一言をつい言ってしまって口論になる機会はいくらかありましたけど、でも結局「はい貴女の言う通りです」で済ませてしまうことにしました。
僕らは正しく"賢く"なりました。
自分を尖らせていくより、丸めていったほうが生きやすいことを知りました。
逆に、わざわざ生き辛い選択をできるほどの体力も徐々に衰えてきました。
仕事をすれば、お金がもらえます。それだけで、僕らは誰かに認めて貰えることを知りました。
偶にハマる趣味が合って、自分自身のコミュニティを広げてみます。
その場所、その場所で主人公になりたいという欲求も無いと言えば嘘になるかもしれませんが、以前よりもだいぶ僕の体の中で落ち着いているようになりました。
自分より上手な人がいれば、素直に称賛を送れます。
自分と考え方が違う人がいても、それはそれで良いか、と思えます。
誰かを超えてやろうという気も起きませんし、誰かを認めさせてやろうという気も起きなくなりました。
覚醒、そして創作への飽くなき欲求が黒歴史を生むというのであれば。
黒歴史がない人生は、そんな欲求がもう無い、覚醒も無い人生を歩んでいるのだということでしょう。
ろっどさんは自分が覚醒をしなくなったとおっしゃいましたが、僕らだって、もう本当に"覚醒"は出来ないのだと思います。
少なくとも、僕も、覚醒は出来なくなりました。
僕の場合、小説は続けています。
ただ、それは自己顕示欲や承認欲から離れたところで小説を書くことが好きなのだと思います。
水に合うとでも言うのでしょうか?
スマッシュさんもおそらく僕と同類だと思います。
そして、小説を書くという行為を"合う、合わない"という概念で捕えようとした瞬間――僕らはそれこそスマッシュさんが言った「誰もが小説を書こうと思えば書ける」が嘘になってしまうのです。
僕やスマッシュさんは合いました。
ろっどさんや、他の多くの人には合っていませんでした。
そして、大半の人は週チャオという場所を去り、残った人の多くも小説を頻繁に書くことは無くなりました。
僕とて、書くとは言っても、せいぜい一か月に一度が最頻のペースなのです。
週刊なんて、夢のまた夢でしょう。
けれど、昔は、それが確かに嘘ではありませんでした。
週チャオにいる皆が"覚醒"しているとき、誰もが当然のように時間を割いて小説を書きますし、書き続けるわけです。
キーボードを叩き続けるわけです。
他でも無い、自分のために、です。
趣味でも無く。あるいは、義務でも無く。
純粋に、それこそ正しい言葉がない以上、ろっどさんの言う"覚醒"としか言い表せないような状態で、僕らは小説を書いていたのです。
大げさに言えば、僕らは生きるために、小説を書いていたのです。
でも、もうそれらは帰らざる日々となりました。
いつでもつまめて、いつでもおいしい、ただの思い出になってしまいました。
今、僕らはとりあえず、好きなことをある程度好きなようにできる人生を各々送っていると思います。
別に、週チャオメンバーも忽ち姿形を消したわけではないので、以前のように、オフ会と称して会うことも有ります。
すべての自己顕示欲や、承認欲が消えたわけでもありません。僕とて、小説や絵は多くの人に見てもらいたいし、いいね!は欲しいです。感想が付いたら喜び勇んでSNSにアクセスします。
でも、その熱量は、確かに、微々たるものしか残っていないことは実感しているのです。
僕は僕の人生を悪い人生だとは思いません。
今も、悪いとは思いません。
むしろ、お給料がもらえる分、昔より色んなことを楽しめたり、色んなことができます。いろんな人と会って、色んな人の価値観を知り得ます。
けれど、得るものがあれば、失うものもあります。
恥を掻かないから、得られないものもあります。
そのほとんどは、もう二度と取り戻すことができないものです。でも、悲観的になり過ぎると疲れてしまうから、僕らは諦めるということを覚えます。
チャオB以外で青春をささげた人は、そんな青春の仲間との話の中で。
チャオBで青春をささげた人は、そんな青春の仲間の変わりゆく姿を見る中で。
それを知るのだと思います。
もう僕らは、正しく"大人"になってしまいました。
――いや、正しく"大人"になりました!
なったのです!!
僕らはそれを誇るべきです!!!
スマッシュさんは僕よりももう少しだけ、それを諦めていないのかもしれません。
それを悪いとは思いません。素敵だと思います。
でも、僕はもう大分諦めてしまいました。
PCに向かって仕事をし過ぎました。
ストレスでお酒も飲み過ぎましたし、中華料理も食べ過ぎました。
つまるところ、デブになってしまいました。
だから、歩む範囲も、考えるべき場所も、少しだけで良いと思えるようになっていました。連休明けの健康診断が、少しだけ怖いです。
僕はろっどさんのそういう気づきを悲しむべきか、笑うべきかと問われれば、僕は笑うべきだと思っています。
人生、そんなもんだと、笑って済ませる程度の話です。
逆に言えば、悲しくなる程に感情が高ぶるには、あまりにも過去の出来事になってしまいました。
ろっどさんは"ろっどの物語2バトル"を書いていてどのように感じましたか?
書いてて悲しかったですか?
それとも、書いてて楽しかったですか?
何も考えずに、とりあえず気晴らしに書きましたか?
まさかこんなメンドクサイ感想が来るとは思っていませんでしたか?
いずれにせよ。
――お互い歳を、取ってしまったものです。
さて、そんなこんなですっかり感情の赴くがまま雑文を書いて、この感想を読むのもお辛いかと存じます。
ああ、推敲なんてしないですよ?
どうせ、数人ばかりが見る文章にそんな手間は書けませんし、週チャオに投稿したときかってそんなことはしませんでした。
なんだか、昔、思うがままに小説を書いていた時のことを思って書いている気分ですよ、僕は。
自分でも思いますが、相も変わらず"ぽえみー"な文章書くでしょう?
なかなか、好きなんですよ、こういう文章を書くのが。
もう、ろっどさんの感想なんですけど、分かってはいるんですけど、でも、今こうして書いているのは僕の尖った自己顕示欲そのものです。僅かばかりに残った、僕の剥き出しの感情をこんな感想にぶつけています。
迷惑でしょう?
知ってます。チャオBで散々やって来たことじゃないですか(笑
ま、それはそれとして、また次もオフ会やるんでしたっけ?
ご迷惑でなければまた参加させてください。
伊豆ですか?山形の銀山温泉も良いとかいう話がありましたよね?
温泉、最高じゃないですか。
年寄りになりつつある僕らにはお誂え向きですよ。
惑星オーロラロッドはその役割を終えて、ついに消えて無くなるのでしょうが、安心してください。
青い星は、そこはそこで、中々楽しい場所ですよ。
僕はそこに一足先についていますから、また合流したらオフ会をしようじゃありませんか。
人生は未だ、楽しいことがいっぱいあると思います。
少なくとも僕は、そう思っています。
これからもよろしくお願いします、ろっどさん。
そして、
さようなら、"ろっど"さん。
2018/10/07 かつてチャオBにアクセスしまくった実家の自室にて。
ちょっとばかり中二病を気取った それがしより。
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