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真実の冒険 「8章」 105話 オキス修行編 『... 土星 10/3/29(月) 17:25
真実の冒険 「8章」 106話 オキス修行編 『... 土星 10/4/1(木) 22:46
真実の冒険 「8章」 107話 『太陽と月の家』 土星 10/6/13(日) 21:38
真実の冒険 「8章」 108話 レッド修行編 『... 土星 10/12/31(金) 22:15
真実の冒険 「8章」 109話 ヴィラ・ジン修行... 土星 11/1/1(土) 21:06
真実の冒険 「8章」 110話 ガイア修行編 『... 土星 11/1/1(土) 21:32
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真実の冒険 「8章」 112話 ガイア修行編 『... 土星 15/9/20(日) 17:13
真実の冒険 「8章」 113話  『スパイ』 土星 15/9/20(日) 18:35
真実の冒険 「8章」 114話 『DN帝国総裁室』 土星 15/9/21(月) 10:36
真実の冒険 「8章」 115話 『世界政府』 土星 15/9/21(月) 11:53
真実の冒険 「9章」 116話 『世界政府とは』 土星 16/5/3(火) 0:48
真実の冒険 「9章」 117話 『思惑と疑惑』 土星 16/5/3(火) 11:39
真実の冒険 「9章」 118話 『DN帝国本部突入... 土星 16/11/3(木) 19:42
真実の冒険 「9章」 119話 『DN帝国本部突入... 土星 16/11/4(金) 1:23
真実の冒険 「9章」 120話 『襲来』 土星 19/1/23(水) 18:27
真実の冒険 「9章」 121話 『予想外続きの混... 土星 19/1/23(水) 19:52
真実の冒険 「9章」 122話 ヴォルストVS女神... 土星 20/2/1(土) 16:12
真真実の冒険 「9章」 123話 ヴォルストVS女神... [no name] 21/6/29(火) 11:09
真実の冒険 「9章」 124話 ヴォルストVS女神 ... [no name] 21/6/29(火) 12:04
真実の冒険 「9章」 125話 『総帥の最期』 土星 21/6/29(火) 16:17
真実の冒険 「9章」 126話 『戦場へ』 土星 21/6/29(火) 17:56
真実の冒険 「9章」 127話 『因縁の再開 土星 21/6/29(火) 18:22

真実の冒険 「8章」 105話 オキス修行編 ...
 土星  - 10/3/29(月) 17:25 -
  
場所はまたまた変わる。
オキス・レッド・ジン・ヴィラ・レイズ・プラムの6人は飛行船に乗り、自分たちが修行するために目的地へと移動中であった。(話的には97話の続き)
最初に到着するのはオキスの目的地・『ランサー師匠の家』である。
出発地点『カタストロフ』から離れて約4〜5時間といったところ・・・・・か。


カタストロフ兵士「まもなく最初の目的地に到着いたします。オキス様、どうぞ降り口へ移動ねがいます」


カタストロフの兵士がアナウンスでオキスに呼び掛ける。
オキス達は飛行船の中にある大きな広間にいた。


オキス「お、もう到着か。早いな・・・・・・じゃあ行ってくる!」


オキスは新しく手に入れた槍を持ち、降り口へと向かう。
その際にみんなからのメッセージがあったが・・・・・これは省略しよう。
飛行船は『ランサー師匠』の家の前に着陸した。
大きな飛行船の扉が開く音がなり響く。
すぐさまオキスは駆け足で降りた。


カタストロフ兵士「オキス様!1週間後にまた迎えにきますのでご健闘を!」
オキス「わかった!ありがとう!」


別れの言葉を言った後、すぐに飛行船は次の目的地へと行ってしまった。
無論、強くなるための時間が少ないからである。
本当に1週間で強くなれるものなのだろうか・・・・・。
オキスの頭には不安への思いが強い。
とりあえずここで止まっていても仕方がないと目の前の『ランサー師匠』の家を訪れた。
飛行船の音で来たのに気付いたのか、すぐにドアは開かれた。


ランサー「久しぶりじゃなオキス。お前たちの活躍は全てセヴン王に聞かされておる。」
オキス「本当に久しぶりです!いきなりなんですが・・・ジュラル様は元気ですか?」
ランサー「おお、ジュラルなら元気じゃ。なんかいつの間にかオキスから連絡が途切れてしまったらしくて不安を抱いていたが・・」
オキス「(やべ・・・いつからか携帯壊したんだよな)」
ランサー「まあそれより修行をしよう!1週間という時間は短すぎる!無駄な時間はつくらんぞ!」


ランサーはすぐに道場へとオキスを案内する。
道場の中はとてつもなく大きくなぜか、大きな鉄の塊が1つ用意されていた。
その鉄の塊の大きさは尋常ではない。
たぶん5Mは軽くあるだろう。
チャオからしてみればただの絶壁に見えておかしくない。
これをおけるスペースがあるランサー師匠の道場がいかに大きいかわかるであろう。


ランサー「今からお前さんにはこれを壊してもらう。」
オキス「これを壊すんですか!?」
ランサー「お前さんは武器が『槍』らしいではないか。そして『風』を使ってきたことを聞いておる。今からこの鉄の塊を1週間以内に5回は壊してもらうぞ」
オキス「5回も!?」
ランサー「最初の1つ目の鉄の塊は壊すのに3日はかかるかもしれない。2回目以降は1日で壊せるようになる。手本を見せよう、ワシの技を覚えるんじゃ」


ランサーは槍に意識を集中する。
ランサーの槍は鉄を100000回もたたいて作った。究極の槍『グングニル』である。(真実の冒険・前半7話より)
するとすぐに槍から風の魔力が発生し、風による無数の槍がランサーの周りに具現化し発生した。
次に風の槍は回転を始め、青い炎を発生させる。


ランサー「我がジュエルハンターで学びし究極の槍奥義『ミッシング・メテオ・ストーム』!!」


ランサーが作った無数の『青い炎纏う回転した槍』は鉄の塊へとすごいスピードで飛んでいく。
風で作った槍にもかかわらず大きな鉄に直撃した際に穴を開け、木端微塵に鉄の塊は吹き飛んだ。
これをオキスは唖然と見ている。


ランサー「はぁ・・・・・はぁ・・・・・・年を取ったためか1発で体力を一気に失ったわい。お前さんはこれを完成させるのじゃ」
オキス「はい・・・・・」


オキスは心の中で考える。
今の技は俺がジュラル様に教わった最初で最後の究極奥義『アルティメット・メテオ・スコール』と同じようなものか?
しかし青い炎だというところが違う・・・。
俺は風を槍で精製し、風を槍へ具現化させることはできる。
だが・・・・・・青い炎を生み出すようなイメージがない。
『風の槍』を回転させ、空気摩擦により青い炎を生み出しているのか?
ならばどれだけの回転数が必要なのか?


ランサー「とりあえず今の技『ミッシング・メテオ・ストーム』」は元々ジュラルの技じゃ。お前さんならこれを体得することができるはずじゃ」


ランサーは新たに大きな鉄の塊を倉庫から取り出した。(とてんでもない馬鹿力である)
オキスはこの技を手に入れることはできるだろうか・・・?


続く。
引用なし
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真実の冒険 「8章」 106話 オキス修行編 ...
 土星 WEB  - 10/4/1(木) 22:46 -
  
ランサー「後はがんばってくれ。このメモにも重要な事が書いてあるから目を通すのじゃ」


オキスにランサーは1枚の小さな紙を渡した。
そして道場をランサーは後にする。
1回見た技だけで学ぶのは非常に困難である。
「見て覚えろ」と良くいうが今回のは気やすめにすぎない。
ただ技のヒントをオキスは見て少しは得たので、後はひたすら練習をするしかなかった。


オキス「とりあえず風で槍を具現化させてみよう。そこからだ」


オキスは新しくカタスロフで手に入れた槍『ストームランス』を使い、風の魔法を精製する。
『ストームランス』は風を作ることができる槍だ。
その精製した風の魔法で今度は風の槍へと変換させていく。
風は槍の形に変化していき、すぐに約5つは作ることができた。


オキスの周りには風の槍が浮かんでいる状態である。
しかしこの後が問題、風の槍を回転させなければならない。
それもかなりの回転を起こし、風の槍から『青い炎』を起こさなければならない。


オキス「どうやってこいつ等を回転させればいいんだ・・・?」


『風の槍』を回転させるという発想は未知の世界である。
ランサーが残したメモによれば『炎を起こすイメージ=炎を起こす過程=技』が重要と書いてある。
炎を起こすイメージとはどのようなものなのか?
オキスは必死に『風の槍』に対して回転するように、念を送るようにするが動くことはない。
しばらく考えているうちに具現化された風の槍は風に戻り、跡形もなく姿を消してしまった。


オキスの脳内は仮説によるイメージが多く作られていく。
自分のイメージで物体が動く=回転することなどほぼ不可能である。
なら自力で風の槍を回転させるにはどうするべきか?
いくどとなく、果てしない検証が始まる。
とりあえず無数の風の槍を具現化させ『大きな鉄の塊』に当ててみたが結果、1ミリもかけることのない物だということがわかった。
炎を精製し、その威力で『大きな鉄の塊』に穴を開けなければいけないことがわかってくる。
炎を作る難しさをオキスは実感していた。
どうやっても炎を作ることができない・・・・・。
時間は刻々と過ぎていく。
検証をしていたらいつの間にか夜の12時を過ぎていた・・・・・・・・・。


ランサー「1日目終了じゃ。今から8時間寝てもらう。」


12時を過ぎるとランサーは再び道場に来る。
『大きな鉄の塊』は1ミリもかけてはいない。
オキスは床に倒れていた。
何もできない、自分の体は無傷だが心は無傷ではなかった。
目の前にある大きな鉄の塊がいっそうオキスの心をしめつけていく・・。


オキス「ランサー師匠・・・・・俺はこの1週間で強くなることはできるのでしょうか・?」
ランサー「そういう問いにワシは答えはせん。さっさと寝室へ行き八時間寝るのじゃ」
オキス「・・・・・」


ランサーに言われるがままにオキスは道場を後にして睡眠をとる。
抵抗するような力も残っていなかった。
次の日の朝九時、再びこの道場にオキスは足を入れる。
するとランサー師匠が鉄の塊の前でとどまっていた。


ランサー「起きたかオキスよ」
オキス「ランサー師匠・・・・・・・。」
ランサー「朝からなんだその顔は。そんなんだとDN帝国を倒すことなど到底無理じゃな」


ランサーは自分の槍『グングニル』を構え、槍を回転させ始める


ランサー「オキス、『竜巻』をつくることはできるか?」
オキス「・・・・・小さい竜巻なら作ることができますが・・・・・・それが何か?」
ランサー「ミッシング・メテオ・ストームは言わば竜巻を利用することで生み出すことが可能なんじゃ」
オキス「竜巻を・・・・・・・・・・・?」


オキスの脳にある1つの大きな仮説が生まれる。


続く。
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真実の冒険 「8章」 107話 『太陽と月の家』
 土星 WEB  - 10/6/13(日) 21:38 -
  
レイズ「ありがとう。1週間後まで頑張るわ」
プラム「私も頑張ります」
レッド「おう、じゃあまた1週間後な!」


飛行船は所序に浮遊していき、すぐに空の彼方へ飛んでいく。
オキスを『ランサー師匠』の家に降ろされてから約15分後、月と太陽がいる家の近くにある海岸にレイズとプラムは降ろされた。
この海岸は最初にガイアが『ヘルホール』によって飛ばされてやってきた最初の場所である。


レイズ「あそこが月と太陽さんがいる場所ね、さっそく行きましょう」
プラム「はい」


レイズとプラムは月と太陽の家の扉をノックした。あいかわらずボロイ家である。
すると1匹のチャオがいきなり扉の奥から飛んできた。
レイズとプラムはギリギリ飛んできたチャオを避ける。
このチャオは赤い色のチャオだ。


太陽「お!!!!!あんたらはセヴンさんが言ってた「レイズ」!!!!!と「プラム」!!!!!やな!!!!!待ってたで!!!!!ほんま・・・・!!!!」


ものすごいハイテンションで太陽はレイズとプラムに抱きつこうとしたが、ものすごい勢いで太陽をレイズが弾き飛ばした。


レイズ「なっなんなのこいつ!」
プラム「(怖い怖い怖い・・・・・・・!!!)」
太陽「いたたた・・・・やっぱりこういう登場の仕方はダメやねんな。堪忍してや。俺は太陽や。中で月も待ってるで。ささ、家に入ってや!」


弾き飛ばされた太陽はすぐに起き上がり自分の家に招待した。
家の中には修行できるような場所はなく、また月の姿も見当たらない。部屋の中はただの一般的な生活ができる普通の家だ。
レイズとプラムはどこで修行をするのか太陽に尋ねる。
すると太陽はニンマリした気持ち悪い笑顔を見せながら、壁についてあるとても小さなスイッチを押した。
すると地面が揺れ始め、二つの階段が姿を現したのだ。
階段は赤と青の色にわかれている。


太陽は説明をし始めた。
レイズ、プラム!!この二つの階段の下には修行する大きな場所があるんや!
ただ二人ともここでお別れを言わなあかん!
次にこの部屋を来る時は1週間後や!それまでは絶対この地下の部屋から出ることはゆるさへんで!
レイズは俺が修行したる!プラムは月に修行させてもらってな!
1週間後にDN帝国の幹部らと戦うんやろ!?それに3幻神も復活したらしいやないか!
率直に言うと今のお前らでは絶対にアイツ等に勝つことはできへん!
1週間立ってからも実力はほんの少ししかわらん!
でもな!!
あきらめちゃいかんで!!
今から俺と月が昔ジュエルハンター時代に覚えた技を伝授する!
これを覚える事ができたらまだ希望はあるはずや!
ささ!時間がもったいない!!いくで!


