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鍛錬室に置こうと思ったら微妙に条件違反でした。
はよしたのほーにうもれてほしー
・・・・融解・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
チャオを金魚と一緒に飼ったらどうなるだろう。
チャオを金魚と一緒に飼ったらどうなるだろう。
金魚が、わたしの頭の中に浮かんだ文面を、口をぱくぱくさせて反復した気がした。
ここは水槽の前。
金魚はペットとして売られている。
わたしの家にはチャオがいる。
チャオはわたしがいないとき、いつも家でひとりだ。
それがよくないのだと、医者は言った。
不幸せがチャオの寿命を縮めるのは、有名な話だ。
犬や猫はだめだった。
小鳥や虫でもだめだった。
わたしのチャオは自分と同じ空間でなにかが動くのをひどく怖がった。
自分とわたし以外の何かが。
ほかのチャオと、一緒に飼う？
それはだめ。
それはだめ？
なんでだろう。
わたしは金魚を買って帰った。
真四角な水槽も一緒だ。
金魚は一匹。 チャオも一匹。
一匹どうし。
諸々の準備を済ませて、金魚を水槽へ放す。
薄いビニール袋から、水流に紛れて、
ぱしゃり。
赤いしっぽが手を振るように揺れた。
元気のないチャオの目の前に、水槽を置いてみせた。
たゆたゆと水が波打つのにあわせて、
あ、この子の瞳が動くのを、久しぶりに見た。
それから、ふたりは、長い時間、
見つめ合って過ごしたのだろう、
わたしが部屋のドアを開けると、
いつもチャオは水槽の前に座り込んでいたから。
それでも、わたしに気がつくとすぐに駆け寄ってくれる。
チャオはすこし元気になった。
ある日、
わたしに、
幸福なことがあった。
つまりわたしは、
ひとりではなくなったのだ。
わたしはそのことを、
チャオに、その人を、
提示する形で、知らしめた。
幸福な気持ちに、
繊細に取り扱ってきた物事が、
押しつぶされるように、
隠されてしまっていたのだ。
帰ってくると、
水槽から、水が溢れていた。
溢れてこぼれた、水の上に、
赤い金魚が、横たわっていた。
もう動いていない。
チャオの姿はどこにもなかった。
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