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CHAOS PLOT 「CHAOS―チャオス―」 スマッシュ 09/12/23(水) 0:19

CHAOS PLOT 「NEW CHILDREN」 スマッシュ 10/2/8(月) 23:00

CHAOS PLOT 「NEW CHILDREN」
 スマッシュ WEB  - 10/2/8(月) 23:00 -
  
どうやら3人目のケイオスが生まれるらしい。
優希さんと話した後、俺はそうオルガに報告した。
彼女にその事を教えるためではない。
3人目のケイオスについて。
その話題にしたいと思ったのだ。
そうしたら、予想していない返答がきた。
「誰だと思う?」
「誰、とは?」
「だから、ケイオスになるのがさ」
考えるまでもない問題だろう。
俺はケイオスとして戦う訓練をしている人間は1人しか心当たりがない。
美咲以外にあり得ない。
その俺の回答にオルガはもう1人可能性のある人物がいる、と返した。
「滝優希」
優希さん。
確かに彼女はケイオスになって戦えるだろう。
これまでのVR空間での訓練がそれを証明している。
「姉妹だし、その可能性はあるか」
「姉妹だし、って何それ」
「……適合者の件だ」
ケイオスの適合者だったから俺はこうしてケイオスになって生きている。
そういうお話だった。
「それ嘘だと思う」
「……」
それ嘘だと思う。
大魔法とでも言うべき魔法の言葉であった。
効果は相手の頭を瞬時に空白で埋め尽くす。
おまけに混乱効果付き。
あまりの威力と効果に思わずファンタジー風に解説して現実逃避をしてしまったぞ。
「まじで?」
「まじで」
「なぜだ」
「カオスエメラルド使ってるんだから、誰でもケイオスにできるでしょ」
そういえば優希さんが言っていた。
不純物を馴染ませるためにカオスエメラルドの力が必要なのだと。
もし本当に適合者しかケイオスになれないとしたら、それは。
「カオスエメラルドを使わないでケイオスになれるやつが適合者……?」
「そういうこと」
なんていうことだ。
俺がケイオスになる際、色々と苦労があったようだから都合良く俺が適合者でしたなんて可能性は皆無に等しい。
仮に適合者だとしてもカオスエメラルドを使用している時点でどっちでもいい話だ。
騙された。
「あれ、じゃあどうしてわざわざ適合者なんて言ったんだ?」
「さあね。でも、そう嘘をついて隠したい事があるのかも」
何を隠すというのか。
隠さなかった場合、せいぜいケイオスは選ばれた人間しかなれないという認識が変わるだけだ。
選ばれた人間しかなれないというわけではない。
気付く。
「今回も、美咲や優希さんだとは限らないわけか……」
「でもチャオの体で動けない人間をケイオスにしても意味無いし、その2人じゃないってのはないと思う」
確かにその通りだ。
今回はどちらか片方がなるとして、その次には残った方がケイオスになるのではないだろうか。
という結論が導かれた。
「やっほー」
チャオガーデンに人がやって来る。
話題のあいつである。
室内で、特にこのチャオガーデンは心地よい暖かさだというのに美咲はコートを着込んでいた。
紙袋をいくらか抱えている。
「でりゃー」
それを乱暴に投げた。
投げられた紙袋の1つから木の実が転がる。
そして美咲も寝転がった。
どうやらこれらの荷物を運んで疲れたようである。
だから荷物も投げたのであろう。
どこまでもリアクションから想像しやすい少女であった。
「どうしたんだ、これ」
「買ってきたー……」
しばらく横たわっていたが、やはりここでコートを着ているのは暑いと感じたのか脱ぎ捨てる。
ただし寝転がりながら。
どこまでもだらける少女であった。
「買ってきたとはすなわち、外出をしたという事か?」
「そうだよ?」
「そうか、外出……ふむ」
チャオガーデン、食堂、訓練室で行動する習慣が身についてしまったせいだろう。
それらで手一杯と感じている面もあった。
すっかり外出などというものを忘れていた。
オルガは木の実が出てきた紙袋を漁っている。
「へえ、まだ木の実の販売している店ってあるんだ」
「そういえばそうだな」
チャオスが出現して以来。
チャオのペットとしての需要はほぼ0になった。
だからチャオ関連の店は既に無くなっているものと思っていた。
オルガがそのうち1つ、木の実を取ってかじる。
「あー、それね、チャオス対策って事で開発された超まずい木の実だよ」
オルガの顔から、すぅ、と血の気が引いた。
体が傾き、支える物が無かったためにそのまま倒れる。
意識はまだあるようだが、息が乱れている。
おまけにこの一瞬で大量の汗が吹き出ていた。
冷や汗だろう。
しかしこの量は異常だ。
「まずいというより、毒でも入っているんじゃないか、これ?」
「うーん、万一人が食べても大丈夫なようにできてるって書いてあったんだけど」
大丈夫なようには見えないが。
かじっただけでこれだぞ?