太陽はレイズと一緒に赤い色の階段の前にいき、プラムは青い階段の前にいく。


レイズ「プラム、1週間後必ず強くなってきましょ」
プラム「そうですね、必ずDN帝国を倒せる力を持てるようにします!」


二人は別々の階段へ歩いていく・・。
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真実の冒険 「8章」 108話 レッド修行編 ...
 土星 WEB  - 10/12/31(金) 22:15 -
  
レッド「久しぶりのこの場所に戻ってきた・・・。じいちゃん元気にしてるかな」


惑星の谷・・今宵も赤く染まった夜空がレッドの目に入っていくもの。
レッドは故郷のプラネットバレーに帰ってきた。
もちろん修行のためである。
思い出経験を全てこの故郷のプラネットバレーの人達に話したいのはやまやまではあるが今はゆっくり話せる時間なんてものはなかった。


すぐにクリムゾン(レッドの祖父)の住んでいる家へ向かった。


レッド「じいちゃん!久しぶり!」


レッドは部屋全てに聞こえるような大きい声を発したが誰の反応もない。
それどころか部屋に誰一人もいる様子もなかった。


レッドはこの状況に少し不快感をだす。
おかしい・・・・・・なぜ誰もいないんだ。
普通はおじいちゃんを介護するおばちゃん達がいるはずなのに・・。
連絡はセヴンがしてくれているはずだ。逆に何かのドッキリでもしかけているのかも・・・。
いいや。こんな状況だ。
じいちゃんだって馬鹿じゃない!すぐに修行をする準備はしているはず。
まさかDN帝国の奴らが俺らの情報をかぎつけてこの町に・・・・・・・!?
・・・・それはないな。
ここまでくるのに普通に俺の友達や近所のチャオに会ってきた。
でもなぜここにじいちゃんがいないんだ?
もしや・・・・!!


レッドは家を飛び出して過去に戦いをした『封印の洞窟』へ向かった。
ここにじいちゃんがいないのは当然
なぜなら今まで修行をする場所の始まりはここであったのだから・・。
すぐに『封印の洞窟』へたどり着くと、そこには1匹のチャオ・・いや2匹のチャオが入口で待っていた。


クリムゾン「待ってたぞレッド。飛行船が見えてからだいぶ時間が立っているが・・・お前まさか家に私がいるとでも思ったか?」
クリエイター「いやいや彼がそんな馬鹿なことするわけないだろう。しかも私がまた生かしてやったのに最初にあいさつしないはずがないだろう」


レッド「(やっぱりここにいたのか・・・・)」


説明するとややこしくなると思ったレッドは言い訳につぐ言い訳でその場をしのいだ。
3人はすぐに洞窟へと入っていく。
紅蓮の火をふく炎の洞窟でレッドはどれだけ進化することができるのか・・・・・?


続く。


(読み返してみるとレッドの性格が微妙に途中からいかれてました;すいませんです)
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真実の冒険 「8章」 109話 ヴィラ・ジン修...
 土星 WEB  - 11/1/1(土) 21:06 -
  
仲間が各地へ修行をする中、ジンとヴィラは飛行船の中で待機をしている。
プラネットバレーから離れて約1時間、真っ赤な夕焼けの空からいつの間にか白い空へと風景が変化していく。
高速の飛行船、セヴンが選んだ優秀なカタストロフの兵士は舵をしっかりと持ちジンとヴィラを運んでいく。
ジンとヴィラのいく『フリージングボーゲン』は年中冬として知られている。
ヴィラの故郷でもあり、ジンとヒュウガの出会いの場所でもあった。
しかし問題としてヒュウガは行方不明となっていた。
どこに姿を消していたのか?なぜ彼は消えたのか・・・・・・・・?


カタストロフ兵士「もうすぐフリージングボーゲンに到着です。」
ジン「御苦労じゃ」
ヴィラ「ヒュウガ師匠・・・・一体どこへ行ってたんだろう」


ヴィラはヒュウガ師匠との修行の日々を思い出していた。
最初は俺がサーベルを持って友達とケンカしていたのが始まりだっけか?
危ないものを振り回すなと怒られたのがヒュウガ師匠との出会いだったな・・・。あのときの俺は両親をDN帝国に殺されて自暴自棄になっていた時代だ。
それから武術を全てヒュウガ師匠に教えてもらったんだ。
憎くて憎くて仕方なかったDN帝国の憎しみ、怒りを戦う勇気に変えてくれて俺の恩人。
あなたから教えてもらったことは絶対に忘れない・・・・・!!!!


ジン「ヴィラ?」


ずっと何か考え事をしているようなヴィラに声をかけるジン。
今からDN帝国を倒すための修行。
こみ上げる思いは大きいものである。


ヴィラ「あっ・・・すいませんジンさん。ちょっとこれから先戦うことに怯えてしまって」


ヴィラはジェノムの戦いからトラウマが残っていた。
ジェノム戦、ブリザードと共にヴィラは絶望的状況に立たされていた。
ヴィラでの戦いのの記憶はここで終わってしまっているが、洞窟内でDN帝国の幹部「アタリーナ」と戦っていた時にヴィラは戦う勇気をもつことができなかった。
ただアタリーナの電撃の魔力に足が震えた。
そう、彼はこのときジェノム戦の記憶を思い出してしまっていたのである。
今までの自分が甘かった。
そんな小さな勇気は破壊されてしまった。


ジン「大丈夫じゃ。ヒュウガ師匠に会えば全てを勇気に変えてくれる。我もそうじゃった。ヒュウガ師匠は我々に勇気をくれんじゃ」
ヴィラ「・・・・・・」
ジン「これから戦うのは辛いのはわかる。だからこそ戦う勇気・『ファイティングスピリッツ』が必要じゃ」


2人はしばらく先のことを話し合った。
そこで答えが見つかったかはわからない。
ただ、彼らの目は絶望していない。


カタストロフ兵士「到着しました。フリージングボーゲン・『ヒュウガ師匠の道場前』です」


ジン「さあ行こうヴィラ。ここで己の全てを鍛えよう」
ヴィラ「はい・・・・・!!!!」


続く。
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真実の冒険 「8章」 110話 ガイア修行編 ...
 土星 WEB  - 11/1/1(土) 21:32 -
  
ガイア「セヴンーーーーー!!!!早くジュエル様のところへ行こうぜーーーー!!」
セヴン「まあ待て待て・・・・この飛行船だとなかなか速度がだせないんだよ」


ガイアとセヴンは小さな飛行船で最後の修行場所『ジュエル村』のジュラル様のところへと行く途中だ。
ガイアが生きているのは奇跡・・・・・これしか説明はつかないだろう。
仲間もきっと彼の生存に大きな勇気を与えるはずである。
だが元気、まじで元気である。


ガイア「セヴンがいなかった間いろんなことがあったんだよ」
セヴン「全て仲間から聞いたよ。なんだかんだ僕達が生きているのは全て奇跡っていう言葉がふさわしい」
ガイア「確かにな・・・・・特にさっきの話からしてセヴンが助けにこなければ俺らは全て絶命していたのは間違いない・・・・・。背負う運命は重いほど生きる力を強くするのかな」
セヴン「深い言葉だね。僕たちは全てDN帝国というキーワードからいつの間にか世界を轟かせてしまった事件を起こす者が集まってしまった・・。」
ガイア「うん・・」


セヴンは少し黙って先の事を考える。
マスコミは僕らを敵にしてしまっている可能性もあるよな。
DN帝国の支配力・統治力・経済力を考えれば世界への影響はとても大きい
これを滅ぼすと考えるならば僕達は世界を敵にすることになる。
でも僕にはまだ案がある。カタストロフの経済力も世界には大きな影響力がある。
ある程度は顔は知られている。なら最後の最後までカタストロフの名を使い世界とコンタクトを図る。
そう『切り札』が僕にはある・・・。


セヴンはガイアを見た。
するとガイアは疲れきったように眠っていた。
無理もない。というよりみんなが極限状態なのである。


セヴン「起きろガイア。ジュエル村に到着したぞ」
ガイア「・・・・・・・??」


ガイアは自分でいつの間にか寝ていたことに驚いていた(というより状況がつかめない感じ)


セヴン「疲れていたから無理もないよ。でもあまり睡眠時間もとっていないはずだ。ちゃんと修行を疲れをとりながら挑むように」
ガイア「セヴンいろいろとありがとう・・!!でもこれからセヴンはどうするんだ?終結まで時間はおおいにあるぜ?」
セヴン「僕はこの世界に大きな仕掛けを用いる。戦う力は残っていないんでね。ただDN帝国を相手にする力を掴んでくる!」
ガイア「なっなるほど・・・・!(少し難しいけど)」


大きな蒸気を蒸かし飛行船はすぐに空の彼方へと消えていった。


ガイア「よし!!久しぶりにジュラル様に会うぞ!(そいえばランサー師匠に修行させてもらったことあるけど今回はジュラル様なのか)」


ガイアはジュエル村へと入っていく。
続く
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真実の冒険 「8章」 111話 ガイア修行編 ...
 土星  - 15/9/20(日) 17:10 -
  
真実の冒険 「8章」 111話 ガイア修行編 『世界情勢』

----ジュエル村(ジュエル編は1章2話-1章4話を参照)----
ガイアはセヴンの飛空挺を降り、ジュエル村に到着する。
ジュエル村には思い出があった。
一番最初に仲間となった「オキス」の故郷でもある。
前回の話(8章_110話)となるが、「セヴン」と呼ばれる飛空挺を持つ仲間が修行のためガイアをジュエル村へと運ばせた。
また、ガイアが「チャオガーデン」から【ヘルホール】により
「この世界_英雄チャインの世界」へ飛ばされた事実をジュエル村の長、「ジュラル」から聞いた場所である。


「皆は他の場所で修行をして強くなっているはず、、、俺もジュラル様へ会って必ず強くなる。」


ジュラルが住んでいる家まで歩いていくガイア。
ジュエル村は昔と変わっていない。
いや、本当にそうなのだろうか。
時折ジュエル村のチャオ達が冷たい視線を自分へ向けてくる気がする。


---ジュラル家---


ジュラル家は家の外装が宝石で散りばめられたとても綺麗な家である。
ガイアはジュラル家の扉を開く。


「すいませんー、ジュラル様はいますかー!」


家の中に響き渡るような声でガイアは叫ぶ
すると、奥の一室からジュラルが現れた。


「久しぶりだなガイア、オキスは元気にやっているか??」
「ジュラル様!お久しぶりです。オキスは元気にやっているというかなんとうか。。。」
「状況が状況だからな。この世界の現状は実に危険な状況となっているだろう」
「ジュラル様は何かご存じで??」


ジュラルは何かを知っているような感じだ。


「とりあえず私の部屋へ来なさい。それからガイア、次外へ出歩く時は身を隠して歩け」


ジュラルはガイアを自分の部屋へと呼び出す。
ジュラルの部屋は宝石や世界の古い書物、骨董品等が多く陳列されていた。
それもそのはず、ジュラルは「ジュエルハンター」なのだから。
またテレビも置いてあり、テレビでは何かの「緊急速報」が放送されている。


「ジュラル様、身を隠して歩けとはどういうことでしょうか??」
「今放送されているテレビを見なさい」


ガイアは放送されている内容を見た。
するととんでもない内容が放送されているのを目の当たりにする。

<<大犯罪者--ガイア一味--この世界から三幻神と呼ばれるチャオを復活させ、世界を混沌へと引きづり込む者達>>

大々的な見出しを画面上に表示させ、世界の被害等を放送している。
また右上には「DN帝国放送」と表示されている。
ときどきガイアの仲間全ての顔写真を表示し、
ガイア一味を見つけた者には1億リングの懸賞金を与えるということだ。


「なんだこれは、、、、、まるで俺らが犯罪者じゃないか」
「DN帝国の仕業だ。あいつらは【世界政府】とのコンタクトが存在する。マスコミを利用すること容易であろう」
「確かに、、、DN帝国を甘く見ていた。翌々考えれば相手は世界屈指の帝国だ」
「ガイア、お前は私の家にくるまで多くのチャオに見られているだろう。この場所にいるのはかなり危険だ
 すでにDN帝国へ報告されている可能性がある。」


『(冷たい視線の意味がよくわかったぜ、、、これからどうするか)』
ガイアは頭の中で少し考える。


「ジュラル様、俺はこの場所へ修行をしに来たんだ。修行が終わるまではできるだけ帰りたくない。」
「修行しにきたのは知っている。カタストロフの王※セヴンから直々に連絡があったからな
 だが、この場所で修行をさせるのは危険だ。お前には【ある場所】で修行をしてほしい。」
「ある場所とは??]


