|
まず一番好きな一文をあげます。
>「チャオは有益な他人の代わりでしかない」
この一文のインパクトが強かったです。黒いリストバンドを象徴する一文に推したいところです。
必死に粗探しをしましたが、やはり手を抜いている、という一点に尽きるかと思います。
スマッシュさんのチャオのあねで光っていた表現が濁っていたのを見たときは思わず握りこぶしでした。
スマッシュさんの書きたい要素が詰め込まれた作品で、オマージュものとしてなかなかの完成度を誇っているだけにそこが非常に残念です。
強いて言うならば時間の概念が欲しかったですね。
彼女以外の描写がほとんどない分、条件を満たしやすく誤魔化しやすいのですが、チャオガーデンにたくさん人がいるような描写がなされているので、逆に不自然だと感じました。
「静まり返った深夜のチャオガーデンにぽつんと独り」
もしくは
「愉快な声に包まれた昼間のチャオガーデンで一人だけ浮いている」
では随分印象が変わると思います。
ただ、実際には時間の描写も風景の描写も不要かもしれませんね。
基本的には女の子がメインなので、必要最低限取り揃えられたシンプルかつリス力の高い作品です。
>「人に優しく、とかそういう善意に縛られていて歪んでしまった」
この文章もなかなか面白いですよね。
|
|
|