●週刊チャオ サークル掲示板
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十九年目の聖誕祭 スマッシュ 17/12/21(木) 2:00

19周年記念作品 ガーデンコール(そのうち書きます) スマッシュ 17/12/21(木) 2:15
1 空の青さは未来を意味している スマッシュ 17/12/23(土) 0:19
2 赤ちゃんの作り方を思い出させて スマッシュ 17/12/23(土) 0:19
3 まだ生まれてもいないのに スマッシュ 17/12/23(土) 0:20
4 幸せは、失った物を取り戻すことではない スマッシュ 17/12/23(土) 0:20
5 この島を出たいとは思わない スマッシュ 17/12/23(土) 0:21
6 これが人類の終わりってことですか スマッシュ 17/12/23(土) 0:21
7 早く卵産んじゃえよ スマッシュ 17/12/23(土) 0:22
8 たぶん明日 スマッシュ 17/12/23(土) 3:16
あとがき(12/23 23:00更新) スマッシュ 17/12/23(土) 3:17

19周年記念作品 ガーデンコール(そのうち書きま...
 スマッシュ  - 17/12/21(木) 2:15 -
  
まだ書き終わってないです。
聖誕祭までに書きあがるといいですね。

ちなみにタイトルは、
チャオガーデンとカーテンコールを組み合わせたシャレだよ。
引用なし
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1 空の青さは未来を意味している
 スマッシュ  - 17/12/23(土) 0:19 -
  
 この島にはなにもない。
 かつてチャオガーデンだったらしいこの無人島には十匹のカオスチャオがいる。
「空の青さは未来を意味しているのよ」
 とアサは言った。
 俺たちは塔のてっぺんに座っていた。
 塔は三十度に傾斜していて、まるで倒れかけた状態で時を止めたみたいだった。
「そうなのか?」
 と俺はアサに聞いた。
 この島にある本のどれにそんなことが書いてあったのだろう。
 俺はまだ読んでいない本のタイトルをいくつも思い浮かべた。
 だけどアサはころっと笑って、
「今、作った」
 と言った。
「きっと向こう側ではみんながみんな、あの青い空の下で幸せに生きている。そんなふうに思ったから。だけど」
 アサは真上を見上げた。
「私たちの空も青いのね」
 太陽の位置は昼過ぎであることを告げていた。
 俺たちは昨日も寝るのが遅くなって、およそ二時間ほど前に起きたばかりだった。
 ここは塔の上から全体が見渡せるちっぽけな島だ。
 カオスチャオの十匹以外にチャオはいない。
 十匹と、そして俺とアサが暮らしている。
 ここはそれだけの島だ。
「俺たちにだって未来はあるさ。未来がなくなるその時まで」
「なにそれ」
 とアサは鼻で笑う。
「まだ期待していてもいいってことだよ。向こうの空がまだ青いうちは、なにかが起きてくれるかもしれない」
「ああ」
 そういうことね、とアサはうなずいた。
 だけどそのなにかについて考えると、あまりにもなにも都合のいいことを思い浮かばず気分が沈んでしまうので、光って見える水面より奥に潜り込みはしない。
 それが俺たちの身につけた処世術だ。
 俺もアサもチャオたちも、この島にいるみんなは死ぬことがない。
 だから想像もできないような都合のいいなにかを待ち続けることだってできる。
 待つ気さえあればいい。
 いや、そのつもりがあろうとなかろうと、どうせ死なないのだから、待っているのと同じことなのだった。
「さあ、仕事に行こうか」
「そうだね」
 俺とアサは、十匹のチャオを見て回ることを仕事としていた。
 死なないのだしチャオたちは放っておいてもいいのだが、毎日の退屈しのぎとして仕事を用意しておかないと辛いのだ。
「いやっふぅぅぅっ!!」
 アサは塔から飛び降りた。
 二十数メートル下の地面に足が着いた直後にごろごろと転がって衝撃を逃す。
 失敗しても、この高さなら俺たちは大した怪我をしない。
 だけど俺は人間らしく普通に歩いて傾斜を下る。
 アサは走って塔を登り、また飛び降りた。
「うべええええい!!」
 三回目の飛び降りをしようと戻ってきたアサを俺は捕まえる。
 そして頭を軽くはたく。
「なにをあほなことしてる」
「えへへぇ」
 アサは舌を出す。
 テンションを上げて暴れた後にはこんなふうに漫画の真似をしておどけるのが俺たちの定番だった。
 さてチャオたちだが、誰がどこにいるかは塔の上から見てわかっていた。
 集会が開かれてフツウが歌っていた。
 フツウというのは、ピュアのライトカオスの名前だ。
 様々な色のカオスチャオがいる中で、一番普通のカオスチャオだったからだ。
 フツウは歌うのが好きなようだ。
 暇さえあれば歌の練習をしている。
 そこに他のチャオたちが集まってくると、集会の始まりだ。
 フツウが二十分ほど歌うのを、他のチャオたちが聞くのだが、その聞く姿勢が変わっている。
 みんな一様に下を向き、どこか真剣な感じの顔をしているのだ。
 なぜそんなふうに聞くのか。
 それがチャオたちの間で生まれた遊び方なのか。
 賛美歌なのかしらね、とアサは想像していた。
 そう言われてみるとそんなふうに見えてくる。
 チャオたちのしていることではあるが、そのチャオが全てカオスチャオであると、特別な意味があるように感じられるものだ。
 俺とアサも座って、うつむく。
 フツウは弾んだ声で歌っていて、宗教的な荘厳さは微塵もない。
 それでも祈っておく。
 祈る内容はいつも同じで、つまり叶う望みが薄すぎる願いだった。
 この島に子どもが生まれてくれますように。
 フツウは歌い終えると、ぺこりとお辞儀をした。
 聞いていたチャオたちは拍手をし、そしてその場を離れていく。
 俺たちも立ち上がり、仕事の続きをする。
引用なし
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2 赤ちゃんの作り方を思い出させて
 スマッシュ  - 17/12/23(土) 0:19 -
  