ガイアはジュエルへ尋ねると、ジュエルは一枚の小さな封筒をガイアに渡す。


「この封筒に記載されている場所へ行け、そこに今回修行で必要な事が全て記載されている」
「ジュラル様は--」


ドンドンドン!!
玄関を叩く音が響き渡る


「DN帝国兵だ!!ガイアと呼ばれる奴がここに出入りしたとの報告があった!!
至急扉を開けろ!!すぐ開けなければ強行突破をさせて頂く!!」


外から大きな声でDN帝国の兵士が叫んでいる。


「報告からして到着までが早すぎるな。。。ガイア、お前は裏口から抜け出し裏庭にある井戸へ入れ。
 そこから修行の場所まで行くことができる」
「ジュラル様はどうするのですか??」
「このままお前をかくまえば私も犯罪者だ。できるだけ戦うことは避けたい。さあ!早く行きたまえ!!」
 

ガイアは小さな封筒を持ち、すぐに裏口を抜け出して井戸の中へ入り込んだ。
それから約5秒後、DN帝国の兵士たちが扉を壊し新入してきた。


「ガイアはいるんだろ!!すぐにここへ呼び出せ!!」


DN帝国兵士は約30人
奥の部屋から姿を現すジュラルに銃口を向けた。


「おやおやDN帝国兵さん、そんなに威嚇されても困るな。
 これは器物破損であり住居侵入でもある。ガイアがこの家へきた報告があったそうだが証拠などはあるかな??
 なければそれなりの仕打ちおよびお詫びをしていただかなければ」
 

ジュラルは【ある物】をDN帝国兵へ提示した。。

「8章」 112話へ続く。

引用なし
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真実の冒険 「8章」 112話 ガイア修行編 ...
 土星  - 15/9/20(日) 17:13 -
  
真実の冒険 「8章」 112話 ガイア修行編 『ある物体』

----------ジュラル家_裏庭の井戸----------

ガイアは裏庭にある井戸へ入り、井戸の中にある道を淡々と進んでいく。
井戸の中は小さな明かりが点々と配置されており、先が見えない1本道が続いていた。


「ジュラル様は世界は危険な状態であることを知っていた。なぜ知っているのだろうか??」


独り言をつぶやきジュラルからもらった封筒を開ける。
すると2枚の手紙があった。
さっそくガイアは1枚の手紙を読む。
手紙の内容は以下の通りであった。


----------1枚目--------------
ガイアへ。
この手紙を読んでいるいうことは君はすでに1人で抜け出し、ある場所へ向かっているはずだ。
こうなることを計算し、手紙を作っておいて正解であったと思う。
昨日、カタストロフ王のセヴンから電話を頂いた。
私は驚愕したよ。
まさかDN帝国が【黒の魔石】を利用し【3幻神を復活】させようとした矢先に
この世界の英雄【チャイン】に横取りされたあげくDN帝国の指令系統をほぼ壊滅させられたそうじゃないか。
チャインはなぜ生きている??私はすごく疑問だ。
それよりもDN帝国はすでに壊滅状態ではあるが恨みの一つとしてガイア一味を大犯罪者にしようとしているわけだ。
だが、DN帝国の目的はチャインをつぶすことでありまた3幻神を操ること。
勝手にお互いで潰しってくれることはありがたいが、それではこの世界を平和にすることはできない。
またDN帝国幹部_ブレインが保持していた機密文書の話をセヴンから聞いたよ。
DN帝国も今後は【マスターエメラルド】を使用して【ジェノム0】と呼ばれるチャオを従えて宇宙へ向かうそうじゃないか。
ここからが重要だ。
セヴンいわく君たち仲間の修行後にマスターエメラルドの強奪とDN帝国を壊滅し、
宇宙へ向かうプラン立てているらしい。
DN帝国を叩くなら今しかない。とても名案である。
しかしガイア達の戦力だけで本当にチャインおよび3幻神を倒すことは可能なのか??
君はリーダだ。セヴンが君の代わりに指揮をとっているが
よく作成については考えてほしい
---------1枚目おわり--------


ガイアは手紙を読み現在の状況を整理した。
ドラゴとの戦い(8章_98-102話)により疲労困憊であったためセヴンから現状を聞けていなかった。
手紙を読み、点と点が線へとなった。
この修行の後は、DN帝国との一騎打ちである。
マスターエメラルドの効果は知らないがきっとチャインのいる宇宙コロニーまでワープできる宝石なのであろう。
すでにDN帝国との戦いは終盤だ。
マスターエメラルドを使用し宇宙コロニーまで行き【闇のチャイン】と【3幻神】を潰す。。


ガイアは2枚目の手紙を読みはじめる。


----------2枚目----------
今の世界情勢については以上だ。
次にガイアの修行についての話に移る。
君の持っている【青きツルギ】について私の知っている話を記載する。
約2年前、ジュエルハンターをしていたときに君の持っている【青きツルギ】を持つチャオと出会った。
そのツルギを持つチャオの名前は「ゼロム」

----------------------------


2枚目の手紙を読んでいる最中、ガイアは驚きを示す。
この【青きツルギ】はジェノムの戦いに敗れる前に【チャイン】から頂いた物(「5章」 ジェノムVSガイア軍 最終回  【世界が滅びていく最初の日】参照)
そしてこのツルギを進化させてくれる助言を頂いたのは【ゼロム】(「7章」 57、59話参照)
よくよく考えれば【チャイン】と【ゼロム】はつながっている、、?
【チャイン】はこの世界の英雄
では【ゼロム】は一体だれだ??


ガイアは手紙の続きを読んだ


----------2枚目続き----------
ゼロムは私に【青きツルギ】の効果について教えれくれた。
ガイア自身は分かっていると思うがツルギの効果は以下通りである。

【青きツルギ】は以下の効果をもつ、状況に合わせて色を変化をする剣。
色によって剣の効果が変わる。

青きツルギ→普通の剣
赤きツルギ→相手のステータス【RUN】と同じ数値となる。
白きツルギ→相手が放った魔法を全て吸収する
銀のツルギ→自分のステータス【RUN POWER FLY】を2倍にするが、【STAMINA】は2倍消費する。
--------------------------------


「ここまでは自分の知っている内容だ。既に銀のツルギまで取得している。この続きがあるのか」


ガイアは手紙の続きを読んだ


----------2枚目続き----------
私が知っている内容は以上だ。
銀のツルギを取得するのが一番難しいと思われる。
しかし、銀のツルギが最終技なのか??
私はゼロムに問いただした。
するとゼロムからこんな答えが返ってきた。
『銀のツルギ以降技は存在する。修行でどうにかなるわけじゃない、ただこの【青きツルギ】と【ある物体】を照らし合わせると【虹色のツルギ】が現れる』
【ある物体】とは何か??
ゼロムに問いただした。
『ジュラル君、君はジュエルハンターだよね??ジュエルハンターの最高価値は何かわかるだろ??それが【ある物体】さ』
私は思った。
ジュエルハンターの最高価値_すなわち私たちが追い求めていた代物!
、、、その後ゼロムとは会っていない。
それから私はジュエルハンターとして最高価値を見つけ、井戸の奥に封印した。
セヴンから修行の話を聞いて「まさか」と思ったよ。ガイアが【青きツルギ】を持っているなんて!
これは偶然なのか運命なのか??
とりあえず井戸の奥へ行きなさい。ガイアが必要なものがそこに存在する
----------2枚目終わり-----------


「虹色のツルギか、、、最後は虹色だったのか」


ジェノムを1回倒しそこねた時、ガイアはチャインから虹色の剣でジェノムを倒すように命じられた事を思い出した。
(「5章」 ジェノムVSガイア軍 最終回  【世界が滅びていく最初の日】参照)
ジュラルが見つけたジュエルハンター最高価値の形が井戸の奥に封印されている。
ガイアは井戸の奥へたどり着く。
そこには光り輝く【ある物体】が配置されていた。


「ジュラル様。とんでもないものを保管しているんだな」


113話へ続く
引用なし
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真実の冒険 「8章」 113話  『スパイ』
 土星  - 15/9/20(日) 18:35 -
  
真実の冒険 「8章」 113話 『スパイ』 

-----ジュエル村 ジュラル家外-----

1週間後、ジュエル村へガイアを迎えに1つの飛空挺が降りる。
そう、セヴンの飛空挺だ。
ガイアの仲間は全て修行を終え全員がすでに飛空挺へ集まっている状態だ。

あれからガイアは修行を重ねていた。
井戸から出たあと、DN帝国兵がいないか細心の注意を払っていたがジュエルがどうにかしたらしく
ジュエル村の住民もガイアに対して温かい目を向けてくれるようになり、警戒をせずに修行ができたようだ。
しかしジュラルはDN帝国に対して何を伝え追いやったのか。
マスコミを仲間にして世界中でガイア一味を大犯罪者と報道しているにも関わらずジュエル村では一切煙が立たないのだ。
そのおかげで心地よく修行ができたのは間違いではないが。


「ジュエル様、この1週間ご指導ありがとうございました」
「いいんだ。私が教えられることはほとんどなかったがね」
「いいえ、ツルギの秘密がわかったことでも大きな収穫です。この後はDN帝国へ向かいリベンジしてきます!!」


ガイアはそう言葉を残すと飛空挺へと飛び乗った。
徐々に飛空挺は上空へと飛んでいく。
ジュエルの姿は飛空挺からはすぐに米粒のような大きさとなっていた。


「ガイアよ。お前には頑張ってもらうぞ」


そう一言残してジュラルは自分の家へと戻っていく。


-----飛空挺内部-----


プシャーっと飛空挺のエントランス扉が開きガイアはエントランスへ入っていく。
中にはすでにオキス、レッド、レイズ、ジン、ヴィラ、プラムがイスに座っていたが
全員立ち上がり、ガイアのところへ駆け寄る。
一目散にガイアへ飛び込んだのがプラムであった


「ガイアさん!!お久しぶりです!!もう死んだかと思ってました!!」
「大結晶以来だなプラム。俺も自分で言うのはおかしいがどうやら生きているようだ」


ガイアはオキスとレッドの顔を見た


「オキス、レッド久しぶりだな」
「普通にあの状況で生きてる俺らも奇跡だが、ガイアも大概だぜ」


オキスはガイアと握手をする。


「むしろここにいるのは全てセヴンのおかげだ。セヴンに感謝しないとなガイア」


レッドもガイアと握手をする。


「そうだな、セヴンがこの修行や今までも色々と手配してくれていたみたいだし頭が上がらないよ」


セヴンは飛空挺の運転をしている。
行先はDN帝国だ。


「ガイア、とりあえず俺が色々とここまで決めていたがリーダーはお前だ。これからはお前が指示を出してくれ」


セヴンは舵をとりながらしゃべる。
ガイアはジンとヴィラとレイズとも握手をし、エントランスにある大きなテーブルの中心へと座った。
そして大きなテーブルに世界地図を広げ、指揮をとり始める。


「そうだな。これからの行先はDN帝国本部で問題ない。
 現状マスコミは俺らのことを犯罪者として報道しているため他の町で休んでいる暇はない状態だ。
 そしてDN帝国もいまや崩壊寸前!本部にはDN帝国幹部やSクラスのチャオが多く配備されていることが予想される。
 修行でみんな強くなったはずだ!このままDN帝国へ突っ込んでも問題はない気がする。」
「いや、確かにみんな強くはなった。しかし我らの兵力だけではさすがにDN帝国兵全部を相手にするのは難しい気がするのう」
 
 
口を開いたのはジンだった。
それに合わせてレイズもしゃべる


「私たちはここにいるメンバー全部合わせて8人、相手は約300の兵士は配備されているはず。レベルが違えどこのまま突っ込むのは甘いわ」
「レイズ、何か考えはあるのか??」
「これから行くDN帝国本部の住民は全て非難しているみたい。つまり【外部から総攻撃】して本部自体を壊滅させることは可能だわ」
「外部から総攻撃??」


レイズは1枚の紙をガイアへ渡した。
そこには以下のように記されてある。


<<DN帝国総攻撃作戦>>
----作戦内容----
カタストロフの飛空挺を全てDN帝国本部へ向けて発進させ外から砲撃による攻撃を行う。
外部の大本を破壊したところですぐに幹部室がある場所へむかい幹部達を撃破
幹部達の撃破後、ヴォルスト総帥およびブレインを拘束する。
----------------


作戦は単純明確であった。
しかしこれはあまりにも陳腐な作戦であることは間違いない。
操縦しているセヴンへガイアは問う


「一つ確認したい。セヴン、カタストロフの飛空挺を出動させてDN本部を破壊することは問題ない。
 しかし確実に世界を敵に回すぞ。DN帝国は世界の大帝国だ。それくらい承知のつもりか??」
「承知済みだ。そして世界は僕の国カタストロフを敵にすることはない」
「どういうことだ??」
「みんなが修行をしている間の1週間、僕自身やることがあってね。それが今回の結果につながるわけさ。」


セヴンは操縦席から何十枚も束ねた資料をカタストロフ兵士に渡し、ガイアが座っている席まで届けた。
ガイアはこの資料を読み驚く。


「これは、、、DN帝国が裏でやっていた悪行をまとめた資料、、、どうしてこんなもの入手できたんだ」


セヴンはつぶやく


「DN帝国側に全ての機密情報をくれるスパイがいる。そのスパイから今回の悪行およびDN帝国本部の設計書を頂いた。
 そしてこの機密情報を世界政府に渡したのさ。一応カタストロフ王として世界政府へ届ける事は可能だからね。
 世界政府は今回の作戦について全て了承を頂いた。DN帝国内部は現在火の車になっているはずさ」
「だからジュエル村からDN帝国兵士がいなくなったのか!!つながったぜ。ありがとうセヴン!!」
「僕ができることはこれくらいさ。」
「でも帝国側のスパイって一体。。。」
「彼さ」


口を慎んでいたヴィラが1枚の写真を渡す。
ガイアは写真のチャオを見てまたもや驚く


「ウソだろ、、、、こいつがスパイ!?本当に信用して問題ないのか!?」
「彼のことはガイアが一番知っているんじゃないか」


スパイとはだれのことだろうか??
そのころDN帝国内部はセヴンの思惑通り火の車となっていた。


114話へ続く
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真実の冒険 「8章」 114話 『DN帝国総裁室』
 土星  - 15/9/21(月) 10:36 -
  
真実の冒険 「8章」 114話 『DN帝国総裁室』 

-----DN帝国本部_総裁室-----

ここはDN帝国本部総裁室
DN帝国秘密基地にて鬼神との戦いを終えたヴォルストの姿があった。(「8章」 92話 「鬼神VSヴォルスト 様子見」参照)
ヴォルストは総裁室から外を眺めている。


<<回想>>
『あと少し右に刺さっていれば即死だった。急所に入らない限り私は体を治癒することができる。
 さあ・・・続きの開始だ。もうお前の負けは確定したがな。これからが本当の戦いだ』


ヴォルストは後ろに構えていたDN帝国兵士へ合図をした。
幹部以外のDN帝国兵士を全て結集し総勢300人のチャオが集まっている。


『一斉にアイツへ砲撃をしろ!!!!ひるむな!!!!うて!!!!』


DN帝国兵は一斉に自分の持っている銃で射撃をする者
大きなバズーカを使用する者
【炎の魔法】や【氷の魔法】や【雷の魔法】を使用する者
鬼神へ向かい打撃による攻撃を試みる者


DN帝国兵士それぞれが今まで訓練をして学んだことを鬼神へぶつけていく。
DN帝国秘密基地にいる兵士のランクは低いため、
集結した戦力そのものはないが外部から見ればその攻撃は凄まじい光景を現していた。
あまりにも多彩な攻撃により大きな閃光が飛び散った。
全ては鬼神を倒すための総攻撃であった。