「チャオスに襲われたら、これを投げるんだって。で、食べて卒倒している間に逃げるんだってさ」
襲われた時に投げる余裕があるのか、そして投げてもそれを食べてくれるか。
怪しい点はいくらかあるが、チャオスに遭遇してもまだ希望があるというのはいい。
「オルガちゃん、大丈夫?」
「ああ。体もまともに動かず息もかなり乱れて、顔の白さや汗の量から見ても失神した方がまだ楽なような状態なのに意識があるせいで苦しんでいるが大丈夫だ」
「大丈夫って言わないよ、それ……」
その後、10分ほどしてオルガは正常な状態に戻った。
それでもまだ気分が悪そうであったが。
彼女でこれならチャオスへの効き目は十分ありそうだ。
逃げるのに十分な時間を稼げると言える。
チャオスどころか人間にも効果はばつぐんなのだが。
「お前も食べろ」
そして行動不能状態から解放された彼女が最初にとった行動は俺への八つ当たりでした。
例の木の実を俺の口に無理やり入れる。
頭を押さえられ、ねじ込まれると人間はいくら抵抗しても食わされてしまう宿命なのである。
人間、自分の意思で自由に失神できたらいいのに。
今まさに口の中に木の実が入ろうとしているのを見ながらそう思ってしまった。
「むぐ……」
嫌でも木の実の味が伝わってくる。
まずい。
そもそもチャオの食べる木の実をおいしいと感じた事はないが、これはそれを凌駕したまずさだ。
しかし、卒倒するようなレベルではない。
せいぜい何これまずいと漏らすレベルだ。
味が薄いというのが今回は救いになったようだ。
「あれ……?」
「確かにまずいな」
飲み込んでも、別になんともない。
なるほど人間が食べても大丈夫と書いてあるだけのことはある。
おそらくオルガは過剰に反応しただけだろう。
「ま、まあ、大事なのはこっちじゃないんだよ」
と美咲が別の紙袋を取り出す。
そこからは衣服が登場した。
冬物で厚めの服であった。
「オルガちゃんがいつもその格好でつまらないから、買ってみたの」
いつもその格好というのは、彼女の着ている服がいつも固定であることを指している。
確か以前美咲はこの服を昔のGUNの制服だとか言ってたな。
「このコートとかどう?クールだけど可愛い印象がぴったりだと思うんだけど」
ミリタリーコートを掲げる。
着てみて、と美咲が頼むもののオルガは暑いからという理由だけでばっさり断る。
「まあとりあえず、そのうち着てみてね」
と紙袋を押し付ける。
押し付けられたオルガは非常に困った顔をしていた。
「うーん、あまり興味無いんだよね」
「知ってる知ってる。あまりにも外が寒い時とか着ればいいよ」
女性でありながら服に興味を示さないのは珍しいように見えた。
実際は珍しくないものなのかもしれないが、それでも俺の持っているイメージとは異なる。
彼女を普通の女性のイメージと関連付ける行為そのものが間違いであるのかもしれない。
髪が紫色だし。
それは無関係か?