 俺とアサは人間だけど、カオスチャオとほとんど同じだ。
 人間は不老不死に憧れる。
 だから実際に不老不死であるカオスチャオの要素をどうにか人間に移植しようと研究が行われていた。
 その人体実験に使われたのが俺とアサだった。
 実験は成功だった。
 俺とアサは死ななくなった。
 それなのに、なぜかこの技術は世に出なかった。
 研究者たちは不老不死への関心をなくし、研究は打ち切られた。
 そして人体実験の事実を消すために俺たちはこの島に送られたのだった。
 腑に落ちないことは色々あるが、しかし現実として俺たちはこの島に隔離されている。
 この謎について考えてみることはある。
 しかし想像から真実がわかるはずはない。
 そしてどんな真相もこの島の生活には関係なかった。
「ヨルの、また大きくなってる」
 情欲をかき立てるように俺の体をゆっくり柔らかく愛撫していたアサは、嬉しそうに言った。
 そしてキスをすると彼女の唾液が俺の口の中に注がれた。
 これを精液の材料にしてほしい、とねだるかのようだ。
 興奮のために体が勝手に動き出す。
「お願い、もっと激しくしてっ。私のお腹に、赤ちゃんの作り方を思い出させて」
 とアサは言った。
 俺は動きを強くした。
 そうしたからと言って、生殖機能が復活するはずはなかった。
 しかしこれが子どもを欲する俺たちにできる唯一のことだった。
 やがて俺たちは互いに快楽を貪るだけになった。

 この島にいるカオスチャオたちはみんな捨てられたチャオだ。
 チャオをペットとして飼うことが流行った時代があった。
 飼い主からとても愛されたチャオは転生し、そして限られたごく一部のチャオはカオスチャオへの進化を果たした。
 だけど流行が去るとチャオたちは転生できなくなった。
 飽きても飼い主として責任を果たそうという人はたくさんいた。
 それでもかつてと比べたら、注がれる愛の量はぐんと減ったのだった。
 流行していた頃は、付き合い始めたばかりのカップルのように飼い主は始終チャオにくっついていたものだった。
 そんな時代が来ても、カオスチャオは死なない。
 飼い主がチャオを飼育する費用を負担に思ったり死んでしまったりして、カオスチャオを手放した。
 チャオが幸せに暮らせるであろう場所に送ってやる。
 それが飼い主の最後の責任で、そうしてチャオが送られた場所の一つが元チャオガーデンのこの島だった。
 全て昔々のお話だ。
 俺とアサの物語も、チャオたちの幸福な時代も。
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3 まだ生まれてもいないのに
 スマッシュ  - 17/12/23(土) 0:20 -
  