しかし
鬼神はこの総攻撃を全て自分の炎の魔法を利用し、炎の壁を作り攻撃を無効化した。
それだけではない
炎の壁は龍の姿に変え、DN帝国兵士へ襲いかかる。
炎の龍は次々とDN帝国兵士を呑みこんでいく。
戦力が低いため呑みこまれたDN帝国兵士は一瞬で焼失し、焼けた塵と化した。
ヴォルストは鬼神を目のあたりにし、茫然とその場に立ち尽くしている。


『ヴォルスト様!!ここから避難を!!このままでは炎の龍に呑みこまれて死んでしまいます!!』


1人のDN帝国兵士は茫然としているヴォルストを掴み避難をさせようとするが
ヴォルストは冷酷であり、この1人のDN帝国兵士をその場で闇の魔法により消滅させた。
そのまま炎の龍を操る鬼神へ向かい笑みを浮かべ叫んだ。


『これが私が望んでいた力(鬼神)か!!素晴らしい!!なんという暴力!!フハハハハ!!
 鬼神よ。先ほどはお前の負けは確定したなど戯言を言ってしまったがこの場でお前を倒すことは難しいようだ。
 準備をしてからまた出迎えに行く。お前の主(チャイン)を殺し、私のシモベになってもらうぞ』
 
 
ヴォルストは闇の魔法を使用し大きな円を作った。
この円にヴォルスト自身が入る。
円は次第に小さくなりこの場から姿を消した。
<<回想終わり>>


3幻神の一人『鬼神』によりDN帝国秘密基地壊滅および秘密基地にいたDN帝国兵全てを失った。
幹部達は既に退避をしており、DN帝国本部へ向かっていた。
全ては闇の魔法によるワープで飛空挺に戻ったヴォルストによる指示であった。
世界中にこのニュースは報道され、3幻神の復活はなぜ起きたのかという議論が各地域で起きた。
DN帝国は世界政府と連携し、3幻神の復活は【ガイアと呼ばれるチャオとその仲間】によるものと発表した。
ガイア達は全員世界中で大犯罪者として知られてしまった。
現在、3幻神の姿は世界中で報告されていない。
また、DN帝国秘密基地の壊滅状態からどの町も3幻神によって簡単に壊滅させられることがわかり
住民は不安との戦いを強いられている。


「(DN帝国秘密基地は崩壊、チャイン討伐および3幻神の力を利用するにはまず【宇宙コロニー】へ行く必要がある
  行くにはマスターエメラルドと開発中の量産型ジェノム【ジェノム0】を持ち込まないといけないか
  ガイア達は正直どうでもいいが、時期に居場所が分かりすぐ捕獲できるだろう)」
 

ヴォルストは一人で考えていると総裁室の扉が開く。
扉からきたのはDN帝国幹部_ブレインであった。


「ブレインか、どうした」
「ヴォルスト様。マスターエメラルドを完成致しました。また、ジェノム0の完成も間近でございます」
「よくやったぞブレイン!お前には研究職としてDN帝国へ大きく貢献してもらった。次の昇進会議ではお前を最高幹部の座に就かせてやろう」
「ありがとうございます」


ブレインは一報告が終わるとすぐに総裁室を出ようとする。
すると、今度はDN帝国最高幹部_タイダルが大慌てで総裁室へ入ってきた


「たっ大変です!!ヴォルスト様!!」
「どうしたタイダル」
「世界政府、、、、、世界政府からこんな警告状が!!」


ヴォルストは警告状をタイダルから貰うとその内容に驚愕した。

115話へ続く
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真実の冒険 「8章」 115話 『世界政府』
 土星  - 15/9/21(月) 11:53 -
  
真実の冒険 「8章」 115話 『世界政府』 

-----DN帝国本部_総裁室-----

ヴォルストは世界政府から届いたとさせる手紙を読む
その内容にはDN帝国の存亡を脅かす内容が記載されていた。


---手紙の内容---
DN帝国総帥_ヴォルスト君。
久しぶりだね。
君達DN帝国が今までどんな悪事を働いているか今まで何もしらなかった。
私のところに大量のDN帝国に関する機密文書が届いてね。
内容に驚愕したよ。
表では良い顔をしているDN帝国。裏ではただの容赦ない殺人集団であることを。
機密文書には世界政府でDN帝国と裏と通じていた奴のリストが載っていた。
リストに載っていたチャオを全て捕獲し尋問させて頂いた。
中々口を割らなかったが次第に割って行ったよ。君の所の幹部の名前が良く飛び出した。
我々は機密内容が本物であることを確信したんだ。

ヴォルスト君。
今まではマスコミや商社・インフラなど自分の帝国にとどまらず幅広く経営をし、
この世界トップレベルの帝国を築いた君の才能は本物だ。
しかしだな。
世界の秩序を守るため我々世界政府も手を打たなければならん。
軍事力でDN帝国は世界一なのは間違いない。
ただ政治力や経済力では他の国のほうが優れている国もある。
すなわちDN帝国の解体を考えている。
そこで、軍事力以外の部分は全て一旦世界政府が統治させて頂く。
また資金も全て世界政府が凍結させて頂いた。
3日後あたりに君の所へ向かうことにしよう。
戦争をしたくなければすぐにでも出頭しなさい。
また、どうしても全面戦争を望むのならば我々も世界政府として【手段】を行使しなければならない。
よく考えてくれ。

世界政府長官 グローリー
---手紙の内容終わり---


世界政府とはこの国の最高機関である。
世界の情報を全て操ることも可能であり、犯罪等の処罰は国際犯罪等に限り全て管理をしている。
また、国ひとつ作る時も世界政府に申請書を提出しなければならず国籍等を変える場合も手続きが必要となる。
基本的に国と国の戦争が発生した場合に軍事力による行使及び介入はできない規定がされており
世界政府自体も軍隊を用いていない。 
しかしながら軍事力以外の部分を差し押さえる特権があるため
事実上世界最強の組織である。
今までも世界政府へ戦争をけしかける国は多々存在したが
世界政府の【手段】と呼ばれる行使により沈静ができるのが現状である。


「タイダル、、、ただちにDN帝国幹部をこの本部へ集結させろ。早急な作戦会議および【宇宙への準備】が必要となる」
「かしこまりました。」
「あとDN帝国内部にスパイが存在する。スパイがいるか裏で調査を頼む。
 世界政府が介入したとなればすぐにDN帝国は崩壊する。DN帝国が崩壊する前に宇宙へ行きチャインを倒し、3幻神による世界征服をする必要がある」
「かしこまりました。」


タイダルはすぐ総帥室を出て、幹部達を大会議室に集まるよう呼びかけた。
タイダルが出た後、ヴォルストは頭をかかえた。
まさか世界政府がDN帝国に介入してくるとは。。
なぜ機密情報が世界政府に渡った!?だれが一体!?
確実にDN帝国内にスパイがいることは間違いない!!
今まで俺がやっていたことが全て崩れていく。
全ては復活したチャインとガイア達のせいだ!!
世界政府が介入したとなればマスコミを利用したガイア達の大犯罪者としての報道も誤報となりもみ消されるだろう。
他にも裏でやってきたことが公となり信用全て失い、DN帝国との取引が消滅する。DN帝国は崩壊してしまう!!


ヴォルストはDN帝国の世界支配を考えた数年前から誰が一番厄介な敵は何かわかっていた。
世界政府である。
現状世界政府がこの世界を支配しているのは間違いない。
世界政府にばれないように計画するためヴォルストはDN帝国を表では良いように表現し、
裏では世界政府の裏役人を金の受け渡しにより証拠をもみ消していた。
世界支配計画は世界政府にばれた瞬間に破綻なのである。
しかし、ヴォルストの頭の中は怒りよりも冷静さが際立っていた。
それは既にやることは決まっており、後は計画を実行するだけなのだから。


「グローリーの手紙の内容では【手段】を行使すると書いてあった。そこだけが気になる。
 世界政府といえど我々の軍事力へ抵抗できないはずだ。迎え撃つまでだ」
 
 
続けてヴォルストはこう言い放つ


「ジェノム0の完成・試験を考えると3日後には充分間に合う。
 一度宇宙へ向かう前に世界政府との戦争が始まるわけだ。
 全てを失う前に世界を支配させてもらおうじゃないか。」
 
 
世界政府を巻き込んだDN帝国との全面戦争
崩壊の危機にあるDN帝国に残っているのは武力による抑制と破壊だけであった。
ヴォルストは世界政府に電話をかけた。


「世界政府長官に1つ伝言をさせて頂きたいが宜しいかね。
 警告状を読み我々のやることは決まったよ。
 全面戦争をさせて頂きましょう。このDN帝国が崩壊するのはわかっている。ならばその前に君達最高機関を破壊する」


第8章完 第9章 DN帝国戦争編へ突入する。
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真実の冒険 「9章」 116話 『世界政府とは』
 土星  - 16/5/3(火) 0:48 -
  
真実の冒険 「9章」 116話 『世界政府とは』 

-----飛空挺内部_エントランス-----

場面は戻り、
ガイア達はセヴンの飛空挺にてDN帝国への突入準備の話し合いをしている。
DN帝国への総攻撃決行の背景には世界政府が絡んでいることを知った。


「俺はこの世界に来て初めて『世界政府』という機関が存在したことを知ったよ。世界政府の事は知っているのか??」


ガイアはジンの方向を見た。


「なぜ我を見る。」
「いや、ジンは世界情勢に詳しく精通してそうだから。。」
「そうか。。。世界政府へ関わることは皆無なので期待できる情報には答えられんがな。」
「関わることが皆無というのは??」
「世界政府はこの世界の治安統治をしている存在じゃ。基本的には政治に介入できるチャオのみ
 が世界政府機関と関わりを持つことができる。そうじゃろセヴン??」
 
 
ジンは操縦席にいるセヴンに話を振る。
セヴンはカタストロフと呼ばれる国の王だ。
ジンは国の王であれば世界政府とつながりがあるだろうと考えた。


「ジンの言う通りだ。僕は何度か世界政府が本拠地として定められている国へ行ったことがあるよ。」


セヴンは続けて話をした。


「世界政府が本拠地を置いている国『レジェンディア』には国王または世界政府が定めたチャオのみが
 入国することを許可されているんだ。
 世界政府は年に1度、各国の王へ召集命令をだす。
 召集する目的は【話会い】という名の自国財政、治安状況について確認をするためだ。
 そしてここから先の話となるが機密文書の15ページに目を通してほしい。
 俺も機密文書を見るまでは知らなかったよ。どうやら世界政府の幹部と
 DN帝国の総裁だけしか知らない情報らしい」


一同は機密文書の15ページに目を通す。
そこにはDN帝国が世界政府から町や国の統治依頼を受けていた内容が記載されていた。
どうやら世界政府は話会いの場で出た財政難や治安が悪い国には
莫大な資金をDN帝国へ献上し兵士を派遣させ治安や財政難を修繕させていたようだ。


オキスとレッドが呟いた。


「なるほど、、、だから今までの戦いでDN帝国が他の町や国にいたのか!」
「まさかDN帝国が世界政府から仕事を受けていたとは、、、そして国を統治し
 表向きでは国を守っているという口実を作ってきたわけだ。」
「でもそれが今では世界政府へ機密文書が知れ渡りDN帝国は悪事をばらされたと!」
「世界政府を味方につけたなら今が突撃をして壊滅させるチャンスかもな」


オキスとレッドは笑いながら話をしていたが
ガイアは不穏な表情を浮かべていた。


「いや、危険だろこの作戦」


一同はガイアを見る。


「世界政府の幹部はDN帝国へ仕事の依頼をして国を統治させてきた。
 つまり太いパイプでDN帝国と繋がれているんだ。
 DN帝国の悪事についても既に裏では了承済みの可能性もある。
 そして本作戦は世界政府の許可を得たものではあるが懸念がある。
 世界政府とDN帝国が裏で合意していない確証はあるのか??
 我々が罠にはまっている可能性は否定できるか??」
 

ガイアの言っていることはごもっともである。
もしこの作戦を決行しDN帝国と世界政府が裏で繋がっており構えていたら一貫の終わりだ。
一同は少し黙っていたが操縦席からセヴンが口を開く。


「罠の可能性は考えたつもりだ。しかしこの機密文書の報告により世界政府はDN帝国の信頼を破綻させたはずなんだ。」
「機密文書が正しいか??そもそも『スパイ』からもらった機密文書なんて信用できない。」
「ガイアには言ってなかったが『スパイ』の信用性については他のチャオ全員に話をしている。
 あとでガイアにも話すよ」


セヴンは再び舵をとり前を向いた。
ただ、セヴンの意見に賛同できない者もいる。


「確かにガイアさんの言うとおり機密文書の正当性は分からないです。この作戦を実施するには証拠が足りなすぎます。」
「我もじゃ。我はDN帝国もだが世界政府も好かん。
 莫大な財力をDN帝国に渡し、全て命令と報告を受けただけで
 国を統治していると勘違いしている機関であろう。信用できない。」


プラムとジンはエントランスを離れ、飛空挺の外ラウンジへと行ってしまった。


「確かに師匠の気持ちも少しはわかるけどな。なんか世界政府にとって好都合だもんな」


ヴィラも一言つぶやくとプラムとジンを追うように外ラウンジへ行ってしまった。
エントランスにはガイア、オキス、レッド、レイズが残っている。
このままでは指揮をとれないと感じたガイアはセヴンがいる操縦席へ向かった。


「セヴン、話がある」
「『スパイ』のことかい??」
「そうだ。『スパイ』と話をすることは可能か??俺が本作戦の信頼性について確認したい。」
「分かった。おそらく『スパイ』はDN帝国本部にいるはずだから取り合ってみよう」


セヴンはスパイの連絡先へ操縦席についている無線を使用し連絡をした。
するとスパイから返答があった。
さっそくガイアが応答する。


「こちらガイア。久しぶりだな」


117話へ続く
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真実の冒険 「9章」 117話 『思惑と疑惑』
 土星  - 16/5/3(火) 11:39 -
  