いやでもファッションとは無縁の民族という線はありか。
「絶対にそのうち着てね。じゃないと……」
例の木の実をちらつかせる。
オルガが軽くのけぞる。
「それは、人間には、効果無いから……」
お前は意識を失う一歩手前までいっていただろ。
今、彼女は圧倒的な弱者の地位を獲得していた。
嫌々ながらも仕方なく紙袋を受け取る。
「で、それは?」
木の実が入っていた紙袋でもなく、オルガに渡した物でもない。
もう1つの紙袋。
オルガはそれを指した。
「これは私の」
「ああ、そっか。他人のだけ買うって事はないよね、うん」
変な木の実に興味を惹かれて自分の服を買い忘れたとなればそれはそれでシュールなのだが。
「さて、みんなの世話をしよっと。変な事してないよね?」
「俺はしていない」
そう言ってやると美咲はオルガを睨んだ。
彼女は常習犯である。
一緒に遊んでいるうちに蹴り飛ばしているなんて事件はもはや事件と呼べないくらい頻繁に起きている。
「この調子だと転生しないだろうなあ」
チャオは可愛がると転生に近づくという。
逆にいじめてしまうと遠のくそうだ。
チャオスの場合はどうなのだろうか。
「そういや、チャオスは転生するのか?」
チャオスが転生するほどの幸せを何で感じるのだろう。
「する前に殺されちゃうんじゃないのかな」
現実味溢れるクールな意見を言ったのは今回ばかりはオルガではなく美咲だった。
なるほど確かに寿命を迎えて死ぬよりも戦って死ぬケースの方が遥かに多い。
「転生しても、生まれたところを袋叩きかな」
どっちにしろ死ぬ、ということか。
そりゃ日常的に殺し合いをしていれば当然どうあがいても絶望なのである。
チャオスの数が増えているということはすなわち死ぬ数よりも生まれる数の方が多いのを表しているが。
そんなに頻繁に繁殖するものなのだろうか。
「チャオの話に戻るけどさ、もしかしたら私にいじめられたおかげで転生するチャオがいるかもよ」
オルガは懲りずにチャオをいじめている。
抱っこしてはいるが思い切り力を入れて圧迫している。
チャオが必死にじたばたしているのを見ればそれがよくわかる。
「詭弁だそれは」
万一転生したとして、いじめていた事が許容されるわけでもあるまい。
「でも転生しない方が幸せなのかもね」
「へ?」
美咲の突飛な意見に間抜けな声を漏らしたのはオルガだ。
「チャオの数って減ってるでしょ?このガーデンが奇跡的に安全なだけで、他の場所はチャオスっていう危険が常にある」
チャオスの危険がチャオにとっても人間にとっても無いのはこのガーデンだけなのは確かだろう。
そしてチャオスに恐れてチャオを飼わなくなった人間の影響で転生できずにチャオは死んでいる。
他にもチャオスに殺されたりと、とにかく転生なんてできる状況ではない。
「だから、生き残って孤独になるよりは死んじゃった方が楽なんじゃないのかな」
「なるほどな」
美咲に木の実を渡されたチャオのポヨがハート型になった。
オルガもチャオをいじめるのをやめていた。
「生きてようとするよりも死のうとする方が辛いんじゃないの?」
オルガの反論。
それを美咲は躊躇無く受け付けなかった。
「生きている方が、辛いんだよ」
チャオをなでながら、まるでチャオに言い聞かせるかのように言った。
普通ならオルガの言った感情も理解できるものだ。
オルガの意見も美咲の意見も一理ある。
感情なんてそんな結論が出てしまうようなもののはずなのに。
それをはね退ける。
彼女は一体どうしてそんな考えを持ったのだろう。
なでられたチャオは美咲の言っている事を解していないのだろう。
幸せそうに顔を緩ませている。
「どうして、ケイオスになろうと思ったの?」
うまい質問だな、と思った。
オルガのように何かの目的があってケイオスになろうと思ったとして。
その目的が今の彼女の意見と関連している可能性は高い。
ただ、美咲もそれを察したのか。
「そういう契約なの。カオスエメラルドを集めるのに協力すれば、その見返りとして願いを叶えてくれるって」