 見覚えのある飛空艇が島の近くの海に浮かんでいた。
 チャオたちが手を振っている。
 俺とアサは塔の上から、島に寄ってくる飛空艇を見ていた。
 飛空艇は不定期的にこの島を訪れる。
「種、あるといいな」
 と俺は言った。
 食べられる実の成る木の種を俺たちはいつも欲していた。
 寿命の短い代わりに、短期間で育って多くの実を作る木の種を時々飛空艇は運んできた。
 不死身の俺たちは食事の必要すらないので木の実はおやつとなるのだが、この島に生えている木から取れる量では全員分には足らないのである。
 着艦すると飛空艇から何人かの男が出てきてコンテナを下ろすと、飛空艇はすぐ出発してしまった。
 島から離れると、空を飛び去っていく。
 チャオたちは塔の上に俺たちの姿を認めると、早く来いと言っているのだろう、俺たちを見て手を振りつつ騒ぎ始める。
「みんな元気いいなあ」
 苦笑して、アサは傾斜を下る。
 そうだな、と言って今日は俺が飛び降りた。
 アサは走って降りてきた。
「ちょっと、先に行っちゃわないでよ」
「すまない。中身が気になって」
 俺は舌を出した。
 コンテナはチャオでも開けられる大きさの物だ。
 それなのにチャオたちはいつも俺たちにコンテナを開けさせる。
「種あったぞ」
 スコップとじょうろも入っていた。
 それらは既に持っているのでいらないのだが、壊れたり紛失したりということを考慮しているのだろう。
 さらにコンテナを開けていく。
 りんごが詰められていたり、無地のノートやクレヨンなどの小さい子ども用の遊具があったりした。
 ブロッコリーばかりが詰められたコンテナもある。
 なんでブロッコリーなんだ?
 しかも俺はブロッコリーが嫌いだった。嫌な気分になる。
 そして最後の一つを開けると、そこにはチャオの卵が入っていて、俺は目をむいた。
「卵だ」
 卵を抱き上げた俺は、これは一体なんだろう、という感じでアサに見せた。
「きっと誰かに捨てられたのね」
「まだ生まれてもいないのに?」
「繁殖しちゃったか、それか転生したのかも」
 でも飼い主にはもうチャオを飼う気がなく、それでここに運ばれた。

 飛空艇の人たち、彼らはチャオたちの元の飼い主たちから金を受け取り、僅かな物を持ってきていた。
 そして時折このように捨てるチャオも運んでくるのだった。
 ただ捨てるだけじゃなくて食べ物や遊び道具を持ってきてくれるのは、ありがたいはありがたい。
 だけどこんなちっぽけな親切だと、逆に満足できない気持ちがわき上がってしまうものだ。
 彼らが来ると、少なからず俺は動揺してしまう。
「貸して」
 とアサが両手を伸ばした。
 その腕にチャオの卵を抱かせてやる。
「へへへ」
 なにか企んだ様子でアサは座り込む。
 すると卵を草の色にくすんだワンピースの中に隠して、
「見て、妊婦さん」
 と言った。
「ああ、俺たちの子どもだ」
 アサはゆっくり立ち上がり、体を軽く上下させて服の中の卵を揺らした。
 その様子を見たチャオたちはアサを羨ましそうに見ていた。
「こいつらもやりたいってさ」
「うん、待っててね」
 卵を下ろすと、チャオたちは抱き付いた。
 チャオたちの体長は卵とそう変わらない。
 体を卵とすり合わせるようにしかならない。
 それでもチャオたちは交代しながら二時間近く卵に抱き付いていた。
 その後で俺も妊婦の真似をした。
 卵はほんのりと温かく、俺の方が温められるような感じが始めにして、やがて同じ温度になる。
「どう?」
 とアサは微笑んだ。
「生きてる。生きているよ」
 俺は命を分け与えるように腕や腹を密着させて卵を抱き締めていた。
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4 幸せは、失った物を取り戻すことではない
 スマッシュ  - 17/12/23(土) 0:20 -
  