真実の冒険 「9章」 117話 『思惑と疑惑』

-----飛空挺内部_エントランス-----


「こちらガイア、久しぶりだな」


ガイアは操縦室の無線機からDN帝国本部の『スパイ』と呼ばれるチャオへ連絡をした。
『スパイ』は1-5秒間ほど黙っていたが口を開いた。


「ガイアか、なぜお前が連絡をしてきた。」
「セヴンからお前が『スパイ』という話を聞いたんだ。セヴンへ送ってきた機密文書は正しいものなのか教えてほしい。また世界政府との繋がりについてもだ。」
「なるほどな。まあ機密文書は正しいんじゃねえかな。世界政府の繋がりは上層部にしか分からん。」
「こっちは真面目に聞いているんだ!!」
「お前らに送りつけた機密文書が世界政府に渡ったことでDN帝国は制裁され危険な状態になっているとだけ言っておこう。
 しかしこれ以上の事は言えん。後はDN帝国に来ればわかる。自分の目で見て確かめろ。罠だと疑っているかもしれんが来るのはお前ら次第だ。」
「なぜ機密文書を送ってきた!?」
「これから緊急会議があるから失礼する」
「おい!!」


『スパイ』からは一方的に連絡を切られる。
ガイアは一瞬取り乱したような感じがしたがすぐに冷静になった。
横から船を操縦しているセヴンが喋りかける。


「なんか言ってたかい」
「結局機密文書の正当性などは分からず仕舞いだ。『スパイ』からの言動からはDN帝国に誘われているようにも感じた。」
「なるほど」


「(結局は何が正しいか分からん。。俺はどうすれば??DN帝国の罠にしか聞こえないが)」


ガイアは操縦席を後にし、再びエントランスへ戻った。
エントランスではオキス、レッド、レイズが備えつけられている大画面モニターを見ていた。
どうやら速報ニュースが流れている。
オキスはガイアが戻ってきたことが分かるとすぐに手招きをした。


「ガイア!DN帝国が大変なことになっているぞ!!」
「どういうことだ」
「いいから早くこっちへこい!!」


ガイアは駆け足で戻りモニターを確認した。
するとそこには以下ニュースが流れていた。


-------------------------------------------------------------------------------
『速報 DN帝国の機密文書流出_世界政府はDN帝国へ資金凍結や経済制裁を加えることを発表』

世界政府は本日、DN帝国に関する機密文書を入手したことを公表。
DN帝国が世界政府から受けった資金にて一部の国を強制的に支配していたことを明らかにした。
DN帝国は世界政府が軍事力を持たないため、軍事の請負を世界政府から受けていた。
世界政府の目的としては治安が悪い国へDN帝国を派遣させ治安の正常化や財政難の援助をすることを目的としていたが
派遣結果は全て報告書として提出されており、今回流出した機密文書とは異なる内容となっていた。
世界政府は今回の件に関し、自機関の管理体制の甘さを重く受け止めており、今後各国へ向けて謝罪会見を開くことを予定している。
またDN帝国へは資金の凍結及び軍事力以外の部分での経済制裁を加えることを発表した。
--------------------------------------------------------------------------------


「このニュースは世界各国へ中継されているニュースよ。
 DN帝国は基本的にマスコミを利用して信頼を得ていたと思うけど、今回の速報ニュースによって各国から信頼を失ってしまったわね」
「それに各国へ派遣されていたDN帝国兵士が突如消えたらしいからな。これは何かあると思うぜ??」
「また世界政府の恐ろしさが垣間見えたわね。今まではDN帝国が不正を起こしたとしてもマスコミは報道することはなかった。
 それでも世界政府からのDN帝国の惨事は全て報道している。世界政府の絶対的な圧力にマスコミ各社の上層部は断ることはできなかったようね」


レイズとレッドは所見を口にした。
さらにレッドがガイアに問いかける。


「ガイアどうする??ここまで発表していたら罠の可能性は低いと思うぜ??」
「そうだな、、、、でも気がかりがあるんだ。先ほど『スパイ』へ連絡をしてみたんだ」
「え!?」
「『スパイ』は機密文書の正当性と世界政府との繋がりは教えてくれなかったし、来れば分かるの一言だけだった」
「誘われているってことか??」
「可能性はある。でも一つ案が浮かんだよ。」
「案??」
「ちょっと外のエントランスへ出た3人を呼んでくる。DN帝国突入前に寄りたい所がある。作戦会議をさせて欲しい」


ガイアは話すとエントランスへ出て行ってしまった。
果たして案とは??
その頃、DN帝国では緊急会議が始まろうとしていた。


-----DN帝国本部_大会議室-----


DN帝国の大会議室には幹部のチャオ含め各国へ派遣されたリーダ的存在のチャオが着席していた。
機密文書流出を受け、急いでDN帝国本部へ戻ってきたようだ。
先ほどガイアと話をしていた『スパイ』も着席をしている。
大会議室の席が満席となったころ、DN帝国の総帥ヴォルストが壇上へと上がった。


「緊急会議としてこの場にお集まり頂きありがとう。既に速報ニュースを見ている方もいるかもしれないが
 我々は危機に陥っている。世界政府から制裁を受けてしまっている。
 そこで私は世界政府との全面戦争を起こすことを決めた。
 しかしやみくもに戦争をしても世界政府の壊滅および各国の信頼は取り戻せん。
 そこで幹部含め各国へ派遣されたリーダとして指揮をとっている君達へこれから話す作戦を実行させて頂きたい。」
 
 
118話へ続く。
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真実の冒険 「9章」 118話 『DN帝国本部突...
 土星  - 16/11/3(木) 19:42 -
  
真実の冒険 「9章」 118話 『DN帝国本部突入準備』

-----飛空挺内部_エントランス-----


ガイアは仲間全員をエントランスに呼んだ。
円卓のテーブルに仲間全員が腰をかけて座っている。
ガイアが口を開き、話を始めた。


「先ほどは突入前に寄りたい所があると話をしたが、、すぐにDN帝国本部へ突入しようと思う。」


なぜガイアはDN帝国本部への突入を決断したのか?
それは1時間前のできごとである。

15分前、ガイアは案があると言い
作戦会議をするため飛空挺の外にいる3人を中に呼びだそうとした。
外に出ると3人(ジン・ヴィラ・プラム)は何かを眺めていた。
ちらほら他の飛空挺が自分達の飛空挺を囲むように飛んでいるのだ。


「これは一体。。。」


ガイアは3人に近づき呟いた。


「ガイアか。我が外へ出ていたときにはすでに他の飛空挺が飛んでいたのじゃ。
 どうやら世界政府の飛空挺のようじゃ」


ジンはちらほら飛んでいる飛空挺の1つを指差した。
飛空挺の右翼には「世界政府」のシンボルが印刷されている。
ガイアは他の飛空挺にも着目する。
他の飛空挺も同じように右翼に「世界政府」のシンボルが印刷されており、
飛空挺の数は時間がたつにつれて少しずつ増えていることがわかった。
また、世界政府のシンボルがない飛空挺も少しではあるが存在している。

5分ほど眺めているとセヴンが現れた。
ガイアはセヴンに現状の状況について確認する。


「セヴン、この状況は一体何かわかる、、、、?」
「どうやらさっきの報道でDN帝国の裏事情が明るみになり、
 さらに俺らがDN帝国本部に突入することもマスコミがリークして報道したらしい!
 それでDN帝国兵士に恨みのある国が早速支援をしてくれるようなんだ!
 世界政府からも援助要請があり、『僕の飛空挺を援護する』と無線通信が多く届いてね。
 おお!もうすでに多くの飛空挺がいるようだね!」
「だからこんなに飛空挺が、、、、」

 
セヴンは気持ちが高揚しているようにみえる。
飛空挺の数は数えても10機程飛行をしている。
セヴンの飛空挺の操縦室では各国からの無線通信が多く届いていた。

【やっとDN帝国に復讐できる!俺らも参戦するぞ!】
【あいつ等のせいで俺らの国は壊滅状態だったんだ!一緒にお伴させてくれ!】
【外部からの攻撃はまかせてください!】

カタストロフ兵士達が操縦室から丁寧に無線の受け答えをしている。
マスコミも大々的に報道を強化している。いつのまにか急展開を迎えていた。


「ガイア!これはもう突入じゃないか!!」
「そうです!突入しましょう!」


ヴイラとプラムがガイアを見る。
先ほどまでは突入反対派ではあったが、手厚い支援を確信し気持ちが高揚しているようだ。
ガイアは目を瞑り何かを考えていた。
ガイアは案があると言っていた。
案とは世界政府の都市「レジェンディア」に出向き、本件について確信を得に直談判をするつもりだった。
しかし、マスコミの力を味方にし世界政府の援助も明るみとなっている。
これでも罠ではないと必ず言いきることはできないがDN帝国本部へ突入しない理由もなくなっていた。

-------

話を戻そう。
円卓のテーブルに集まった仲間全員はガイアの一言に全員がうなずく。
一瞬無音の空気が流れ、そのあとにセヴンが口を開く。


「決まったね。今からDN帝国本部を目的地として操縦する!到着時間は最速で約2時間後だ!」
「セヴンありがとう。」


セヴンは操縦室へ駆け足で戻った。
ガイアは席から立ち上がり皆の前で士気をあげる。


「みんな!到着までに気持ちの準備をしていてくれ!全員修行をして強くなったはずだ!
 必ずDN帝国を壊滅できる!そして倒した後はチャインを倒してやろうぜ!」
 
 
他のメンバーも立ち上がり各々の気持ちを表した。
オキスとレッドが意気を合わせて答える。

 
「その意気だぜ!!チャインを倒す前の前哨戦だ!」
「そうだ!大結晶の絶壁では幹部に大敗したが今回は必ず勝てる!!」


ジンとヴイラも意気を合わせて答えた。


「我もついにDN帝国への復讐をすることができる!」
「俺もだぜ師匠!両親の敵!かならず討つ!」


レイズとプラムも少し緊張しながらも強い力を込めて答えた。


「必ずリアルの敵を討つ!倒してやるわ!」
「私もDN帝国を倒すために役立ちたいです!」


全員で士気を上げた後、到着前まで各々単独行動をした。
いつのまにかDN帝国本部まで10分程度となっていた。

119話へ続く。
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真実の冒険 「9章」 119話 『DN帝国本部突...
 土星  - 16/11/4(金) 1:23 -
  
真実の冒険 「9章」 119話 『DN帝国本部突入_最強の軍事国家「DN帝国」』


----飛空挺外_かんばん前方----


ガイア達は戦う準備ができたのか、全員外に出ていた。
セヴンの飛空挺を囲む他の飛空挺はいつの間にか20機程に増えていた。
全ての飛空挺がガイア達を援護-というわけではなくマスコミが保有する飛空挺も存在していた。
どうやら本突入を中継し、全世界へ中継をするつもりであろう。


「必ずDN帝国を倒すことができる」


ガイアは呟いた。
DN帝国本部へ少しずつ近づいていた。


DN帝国-通称最強の軍事国家-


DN帝国の本部がおかれるこの国は
全体的に多くの工場が綺麗に区画されており、五角形で構成されている。
鉄のさびなのか国全体が赤黒いのが特徴だ。
数多くのプラントがそびえ立ち、多くの物を製造をしているのか
煙やら炎やら電線やら無機質のようなマテリアルの世界が広がっていた。
また、五角形の中心地にDN帝国本部が存在する。
中心地には住民が元々は住んでいたのだろうか、
一軒家のような物は遠くて見えないが高層ビル群が多く立ち並び、
最中心地は赤い高層ビルが一本聳え立っているのがわかる。
そしてさすがは軍事国家。
国の大きさ・規模はこの世界では最大級の大きさである。
まがまがしいその独特な世界観は最強の軍事国家と呼ばれるに相応しい国だ。


ガイア達は今回五角形の中心地・DN帝国本部へ直接上空から突入する予定だ。
既にマスコミや世界政府よりDN帝国へ突入することは既知の情報となっているため
DN帝国はかならず迎え撃つ準備はしているはずだ。


「あまり褒める気にはならないが、、、さすがは軍事国家。本当にでかい国だ」


オキスが上空からDN帝国を見降ろす。


「僕もカタストロフの王として何度か訪れたことは遠い昔にあるが、
 基本的には製造が主流の国で、他の分野は違う国に拠点を作り活動しているらしい。
 またこの国へは外部からの入国は基本禁止だからね。
 僕も中心地以外の行動は禁止だったので製造のノウハウはこの国だけのテクノロジーをもっている。」
 

セヴンが過去の話を思い出し話をした。
そして続けて話をする。


「そろそろDN帝国本部がある中心地へ到着するはずだ。
 僕は飛空挺から君達を降ろした後、周りの飛空挺を指示するため飛空挺に残るつもりだ。
 現在の状況はあまりわから・・・」
 

ドーン!!!!!!