「何それ。私にはそんな話無かったよ」
「俺もだ」
「うん、だからね」
美咲は人差し指をオルガに向けて、ピストルを撃つジェスチャーをしてみせた。
「変な行動をすると危ないんじゃないのかな」
その後、俺とオルガは少し発言しにくい空気になって。
美咲はいつもと変わらず陽気にチャオの世話を一通りして。
最後に服を着るようにとオルガに言ってから美咲はチャオガーデンから出ていった。
要注意人物だと思った。
今までも要注意人物であったが、違う意味でだ。
ただの明るい少女だと思っていたがそうではなかったようだ。
「美咲はよくわからないところがあるんだよね」
「変な技を出すところとかな」
「そうじゃなくて」
冗談で言ったつもりだが、ああいう牽制の後だとそこらへんも警戒すべきではないかとふと思った。
彼女の編み出した技の中には実用性のあるものもあった。
「ARKに入った経緯もよくわからない」
「本人に聞いたことは?」
「あるけど、はぐらかされた」
「優希さんが関係しているって事は?」
「入ってきたのは美咲が先だからそれはない」
「ふむ、わからん」
オルガがわからないと言っている時点で俺にわかるはずもないのだが。
「オルガはどういう経緯で?」
「たぶんここで生まれた」
「ここって、ARKで?」
オルガは頷く。
「たぶん、というのは?」
「物心ついた時からここにいた」
彼女は確か16歳。
16年前からこの施設があったということだ。
少なくとも物心ついた時からあるはずだから13年程前からだ。
「お父さんがここの所員だったからそうなったんじゃないのかな」
「そうなのか」
「そう。先田とか所長の方がよく知ってると思うよ。私が生まれてすぐ死んだし」
「お父さんが?」
「ううん。両方」
だからここに引き取られたのだろう、とオルガは話した。
ケイオスになるには、あるいはARKと関わるにはある程度の偶然が必要なのかもしれない。
俺の場合は死にそうになったところを拾われ、オルガは生まれが関係して。
そう、彼女もまた望んでケイオスになったわけではないはずだ。
それでも波に流されずに自分の意志を持って行動している。
いくらARKと関わっている時間が長いとはいえ、年下だ。
尊敬と、それと同等の嫉妬をしないわけがない。
しかし、仮にカオスエメラルドが7個手元にあったとして。
特にやりたい事はない。
シンバを生き返らせる……。
なんて事はできないか、流石に。
龍が出てくるわけでもないのだから。

訓練室に立ち寄った。
優希さんに、今回ケイオスになるのは誰なのかと探りを入れるためだ。
「来てたのね」
優希さんはカプセルから出てきた。
「訓練ですか」
「ええ。チャオスを皆殺しにしていたわ」
そんな言い方しなくても。
銃を乱射してチャオスを殺しまくっている優希さんの図がコミック調で頭に浮かぶ。
とはいえ実際に殺しているわけでもあるまい。
「物騒な言い方ですね」
「あいつらを見るとつい力が入っちゃうのよ。不公平だと思わない?」
「何がですか?」
「チャオス、あとチャオもか、あいつらって寿命が来ても転生して生き続けることができるじゃない」
「そうですね」
チャオスに限ってはそんなもの関係無く殺されるだろうという結論が先ほど出ていたが。
しかもその結論を出したのはこの人の妹である。
「転生し続けることができるだけで、ほとんど不死と変わりないわ」
「カオスタイプに進化すればそれこそもう完全な不死ですしね」
「ペットだったチャオがそうであるのに、私たちはいつまでも不死身になれない。ただ死ぬのを待つだけなのよ」
「うーん、いつか死んでしまうからこそ人生を全うする、とか」
大体の人間はそれを美として生きているわけだし。
それに賛同しておけば余計な事は考えずに済むのだ。
大衆万歳。
「何かをしても、生きている間しか意味が無い。死んだ後、私たちはそうしてよかったと思えるのかしら」
冷静な意見。