 俺とアサは卵を挟んで寝ていた。
 布団と二人の体温で卵を温め続けるのだ。
「名前はどうしよう?」
 と俺は言った。
「エメラルドがいいな」
 とアサは言った。
「それ、チャオの色が緑とかエメラルドじゃなかったらどうするのさ」
「別に色で名前を付けるわけじゃないもの。名前は親の切なる願いであるべきなの」
 そんなことを言う割には、カオスチャオたちの名付け方は雑だった。
 フツウの他に、黒いからクロイとか、走るのが速くてダッシュ。
 唯一のヒーローカオスチャオは、なぜかみーちゃんという名前になった。
 チャオでアイドル、つまりはチャオドル。チャオドルはみーちゃんがいい、というアサの謎の意見だ。
 きっとなにかの小説に影響されたのだ。
 そして今回はエメラルド。
「その切なる願いっていうのは、なんなの」
「エメラルドは普通の宝石とかチャオの色とかでなくてね、カオスエメラルドのエメラルドなんだよ。この子が私たちの希望。私たちに奇跡をもたらしてくださいって」
「子どもに奇跡を要求しちゃうか」
 俺は苦笑した。
 でもその気持ちはよくわかる。
 俺だってこの卵から生まれるチャオが俺たちの生活をなにもかも変えてくれるんじゃないかと期待していたのだった。
「駄目な親だね」
 とアサも苦笑いする。
「本当に奇跡を起こしてくれたら最高なんだけどな。でもそうじゃなくても」
「わかってる。そうじゃなくても、たくさん愛して育てる」
「うん」
「どんな子が生まれるんだろう」
 アサは卵をさすった。
「ヨルみたいに力持ちな子に育ってくれたらいいな。それから笑った時の晴れやかな感じも似てほしい」
「アサみたく見てて飽きないふうに育ってほしいな。元気で自由なふうにね」
 それから顔なんかの話にもなって、さらに話が逸れに逸れていった。
 アサは小説で見た物語を俺と卵に話す。
「昔々、あるところに首から上がない男がいました。彼はいつもなにかを探しているようでした。そこで女が彼の首を見つけて持っていってやりました。だけど男は、それが欲しいんじゃない、と言って探し物をやめませんでした」
「その首のない男は、なにを探してるんだ?」
 と俺は聞いた。
「女もそう男に聞くの。すると男はこう答えるの。私が探しているのは幸福だって」
「自分の首は幸せじゃないのか?」
「それは幸せとは直接関係ないものだと男は答えました。彼が探しているのは失った物ではないの」
「幸せは、失った物を取り戻すことではない?」
「そういうお話」
 でも俺は失ったものが欲しいと思う。
 昔に戻れたらいい。
 不老不死になる前の俺。
 そして不老不死になっても、ここに来るまでは人に囲まれて生きてきた。
 チャオたちだって、飼い主に愛されていた日々に戻りたいのではないか。
 そしてそんな日々が終わることなくずっと続いてほしいと願うのが、俺たちにはごく自然なことのように思う。
「アサはどう思うの、その話。過去に幸せは本当にないのかな」
「私なら失った物も欲しいと思うよ。でも、この子はまだなにも失ってないから。だからこの子のために私たちは未来の幸せを探してあげなきゃいけないって、そうふと思ったの。だから話したの」
 確かにそうだ。
 この卵から生まれるチャオは、俺たちと違って過去にすがれないのだ。
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5 この島を出たいとは思わない
 スマッシュ  - 17/12/23(土) 0:21 -
  