飛空挺に大きな音が鳴り響く。
そして飛空挺は少し揺れだした。
操縦室からのアナウンスが鳴り響く。


「セヴン様!DN帝国本部より複数のチャオが飛空挺へ攻撃をしている模様です!至急指示を!」
「攻撃が始まったか!?すぐに向かう!」


セヴンは操縦室へ急いで戻っていく。
ガイア達は外を見降ろすと
そこにはDN帝国兵士だと思われるチャオが工場より
こちらの飛空挺へ向かって攻撃をしているのがわかった。


「ざっと数だけでも500以上はいるな。ガイア、どうする?もう突入するか?」


レッドがガイアに指示を仰ぐ


「いや、まだ本拠地までの距離が遠いからもう少し近づいたら突入しよう!
 とりあえずは飛空挺から攻撃を!」
「OKだガイア!周りの飛空挺を含め上空から攻撃を開始するよう指示をする!」


操縦室から戻ったセヴンからアナウンスが流れた。
セヴンは援助にきてくてた飛空挺へ上空からDN帝国へ攻撃を開始するよう指示をだした。
まだ中心地までの距離が少し遠いため、全飛空挺よりDN帝国の工場へ攻撃をはじめる。

中心地に近づくにすれ本格的に攻撃が激しくなっていく。
攻撃を受け工場が燃えている所もあれば
DN帝国の攻撃を受け、一部の飛空挺が煙のようなものが出ている所もあるようだ。
DN帝国兵士の一般兵はE-Sまでのランク付けをされて構成されており、
服の色により判別される。
Sランクのチャオは赤い服を纏っている。
中心地に近づくほどDN帝国兵士の服装が赤いチャオが多く見受けられる。


「ガイア!どうやら周りの飛空挺でDN帝国の攻撃を受け
 もう墜落しそうな飛空挺が存在するらしい!
 そこでだ!そこに乗り組んでいるチャオを僕の飛空挺に移送させ、
 そのあとに墜落しそうな飛空挺を中心地に墜落させる!!
 そして墜落と同時にこの飛空挺を急降下させるから突入してほしい!」
「わかったセヴン!その合図で俺らはかんばんから中心地へ乗り込む!」


セヴンは既に戦闘モードであるため指揮官状態だ。
ガイア達の飛空挺は一旦墜落しそうな飛空挺へと近づき、乗り組み員を全員移送させた。


「レッド!オキス!炎と電撃であの飛空挺を墜落させてくれ!
 そのあとに俺らは急降下して突入する!」
「了解!!」


ガイアは指示を出す。それに合わせ、オキスは槍から炎を、
レッドは手から球体の電撃を造形し、墜落しそうな飛空挺のエンジンめがけ狙い撃ちした。
みごと墜落しそうな飛空挺のエンジンに命中し、DN帝国中心地に墜落していく。

しかし

DN帝国兵士も墜落させまいと墜落する飛空挺へ集中攻撃をし空中分解をさせた。
大きな爆音と煙と炎が中心地を襲う。
煙と炎、そして飛空挺の部品が宙を舞う中、セヴンの飛空挺は中心地へ急降下をしていた。


「ガイア!DN帝国中心地の目の前まで急降下する!」
「わかった!セヴン!俺らを降ろした後は他の飛空挺の援護を宜しく頼む!」
「まかせろ!」


セヴンとガイアの息はぴったりだ。
急降下したガイアの乗っている飛空挺は
煙の中を全速力で下降し、DN帝国本部の入口付近まで到着した。


「いくぞ!みんな!」
「まかせろ!先陣は我がいってやる!」


ジンはガイアの掛け声により、早速飛空挺を飛び立った。
空中分解した飛空挺の破片と煙をくぐりぬけDN帝国本部の入口に着陸する。
まだ煙により周りが何も見渡せない状況だ。
しかしジンにとって周りが見えない場所こそ得意分野の戦場だ。


「まずは奇襲じゃ!」


ジンは二本の刀を操り、見たことない魔法陣を作成した。
そして氷と風の魔法を生み出し融合させ、ブリザードを引き越したのだ。
それは修行の成果なのだろうか。
大きなブリザードによりDN帝国本部の入口付近は破壊されていく。


「すげえなジン、、、いつのまにあんな技を」
「俺らも負けてられないぞレッド!」
「そうだな!いくぞ!」


オキスとレッドも煙とブリザードが吹雪いている
何も見えない中を飛空挺から飛び降り落下していく。


「ジン師匠!俺もいきますよ!」


続いてヴィラが飛び降りる。


「プラム!私たちもいきましょう!」
「こ、こわいですが、、、あのきつい修行を超えたのだから!きっと大丈夫!」


レイズとプラムも落下する。


飛空挺に残ったのはガイアだけである。
飛空挺の下からはDN帝国兵士のあわてた声とオキス・レッドの奇襲攻撃なのか
炎と雷が見えていた。
ブリザードも吹雪いており一定箇所だけ転変地異が起きているような状態だ。


「よし!俺も行くか!」


最後にガイアも飛空挺から飛び降りる。
セヴンは飛空挺からガイアが飛び降りたのを確認した後、すぐに飛空挺を急上昇させた。


ついにDN帝国本部との戦いがはじまる!


120話へ続く。
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真実の冒険 「9章」 120話 『襲来』
 土星  - 19/1/23(水) 18:27 -
  
真実の冒険 「9章」 120話 『襲来 』


ーーーーーDN帝国市街地ーーーーー


DN帝国の中心地へセヴンの飛空挺から飛びたったガイア一向。
ジンが氷と風の魔法を使用し、ブリザードを発生させDN帝国へ先制攻撃を与える。
また、レッドとオキスの攻撃により破壊した他国の飛空挺の残骸がDN帝国の建造物へ次々とぶつかり燃えていく。
また、DN帝国のチャオの声だろうか、四方八方より戸惑いの声が聞こえる。
どうやら奇襲により想像以上に統制がとれていないのだろう。


「前が何も見えないな」


飛空挺からDN帝国の市街地へ飛び降りたオキスは呟いた。
建物物の崩壊によって砂埃が舞い、市街地全体の視界を遮っている。
これではどこへ進めば良いか分からない。


「どうするオキス」


オキスの後に続いて飛び降りたレッドがオキスに問いかける。


「そうだな…とりあえず視界を広げるか」


オキスは炎を作り上げ、自分の槍に炎を纏った。
その槍を回転させ振りかざす。
その瞬間、槍の先から炎のサイクロンを生み出し風圧とともに視界がかすかに晴れた。
炎のサイクロンは街を破壊していく。


「すげえ技覚えたなオキス。。。まるでジンのブリザードのようだな。」
「ジュラル師匠の元で覚えたんだ。とりあえずあそこを目指そう。おそらくジンもそこへ向かっていったはずだ!」


オキスが指差した先にはそびえ立つ1本の赤い高層ビルがあった。
この赤い高層ビルこそがDN帝国の総帥が住んでいる総本山となる。
オキスとレッドはかすかに晴れた視界を利用し、高層ビルへ走っていく。
時にDN帝国兵士に見つかりながら攻撃をされるも、現時点のオキスとレッドでは相手にならない。
次々と突き飛ばし高層ビルへたどり着いた。


ーーーーーDN帝国高層ビル前ーーーーー


高層ビルの入り口前にはジンとヴィラが既に到着しており、DN帝国兵士を全滅させたところであった。
高層ビルの入り口はジンの氷技とヴィラのサーベル攻撃によりボロボロとなっている。
ただ、入り口付近を守っていたDN帝国兵士はSランクと呼ばれた赤い服を着た兵士ではなかった。
先程飛空挺からは赤い服をきた兵士が多数目撃されていたにも関わらずだ。
まるで誘っているかのような弱い警備体制である。


「お、到着したか。」


ジンはオキスとレッドを見てつぶやいた。オキスとレッドはうなずく。


「このビルの屋上に総帥はいるのかな。」
「かもな。。。しっかし高いビルだな。最初からここに到着するべきだったかな。」


オキスとレッドは高層ビルを見上げた。
高層ビルは約50階となる高層ビルである。


「DN帝国側の体制も甘いし、このビルに突入することが罠なのかもしれんな。」
「ビルに入った瞬間に襲撃される可能性もありますよね」


ジンとヴィラがつぶやく。その後、高層ビルの奥のエレベータよりチャオが降りてきた。


「DN帝国への奇襲は成功したかい?」


おりて着たのはDN帝国の幹部であるドイルだ。
黒いスーツを着ている。
また、Sランクと呼ばれる赤い服をきたDN帝国兵士を引き連れていた。
距離としては10m近く離れているがジン達(オキス、レッド、ジン、ヴィラ)は武器を構えた。


「久しぶりだな。あの時はお世話になったぜ。」


オキスがドイルにくいかかる。
オキスとレッドはドイルに一度大結晶の絶壁と呼ばれる場所で敗北している。( 8章 77話参照)


「負かした相手なんて覚えてねえよ。弱いやつなんてな」
「なんだと!!」


オキスがさらにくいかかる。
ドイルは再び喋る。


「そんなことより、お前ら本当馬鹿だろ。《ここ》で俺らに襲撃されることは予測できたはずだ。
  たった4人でノコノコやってきやがって。しかも入り口だぞ?
  まあ、、、、実際俺等も行動が遅れて少し被害がでたことは事実。
  ここからはDN帝国の全勢力をもってお前等を潰させていただく。」


ドイルはDN帝国兵士に声をかけた。
DN帝国兵士はボタンを持っており、ボタンを押下する。
すると、高層ビルの上空からジン達が見覚えのあるチャオが《複数》降りてきてジン達を囲んだ。


「(これが《例のやつ》か。。。)」


オキスが心の中でつぶやく。
降りたチャオは今まで死闘を繰り返してきた相手、ジェノムの姿であった。
オキス達は既にジェノムの量産型が存在することを機密文書より知っている。(8章 95話参照)
それでも死闘を繰り返したそっくりの相手が複数いることは恐怖である。


「ブレインがジェノムの量産化に成功してね。
  名前は《ジェノム0》
  能力はオリジナルのジェノムと比較すればやや劣るが、量産化により軍事力を拡大に向上させることができた。
  君達にはジェノム0の実験台になっていただく。
  あとで屍を回収してやろう。ハハハ!」


ドイルは喋り終えると再度エレベータに乗り、上昇していってしまった。
ジェノム0の色はオリジナルのジェノムとは違い、黒い色をしている。
また、上空には複数のジェノム0が高層ビル上空より次々と飛んでいく姿が見られた。


「とりあえずこいつ等を片付けるのじゃ!」


囲い混んでいる複数のジェノム0に対し、まずはジンが飛び出して行く。
ジェノム0との戦いが始まった。


ーーーーー高層ビル 最上階 総裁室ーーーーー


一方、高層ビルの最上階である総裁室からDN帝国総裁であるヴォルストと
最高幹部のブレインがジェノム0が飛んで行く姿を眺めていた。
ジェノム0は上空を浮遊しながら次々とセヴンの援軍できた飛空挺を破壊していった。
破壊された飛空挺の残骸がDN帝国のいたるところに落下し火災は起きているが
ジェノム0のお披露目とその強さに喜んでいた。


「いい感じじゃないか。これくらいの被災は覚悟している。このままジェノム0を使い、出来る限り敵を壊滅させるぞ。」


ヴォルストは窓の外を見ながらつぶやいた。


「まずはDN帝国へ攻めてきた飛空挺等を壊滅させ、その後レジェンディアに突入させます。
  レジェンディアを壊滅させ、世界政府を壊滅させれば我々の世界支配も可能かと。」


ブレインがつぶやいた。


「DN帝国へ牙を剥いた愚かな奴らを徹底的に叩き潰すぞ。あとはマスターエメラルドの出力を急げブレイン!」
「承知しました。ヴォルスト様。」
「(あとは《不安材料》が来ないことだけだな、、、)」
「どうかしましたヴォルスト様?」
「いや、、これからの体制について話し合いをしたい。現在の状況について幹部達を呼び会議を始めるぞ!」


ヴォルストは高層ビルの会議室へ向かおうと窓から離れようとした。
そのとき、高層ビルのはるか上空より雨雲が現れ高層ビルに大雨が発生した。
高層ビルは大雨に強く打たれ大きく揺れる。


「なんだこの雨は!!」


ヴォルストは窓から空を見上げた。
すると雨雲とは別の上空にヒーローカオスの形をしたチャオが飛んでいることがわかった。
黒の魔石により復活した「女神」が舞い降りたのであった。


「マスターエメラルドを回収しにきたわ。」


女神は窓に映るヴォルストを見て呟いた。


121話に続く。
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真実の冒険 「9章」 121話 『予想外続きの...
 土星  - 19/1/23(水) 19:52 -
  
真実の冒険 「9章」 121話 『予想外続きの混沌 』


ーーーーーDN帝国ーーーーー


大雨が中心地の赤い高層ビル付近に急に降り注ぎ、《女神》が降臨。
秘密兵器であった《ジェノム0》が出現し次々と飛空挺を破壊。
まさに混沌としている。
そんな中、この混沌を世界へ中継している一つの飛空挺があった。


「まさに混沌とはこのことです!見たこともない姿のチャオが次々と現れています!」


中継している飛空挺はジェノム0の攻撃を現時点では受けない場所から全世界へ発信していた。
実際にこの中継を要請した人物はレジェンディアにいる政界政府長官《グローリー》である。


ーーーーーレジェンディア 会議室ーーーーー


場所は変わって、ここはレジェンディアのとある会議室。
世界を統制するチャオが存在する国だ。(8章 115、116話参照)
会議室には数多くの世界政府の役人が集まり、中継が投影されている画面を見ている。
この中にはレジェンディアの許可を得て入国した一部の国王も集結している。


「なんだこの見たことない禍々しい黒いチャオは!」
「それもそうだが、雨雲近くを飛んでいる見たことないあのチャオはなんだ!
  私は長く生きているがあの高さまで飛べるチャオは知らんぞ!」
「黒いチャオはDN帝国が作成した兵器なのか??」


《ジェノム0》と《女神》を見た多くのチャオが困惑している。
そんな中、中継を見るグローリーは険しい表情をしながら側近の世界政府役員を隣へ呼び出した。


「どうしました長官」
「すまない、《手段》を施行させてくれ。準備が整い次第連絡をくれ。」
「えっ!」


思わず叫びそうになった側近だが、すぐグローリが口を覆った。


「悟られたくないんだ。早くしてくれ。」
「しょっ承知しました。」


側近はすぐさま会議室を後にする。


「(このままではDN帝国の崩壊だけでなく《世界が崩壊》させられる可能性がある。
    なんとしても防がねば・・・!)」


ーーーーーDN帝国 総裁室ーーーーー


再び場所は戻って、DN帝国の中心地にそびえ立つ赤い高層ビルの最上階。
ヴォルストは女神を見るやいなや窓を叩き割るくらいに強く叩いた。


「どうして私の邪魔ばかりをするんだ!!!!」


ヴォルストはうなだれた。こんな姿を近くにいたブレインは見たことがなかった。
全ては上手くいくはずだった。ジェノム0の量産化に成功し、マスターエメラルドの製造に成功。
DN帝国の軍事力は他国とは比較にならないほど強固でもある。
その証拠に今までレジェンディアは国の保護という《名目》でDN帝国を慕っていたのだから。
しかし今となっては《DN帝国より強力》となりえる存在、そう《チャイン》がいる。
不安要素はこのチャインだけであった。
不安要素は大事なところでやってくる。まさにそれが現在の状況であるのだ。