天国地獄、そんな死後の世界があって、死んだらそこで生活するなどというシステムが無ければ、生きていた頃を振り返ったりはできないだろう。
「だから、チャオスを?」
「そうね。だからこそケイオスになろうと私は思ったわ」
珍しい動機だ。
チャオスを敵対視する理由としては珍しい。
普通ならばチャオスに誰かを殺されたから敵視するものだろう。
「でもケイオスってすごい発想ですよね。人がチャオスに変身するだなんて」
そんな方法を一体どんな人間が思いつくのやら。
天才か変態か。
両方という可能性もある。
例えば、そう。
ウフフと言いながら女性アンドロイドを作り、時にはモンスターの頭部などで武器を作るような男。
……そんな男いるかよ。
「誰かが思いついたわけでもないわ。あれは」
「え?」
「模倣すべき素体が既にあったのよ」
模倣。
真似して作る、というような意味だ。
ケイオス=模倣品だとすると。
「ケイオスと同じような人間が既にいた?」
「ええ。私がここに来るずっと前からいたらしいわ。でもごく最近になってやっと同じようなものを作れるようになったのよ。それでもまだカオスエメラルドの力が必要だったり、変身するのにツールが必要な劣化コピーでしかないのだけれど」
そんな人間がいたとは。
その人間はいつ生まれたのだろうか。
白いカオスエメラルドはほぼ確実に関わっているだろう。
7匹のチャオスと同時に生まれた、とかか?
「しかし私も運が良かったわ。まさか美咲がこんな所にいたなんてね」
「そういえば美咲が先にここに来たんでしたっけ」
「ええ。おかげで私もここの存在を知ったのだけれど、どうやってあの子はここを知ったんでしょうね」
そうだ。
俺だってここに連れてこられるまではARKなんて施設の存在は全く知らなかった。
だとするとどうやって美咲はここに辿りついたのだろうか。
オルガは生まれた時からいたと言っているので問題外として。
彼女に何があったのだろうか。
流石にギャグキャラクターのごとく道に迷ったら辿りついたなどはないだろうし。
「例えば、俺みたくチャオスに襲われたとか」
「そうだったら普通死んでるわ。その時に人をケイオスにする技術なんて無かったわけだし」
「じゃあ勧誘されたとか」
「ケイオスになれ、って?」
「そうです」
「そうするほどの魅力が彼女にあるかしら?」
そこはどうとも言えない。
むしろ普段の言動を見るとケイオスなんかにしたら危ない人間と判断されてもおかしくないだろう。
遊び半分で必殺技なるものを出してミスして死んじゃうイメージがある。
だが、実は彼女には秘められた能力があるのかもしれない。
それが覚醒した時、世界に平和をもたらすであろう。
……漫画かよ。
いや最近の漫画でもそんな陳腐はノリは無いだろう。
「謎ね」
「謎ですね」
「怪しいわ。何か裏があるのかも」
「いや、妹さんでしょう」
「あまり妹という感じがしないのよね」
爆弾発言。
それはあれだろうか。
自分のクールなイメージと妹の明るいイメージが合致していないということだろうか。
俺から見れば意外と似ている気がするのだが。
気軽に暴力をするという点とか。
「多少似てると思いますが」
「んー、そうじゃなくてなんというか雰囲気的に」
わけがわからない。
「でもどうであれ、美咲はケイオスになるんですよね?」
さりげない聞き方かどうかは微妙な線だが。
ここから先に聞くチャンスが無くても困る。
勝負だ。
「まだ決まっていないわ」
「え」
「他の人になるかもしれないわ」
「でも、他に訓練してる人いないですよね?」
優希さんを除いて、だが。
「訓練していない人がなるかもしれないわよ。あなたのように」
「それだとまず何らかが起きて死にかけないとだめですね。後、運良くそれを見つけないと」
「そうね。遅刻寸前で走っていたら曲がり角で転校生とぶつかる位に難しいわね」
それはほぼ不可能と言っているようなもんです。
引用なし
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