「ブレイン!!」


鬼のような形相でブレインをヴォルストが呼びつける。


「なんでしょうヴォルスト様」
「《ジェノム0》を全て!上空にいるアイツに突撃させることは可能か?」
「かっ可能ではあります。ただし、かなり上空であるため、
  あの高度が戦場となる場合はジェノム0のエネルギー量ではすぐに落ちてしまう可能性があります。」
「なるほど。」


鬼の形相ではあるが、
いたってヴォルストの頭の中は冷静である。


「つまるところ、《私の近くまで》まではおびき寄せれば戦えるってことだな。」
「その通りです。」
「そしたら1〜3機はアイツにぶつけて自爆させるんだ。そうすれば攻撃体制となり私の所へくるはずだ。」
「じっ自爆させるのですかジェノム0を!!」
「私の言う通りにしろ!!アイツを叩き潰すことが最優先だ!」
「しっしかし!」
「口答えするな!!!」


ヴォルストはジェノムの首あたりをつかみ締める。
ジェノム0の生みの親は《ブレイン》である。
ブレインからしたらたまったものではない。
ただ、ヴォルストは本気である。


「わかりましたヴォルスト様、、、!すぐさまジェノム0を向かわせますので、、
  てっ手を離してください!!」


ヴォルストはブレインから手を離した。
ブレインは息を吐きながら、すぐ総裁室を後にした。


ーーーーーDN帝国 上空ーーーーー


ヴォルストの言う通り、ブレインはすぐさま《女神》のところへジェノム0を突撃させた。
大雨をかい潜りながら複数のジェノム0が女神のところへ向かっていく。
今まで飛空挺を攻撃していたジェノム0も目的を変更し突入していった。


「これは《チャイン》が所持しているジェノムの姿にそっくりだな」


女神はつぶやいた。
ジェノム0の一部が女神へ突撃しにいく。
女神もジェノム0の動きに合わせて攻撃を避けていく。
今度は複数のジェノム0が女神を取り囲みながらフォーメーションを組み、攻撃していく。
逃げ場のなくなった女神は一部のジェノム0の自爆をもろに受けてしまった。
女神はジェノム0の自爆により一瞬、よろつく。
その瞬間他にいる2機のジェノム0が女神に突っ込み自爆した。
ヴォルストの命令通り、3機のジェノム0が自爆し女神に致命傷をあたえた。
女神は気絶したのか上空から下へ急降下していった。


「やったか!!」


ヴォルストは落下していく女神を見た。
女神はどんどん落下していく。
もしかしたらこのまま3幻神の一角《女神》を倒したとヴォルストは思った。
が、高層ビルの最上階、ヴォルストの目線の対角線上で急に急降下をやめ停止した。


「やりやがったな貴様!」


女神はヴォルストを見てつぶやく。
そう、ヴォルストの近くまできただけなのだ。
ヴォルストの思惑通りではある。
そしてダメージを負っていることに変わりはない。普通のチャオであればジェノム0の自爆1回で死んでしまう。
そんな中、女神は槍を取り出し、光魔法を精製した。
そして自分に魔法をかけた。
すると、自爆により負傷した女神の体の火傷が尋常じゃないスピードで治っていく。
また、回復と合わせて槍の先から大きな水玉を精製した。


「さっきは《大雨》で驚かしただけだが、今度はその赤い高層ビルを真っ二つにしてやるよ!覚悟しな!!」


女神は水玉をどんどん大きく精製していく。
どうやら強固となった巨大の水玉を高層ビルにぶつけて破壊するつもりのようだ。
水玉を精製しながら回復もしていくが、その間にジェノム0の攻撃を女神は受けている。
なのでダメージを受けながら回復し、水玉を精製する。
回復量が尋常でないため、ダメージを受ける量は少量だ。
大きくなる水玉を対角線上の窓からヴォルストは見ている。
すると、突如高層ビル最上階の天上がオープンした。
高層ビルの最上階の総裁室は天井が開閉式の部屋だったようだ。
ヴォルストは自分自身の剣《ダイダロス》をとりだし攻撃体制となる。


「最近お前の仲間の《鬼神》にも攻撃されたばっかだが、、、今回はお前を終わらせてやろう!!」


ヴォルストと女神の戦いが始まる。


122話へ続く。
引用なし
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真実の冒険 「9章」 122話 ヴォルストVS女...
 土星  - 20/2/1(土) 16:12 -
  
真実の冒険 「9章」 122話 ヴォルストVS女神 『闇の奢り』

あらすじ
DN帝国本部に到着したガイア達の前に
DN帝国の秘密兵器<ジェノム0>が出現し次々とガイアの援軍(飛空艇)を破壊していく。
DN帝国一勢は勢力を増すように見受けられたが
DN帝国中心地である赤い高層ビルに3幻神の一人<女神>が突如降臨。
女神の目的はDN帝国が保持する「マスターエメラルド」の強奪であった。
DN帝国総裁である<ヴォルスト>は女神へジェノム0を突撃させるよう
ジェノム0の生みの親、<ブレイン>へ命じた。
命じられたジェノム0の自爆攻撃により、女神に致命傷を負わせる予定であったが
女神自身の治癒能力により回復してしまう。
女神は怒り、ヴォルストの近くへ向かう。
ヴォルストVS女神の戦いが始まる。


ーーーーーDN帝国総裁室 屋上ーーーーー


高層ビルの総裁室は屋上とつながっており、ヴォルストは屋上へ向かった。
そして上空に浮遊している女神に対し戦闘態勢をとった。
女神は自分自身の武器である「槍」の先端から大きな水玉を生成し、ヴォルストへ飛ばす。ヴォルストは自分自身の武器「大剣=ダイダロス」に闇をまとわせ水玉をはじき飛ばす。
水玉は真っ二つになり左右にわかれて落ちていった。(落ちた先の建物が壊れていく)
すぐさまヴォルストはダイダロスを左右に振り闇と斬撃をとばすことで女神へ攻撃する。
女神は攻撃をよけるのに精いっぱいとなっていた。
ダイダロスによる連続攻撃を冷静に紙一重でよけている。
1分はたっただろうか、お互いの均衡は変わらない状態が続いている。

「闇を具現化する」

ヴォルストは大剣にまとった闇を開放し、煙のようにさせ女神にまとわりつかせた。
女神の表情が少し苦痛となる。

「なんだこれは」

闇は女神をしめつけるようにまとわりついている。
闇に対し女神は自分自身を治癒能力で回復を図るが
この回復量をヴォルストの闇の力が上回っているように見受けられる。
闇は女神を包み込み、黒いボールのような形とさせた。
黒いボールは動かない。
ヴォルストはダイダロスの斬撃で黒いボールをたたき割る。
黒いボールは卵のように割れ、割れたかけらが屋上から回りにふりそそいだ。
かけらは高圧縮の闇のようなもので、かけらの落ちた場所は腐敗していく。
黒いかけらに当たったチャオは酸がかかったような痛みだと叫んだ。
たたき割れた黒いボールの中にいた女神はボロボロの姿で宙に浮いていた。
宙に浮いてはいるが意識はないように何も動かない。

「終わったか」

いや、そんなはずはない。
屋上からヴォルストは女神に対し思う。
すると、女神が今度は瞬時にヴォルストに対し槍から「闇」を放出させまとわりつかせた。
不意をつかれたヴォルストが今度は闇にしばられるような形でうごけない。
ヴォルストは必至にもがくが全くうごかないように見える。

「この闇の威力はいったい、、、」

女神に対してヴォルストは発言する。

「私の使う属性言わなかったかしら。   闇よ。」

女神はヴォルストの闇をすべて吸収していたようだ。(ボロボロのみためも装いである)
ヴォルストへさらに闇をまとりつかせた。
ヴォルストは意識を失いそうになるが、
ダイダロスをふりかざしまとわりついた闇をはがした。
しかし、ヴォルストへのダメージは大きくヴォルストの呼吸が乱れる。
女神は追撃をやめない。
槍から大きな水玉を乱発する。
乱発した水玉は浮遊する黒いかけら(闇を)をまとわりつかせふりそそぐ。
水玉の攻撃をヴォルストはかろうじてダイダロスではじきとばし、
致命傷を負わないようにしていた。
高層ビルは闇の影響と水玉の水圧によりしだいに破壊されていく。
高層ビルだけではない、周りの建物も水たまりにより徐々に破壊されていった。
この攻撃により、高層ビル付近にいたDN帝国兵士が異変にきづいた。

「まさか、DN帝国側が押されているのではないか、、、」

戦闘している一人の兵士が次々と破壊される建物を見てつぶやいた。
DN兵国たちはこの状況を予想していただろうか。
不安が次々へと如実になる。

ブレインの命令によりジェノム0も女神へ自爆攻撃をつぎつぎとしかけていくが、
人工チャオかつ、攻撃パターンは単純であるため女神には次第に通用しなくなっていった。
※通用しない=攻撃を見切られる。
これほどまでに三幻神の強さは異常なのだろうか。
一度鬼神とヴォルストは交えているが、今回のヴォルストの苦戦をみると鬼神もまだ余力を残していたのではないかと考えさせられる。
ジェノム0は次々と女神に破壊され、いろいろな破片がDN帝国にふりそそぐ。
当初はガイア達との戦争であり、力は明らかにDN帝国が上の予想であったが
ガイア達への援軍の登場、世界政府の介入、女神の登場で
押されているのはDN帝国であることは間違いない。

「(このままではDN帝国は崩壊してしまう)」

ヴォルストは女神の情報をしらずに闇を利用したことで失敗を起こしてしまった。
自分のおごり、自分の戦略ミスのせいで裏目にでていることを感じていた。
しかし、このままでは終われない。
自分の命果ててもこの築き上げた帝国を守る使命があると。
ヴォルストは決断する。
必死に抵抗し続けるヴォルストの頭の中に最後の手段が浮かんだ。
マスターエメラルドを使用し女神を破壊する。

124話へ続く。
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真真実の冒険 「9章」 123話 ヴォルストVS女...
 [no name]  - 21/6/29(火) 11:09 -
  
◆前回までのあらすじ
 DN帝国本部上空に舞い降りた3幻神の一人「女神」
 女神はヴォルストが所有するマスターエメラルドを奪うために
 宇宙コロニーから下りてきたのだ。
 奪われることを阻止するため、ヴォルストは戦いを挑むが
 女神の圧倒的な力により苦戦を強いるのであった。
 
◆タイトル
 123話 ヴォルストVS女神 『抑えるもの 其は混沌を統べるもの』


◆本題
 
 
 「マスターエメラルドを使用して女神を倒すしかない...!!」
 
 
 ヴォルストはマスターエメラルドを取り出した。
 本来マスターエメラルドは宇宙コロニーへ行くために用意したものである。
 しかし、このままではDN帝国諸共、女神によって破壊されることを恐れたのだ。
 
 
 「ヴォルスト様!マスターエメラルドをここで使ってはなりませぬ!」
 
 
 近くにいたブレインは叫んだ。
 マスターエメラルドを完成させたのはブレインだ。
 元々の計画を破棄してまでこの状況を打開する必要があるのかとブレインは思った。
 続けてヴォルストに意見を申し上げる。
 
 
 「いったんここは撤退いたしましょう!別の支部へ避難し戦いに備えましょう!」
 「馬鹿か貴様は!!ここを撤退したら戦力は落ち、世界政府の介入により崩壊するぞ!」
 
 
 すぐさまヴォルストはブレインへ反論する。
 ヴォルストには総帥として今後の未来予測ができていた。
 ここで負ければ全てが終わることを。
 ヴォルストは女神にむかってマスターエメラルドをかかげて以下を叫んだ。
 
 
 「行うもの 其は七つの混沌 混沌は力 力は心によりて力たり 抑えるもの 其は混沌を統べるもの
  目の前のチャオを破壊せよ!!」
 
 
 マスターエメラルドは突然輝きだし、ヴォルストの手を離れた。
 そして次の瞬間、マスターエメラルドから放たれた光が女神を包んでいく。
 女神も包まれた光から脱出しようと、自分の魔力で弾き返そうとするが弾き返すことができない。
 
 
 「なんだ、、、この光は、、、、!!体が蝕まれていく、、、、!」
 
 
 女神は苦しそうに発言する。
 次第に反発していた女神の魔力が徐々に弱くなっていき、完全にマスターエメラルドの光に覆われた。
 
 
 「これで貴様も終わりだ、、、、。」
 
 
 息が上がっているヴォルストは笑みを浮かべた。
 マスターエメラルドの強大な力はこの世の万物に対し有効である。
 放たれる強大な光のエネルギーは全てを抑止することができるのだ。
 そして包まれた光が物体を消滅させることも知っていた。
 また、消滅させた後、マスターエメラルドは破壊され、破片となったかけらが世界各地に散乱されることも知っていた。
 
 ヴォルストは女神を倒した後、ブレインの提言した通り
 一時的に撤退する予定であった。
 これはブレインの意見ではなく、自分自身予測していたことである。
 世界政府からの警告および女神が来た時点で
 現状では戦うことができないことを悟っていた。
 
 撤退後はジェノム0を増産し、再度マスターエメラルドのかけらを再収集し再度宇宙コロニーへ向かう。
 いつになるかはわからないが再出発をするしか今生きる道はない、、、、。
 乏しい希望を信じて、、、。
 
 マスターエメラルドの光に覆われた女神が消滅することを見ているヴォルスト。
 
 しかし、女神はまだ終わってはいなかった。
 
 
 「このままで終わると思うなよ!!」
 
 
 包まれた光の中から女神の叫びと槍が闇をまといヴォルストに投げ込まれた。
 不意をつかれたヴォルストの体を槍が貫いてしまった。
 
 124話へ続く。
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真実の冒険 「9章」 124話 ヴォルストVS女神...
 [no name]  - 21/6/29(火) 12:04 -
  
◆前回までのあらすじ
 マスターエメラルドを利用して女神を消滅させようとしたヴォルスト
 乏しい希望ではあるが再出発を試みたヴォルスト
 そんな矢先、ヴォルストの体を女神の槍が貫いた。
 
◆タイトル
 124話 ヴォルストVS女神 『終わりの始まり』

◆本題
 「このままで終わると思うなよ!!」
 
 
 包まれた光の中から女神の叫びと槍が闇をまといヴォルストに投げ込まれた。
 不意をつかれたヴォルストの体を槍が貫いてしまった。
 ヴォルストは油断してしまっていたである。
 槍に纏っていた闇のエネルギーもあり、貫いた傷口から闇がヴォルストを蝕んでいく。
 
 ヴォルストはその場で倒れこんでしまった。
 女神も笑みを浮かべると包まれた光によって消滅してしまった。
 そしてその場にあったマスターエメラルドは破裂し、世界各地へかけらが散乱していくのであった。
 
 
 「ヴォルスト様!!!!!!」
 
 
 近くにいたブレインが倒れているヴォルストの体に手を添える。
 
 
 「ブレイン...。油断してしまったな。」
 
 
 ヴォルストは苦痛の中少し笑みを浮かべた。
 
 
 「ヴォルスト様!一刻も早く治療をしましょう!まだ助かります!」
 「まだ私は生きれるのか...。」
 
 
 ヴォルストの頭は走馬灯のように思い出が流れ込んでいく。
 DN帝国を建国し、世界最大の軍事力を備え、世界各地へ善人者として振る舞い貢献した。
 そして世界を支配する計画も後少しだった。
 そんな感情が頭の中でこだまするのである。
 
 
 「私はまだ終わりたくない、、、。」
 
 
 女神が放った雨がまだ降りやまないDN帝国本部上空。
 うすらうすらとヴォルストの意識が朦朧とするのであった。


 ーーーーーレジェンディア会議室ーーーーー


 この状況は遠目からにはなるが、
 世界政府の飛空艇から動画がとられ、全世界に中継されている。
 女神が消滅し、ヴォルストが倒れていることも当然映っている。
 
 世界政府の拠点、レジェンディアの会議室からも要人(国王や世界政府役員)がこの状況を見ている。
 最強の軍事国家DN帝国との全面戦争。ジェノム0により劣勢を強いられるが
 予想外の女神の登場によりマスターエメラルドの崩壊だけでなく、
 3幻神の一角の消滅並びに総帥が死にかけているこの状況を...。
 
 要人達は唖然としていた。
 
 これで全面戦争は終わりなのか?
 ヴォルストはこのまま死ぬのか?
 DN帝国はどうなるのか?
 この後どうなるのか?
 この戦いの終点はなんなのか?
 
 いろいろな感情を皆が持つ。
 そんな中、世界政府長官「グローリ」が喋りだす。
 
 
 「このままDN帝国を制止する。この世界の秩序を再形成するのだ。」
 
 
 要人達がざわつき始める。
 グローリーはざわつきを無視し、会議室をすぐさま後にした。
 そして電話をかける。
 相手は先ほど話をしていた側近である。
 
 
 「グローリー様どうかしましたか。」
 「中継を今見ているか?状況が一変した。先ほどの<手段>を試行し、DN帝国を殲滅させるぞ。」


 ーーーーーDN帝国本部 ブレインの研究室ーーーーー


 視点が再度変わる。
 意識が朦朧としたヴォルストをかつぎながらブレインは
 DN帝国最上階から自分自身の研究室へ向かっていた。
 研究室はブレインがジェノム0を開発するための研究をしていたところだ。
 
 ブレインは研究室に到着するとヴォルストをベッドに横たわらせた。
 
 
 「すまないな。ブレイン...。貴様の助言を素直に聞いて逃げれば良かったか...。」
 
 
 息もだえながらヴォルストは目の前のブレインに喋りかけた。
 しかしブレインから返事はなかった。
 笑みだけを浮かべて...。

 そしてヴォルストの深い傷口に自分の魔法である毒(ペイン)を突然打ち込んだ。


 「このまま永遠に眠れ。」


 125話へ続く。
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真実の冒険 「9章」 125話 『総帥の最期』
 土星  - 21/6/29(火) 16:17 -
  
◆前回までのあらすじ
 死にかけのヴォルストを自分の研究室まで運ぶブレイン
 そして息絶え絶えするヴォルストに対し、
 ブレインは自分の毒魔法をヴォルストの深傷に与えるのであった。
 
◆タイトル
 125話 『総帥の最期』

◆本題


 「このまま永遠に眠れ。」


 予想外の行動だった。
 ヴォルストの側近であった彼は
 息絶え絶えするヴォルストに対し、追い打ちをかけたのであった。
 そう、裏切りである。


 「貴様....なぜ....」


 最後にヴォルストはブレインを見詰め、静かに息を引き取った。
 深い傷から全身に毒がまわりヴォルストの体は真っ青となる。
 そしてそのまま硬直し、抜け殻と化した。


 「DN帝国を統制できなくなったお前の役目は終わりだ。」


 ブレインは抜け殻と化したヴォルストを粗末にベッドから振り落とし、床に転がす。
 ブレインには密かな野望があった。
 ジェノム0を利用し、自分の力により世界を征服することを。
 ジェノム0を使いこなせば世界はたやすく支配できることを。
 
 ジェノム0が完成した時にブレインは確信していたのだ。
 最後のシナリオはヴォルストを殺害し自分が世界を支配できるチャオになることである。
 それまではヴォルストを利用し、世界をDN帝国で統一してもらう予定だった。
 しかし、ヴォルストが死んだ今、この後はDN帝国はそのまま崩壊へ向かうだろう。
 
 予想外のできごとだ。
 本来であれば、ジェノム0により全てを崩壊できる予定だったからだ。
 それが今は女神により総帥も死去し、ジェノム0も自爆攻撃により多数無駄な破壊となってしまった。
 
 側近に裏切られ命を失った総帥。
 総帥が死去したことを皆が知るのは、まだ先のことである...。


 「さて、シナリオ変更だ。まずはこの戦況を回避しなくては。」


 ジェノム0に対し、ブレインは命令を出した。
 命令の内容は「ただちに、戦闘をやめ『ある場所』へ向かうことである」
 命令を遠隔で聞いたジェノム0は次々と戦闘をやめた。
 これにより、優勢であったDN帝国側の戦況がくつがえる。
 ジェノム0の攻撃を受けていた世界政府や支援した国の飛空艇が次々とDN帝国に降り立つことができ、
 DN帝国兵とまともに地上戦で戦えるようになっていく。
 
 DN帝国内部でも『ヴォルストが女神にやられた』情報が徐々にはいっていった。
 しかし、これが正しい情報であるか嘘であるかは戦闘中のため
 確認する術がない。よって地上戦ではDN帝国兵は変わりなく戦いを続けていた。
 
 ブレインはあえて、幹部含め全DN帝国兵に対して総帥が死にジェノム0が撤退する旨を伝えなかった。
 ブレインからすれば他のDN帝国のチャオは駒のようなもの。
 理想は全てボロボロになった後、再度ジェノム0を出動し追い打ちをかけるシナリオを考えているのだ。


 -----DN帝国本部 大会議室-----


 「いったいどうなっているんだ...!!」


 幹部の一人であるドイルがDN帝国本部の会議室へ戻った。
 ジェノム0の突然の撤退に焦りはじめている。
 そこにはブレインを除く他の幹部たちも集結していた。


 126話へ続く。
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真実の冒険 「9章」 126話 『戦場へ』
 土星  - 21/6/29(火) 17:56 -
  
◆前回までのあらすじ
 ヴォルストを殺害したブレイン。
 ブレインはジェノム0に命令だし、その場を撤退させた。
 撤退により戦況は混沌としていく。
 この状況にDN帝国幹部達は焦りをみせはじめていた...。
 
◆タイトル
 126話 『戦場へ』

◆本題
 -----DN帝国本部 大会議室-----


 「いったいどうなっているんだ...!!」


 幹部の一人であるドイルがDN帝国本部の会議室へ戻った。
 ジェノム0の突然の撤退に焦りはじめている。
 そこにはブレインを除く他の幹部たちも集結していた。
 
 
 ●集結メンバー
  タイダル[DN帝国最高幹部]
  アトモス[DN帝国最高幹部]
  ドイル[DN帝国幹部]
  アタリーナ[DN帝国幹部]
  ドラゴ[DN帝国幹部]


 「我々も状況がつかめていない状態だ。」


 最高幹部のタイダルは発言した。
 会議室のホワイトボードには戦況が報告された簡易的なレポートが張り巡らせている。
 そこの中には当然、ヴォルストが攻撃された報告もあり、状況としては「ブレインが保護」とされている。
 戦況はジェノム0の撤退により数々のDN兵士が苦戦を強いられており、優勢状態が逆転しかねぬ状態であった。


 「とりあえず俺は親父の状態をみてくる....。」
 「了解した。アトモスも一緒にいってくれ」
 「・・・・・・」
 
 
 タイダルがアトモスに指示をだし、
 アトモスは無言のままドラゴの後をおっていく。
 冷静な態度でいるタイダルに対し、ドイルが高圧的な態度をとる


 「よくこんな状況で冷静でいられるなタイダルさんよ!状況はやばいぞ!」
 「ヴォルスト様不在の中、冷静になれずどうする!お前がどうにかしてくれるか!」


 ドイルとタイダルはにらみ合ったが、
 すぐさまドイルは目をそらし大会議室を出ようとした。


 「俺が潰しに行く。本部にはまだガイア一味しか近づいていない。まずはそこを潰しに戻る」
 「私も行くわドイル」
 
 
 ドイルとアタリーナは大会議室を後にした。
 行く先はメインフロアである。
 そこでガイア一味たちはDN帝国の上ランクと戦っている報告を受けている。
 まずはそこを叩き潰し、戦況を安定させるのだ。


 「勝手にしろ」


 タイダルは言い放ち、会議室に残り戦況を俯瞰していた。
 実は一番この状況は不安視しているのがタイダルなのだ。
 なぜジェノム0が戦場から撤退しているのだ。
 どこへ向かうのか...。
 一番の気がかりはヴォルスト総帥がどうなったか...。
 そして、ブレインはなぜヴォルスト総帥の状況に関して報告してこない...。
 色々な不安がタイダルを襲っていた。
 
 
 127話へ続く。
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真実の冒険 「9章」 127話 『因縁の再開
 土星  - 21/6/29(火) 18:22 -
  
◆前回までのあらすじ
 DN帝国幹部達は焦りをみせはじめている。
 冷静な意思疎通ができず各々個人行動に走る幹部達
 ドイルとアタリーナはメインフロアへ向かうのであった。
 
◆タイトル
 127話 『因縁の再開』

◆本題
 <<ガイア一味の状況>>
 ▼メインフロアで戦闘中
  オキス
  レッド
  レイズ
  ヴィラ
  ジン
  プラム
 
 ▼DN帝国本部へ向かっている途中
  ガイア
  
 ▼飛空艇で待機中
  セヴン
  
 -----DN帝国本部 メインフロア-----

 
 メインフロアではDN帝国兵士の上ランクとガイア一味が戦闘をしていた。
 少しずつではあるがジェノム0の撤退により
 DN帝国兵士の上ランクを倒しつつあるが、
 一番上のランクであるSランクに対しては苦戦しつつある状況だ。
 そんな中、DN帝国幹部であるドイルとアタリーナが姿をあらわした。
 それを見たオキスはドイルに言い放つ。


 「さっき言ってたジェノム0は撤退したみたいじゃねえか。何かあったのかい」


 どうやらまだ、ヴォルスト総帥が攻撃されたことは知らなそうだ。
 ドイルは少しイラっとして言い返す。


 「お前らには関係のないことだ!それよりも自分たちの身を心配するんだな!」


 ドイルは自分の武器である斧を地面に振り落とし、その衝撃を飛ばした。
 地面は隆起し、まるで地震がおこなったかのようなひび割れがメインフロアに起こる。
 敵も味方も関係ない全体攻撃であった。
 他の兵士達も避けられる者は衝撃を避けていたが、
 避けることができなかった兵士はそのまま隆起に埋もれてしまうケースもあった。
 ガイア一味はうまいこと避け、ドイル・アタリーナの傍まで近づく。
 ついに幹部達とガイア一味が目の前で対立した。


 「その様子じゃ相当焦ってるみたいだな。ついに幹部達がお目見えだな。」
 「リベンジするときがきたぞ」


 過去にオキスとレッドはドイルに負け、レイズとヴィラはアタリーナに負けた過去がある。
 リベンジする形で過去と同様に
 オキスとレッドはドイル、レイズとヴィラはアタリーナと戦闘態勢に入った。


 「ここは頼んだぞ。我はプラムと一緒に上層部へ向かう」


 ジンとプラムは遠回りし、上層階への道を探しにいく。
 兵士たちはジンとプラムに対しては攻撃を引き続き続けるが、他に対しては
 緊張感のせいか、攻撃ができずにウォッチャーとなっていた。


 「一度負けているのにリベンジとはよく言ったものだ。ここがお前らの墓場にしてやる!」
 「覚悟しな!」


 ドイルとアタリーナは言い放った。
 ついに幹部達との闘いが開幕しようとしていた。


 -----DN帝国本部入口-----


 一足遅れて、ガイアがDN帝国本部入口に近づいた。
 世界政府の軍や支援国家もDN帝国入口近くにやってきており、
 負傷したチャオたちの手当ても行っている。
 
 もうこの辺りに戦う姿勢を見せるDN帝国兵士はいなかった。
 戦えるものは全て本部の中へ向かったらしい。
 形勢は逆転しつつあるようだ。


 ガイアはDN帝国本部へ突入する前に、スパイに対し一報を入れた。


 「これからどこへいけばいい」


 スパイは答える。


 「ブレインがいる研究室へ迎え。俺もそこへ向かっている...!!」


 128話へ続く。
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