 卵が来てから一ヶ月が経って、チャオは生まれた。
 生まれたチャオはフツウと同じピュアチャオだった。
 でも名前はアサが決めたとおりにエメラルドになった。
 ある日、ちょっとした事件が起きた。
 カオスチャオたちが焦った様子で騒いでいるので何事かと海辺に行くと、エメラルドが海を漂っていた。
 自分が生まれた卵の殻の中に入って、ぷかぷかと浮かんでいた。
 海は入ってはいけないルールだった。
 波の強い日は流されてしまうかもしれず、危険だからだ。
 俺が来るとカオスチャオたちはすがるような目で俺を見てきた。
「大丈夫。大したことない」
 と俺は言った。
 実際にそうだった。
 今日は波がほとんどない穏やかな海で、エメラルドも島のすぐ近くを漂っていて、ほとんど流されていなかった。
 俺はちょっと泳いで、卵の殻に触れる。
 卵の殻の中からエメラルドは顔だけ出して、海もしくは海の向こうにあるものをじっと見ていた。
 俺は卵の殻をビート板のように持って押して島に戻った。
 カオスチャオたちは救助されたエメラルドに群がった。
 チャオたちもエメラルドの親のつもりでいるのだ。
 二人と十匹も親がいるのだからエメラルドは大変だ。
 怒られたり泣きつかれたりしている。
 俺は卵の殻を持ってチャオたちから離れた。
 卵の殻の中に入って海を漂っていた、さっきのエメラルドの姿にショックを受けていた。
 島の遊水池である溜め池に俺は卵の殻を置いた。
 殻は浮く。
 チャオが入っていても浮かんでいたのだ。中になにも入っていなければ当然そうなる。
 俺は空っぽの殻を見つめて空想をした。
 一匹や二匹なら卵の殻に乗ってこの島から出られるのではないか。
 エメラルドが転生すれば、また卵が出来る。
 やがてチャオはみんなこの島から出られる。
 そうしたら俺たちはどうしよう。
 木を倒して、船を作れるだろうか。
 実が取れなくなってしまうがどうせ島から出るのだし、食糧については死なない俺たちには関係ない。
 と考えて気がついた。
 そもそも俺たちは死なないのだから、船も殻もいらないのだ。
 ただ波に流されて、どこかにたどり着くのを待てばいい。
 それまで苦しい思いをするのだろうけれど、なにがなんでもこの島から出たいのであれば、俺たちはただ海に飛び込むだけでよかった。
 俺はアサと一緒にどこかの国に流れ着いて、そこで不老不死のことを隠して普通の人のように生きていくことを想像する。
 でも今はもうエメラルドがいるから、エメラルド一匹を残して島を出ていくわけにはいかない。
 それなら俺とアサだけが島から出ればいいのではないか。
 人がいなくてもチャオは育つ。
 俺たちがいなくなっても、エメラルドには十匹も親がいるのだ。
 算段はついた。
 後はアサに話して実行するだけだ。
 だけどそれは無理だ。
 アサがそれを望んでいないことはよくわかっていた。
 もしかしたら俺だって、想像するのを楽しんでいるだけで、本当に脱出したいとは思っていないのかもしれない。
「なんの遊び?」
 浮かべた卵の殻を見ている俺に、アサが近寄ってきた。
「遊びじゃなくて考え事」
「ふうん。どんな?」
「この島はもう俺たちにとってすがりたい過去なんだな」
「え?」
「たとえばこの島から出ようと決意して、木を切り倒して船を作って、それでみんなでこの島から出るとするだろ。でもしばらく経ったら、俺たちはこの島の日々に戻りたくなってしまうんだろうなって考えてた。今の俺たちがたまに、この島に送られる前に戻れたらいいなって思うみたいに」
「過去は美化されるってこと?」
「そうじゃない。俺たちはこれまでの日々に囚われてしまうんだよ。研究所にいた日々、この島にいた日々。その日々が俺たち自身の象徴みたく感じてしまう」
 わかるような、わからないような。
 そうアサは言った。
「でも、確かに船を作ってまでこの島を出たいとは思わないよね」
 やっぱりそうだよな。
 アサにも脱出の意思はないことがわかって、俺は安心していた。
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6 これが人類の終わりってことですか
 スマッシュ  - 17/12/23(土) 0:21 -
  
 珍しく雪が降った。
 温暖な気候のこの島で雪が降るのは数年に一度あるかないかだ。
 降っても積もらない。
 塔の影などに薄く数日残るだけで、ほとんどはその日のうちに溶けてしまう。
 だから雪が降っている様を見るのが俺たちの雪遊びだった。
 カオスチャオもアサも俺も興奮していたが、エメラルドだけはきょとんとしていた。
 赤いダウンジャケットを着たアサはそんなエメラルドを上下左右に揺すって、
「雪だぜえええ」
 と興奮を伝えている。
 しかしエメラルドは目を回すだけで、なんにも伝わっていない様子だった。
 振りが激しくなって、アサは自分の頭まで揺らしている。
「やめなさい」
 と俺は制止した。俺は青いダウンジャケットを着ている。
 エメラルドはくらくらしているが、どこか楽しげだった。
 不機嫌にならなくて安心する。
 あまりにも意地悪ばかりしていると転生できなくなってしまうから、俺は恐ろしくてアサのように乱暴なことはできない。
 ちゃんとエメラルドを抱っこしてアサは、
「雪なんていつぶりだろう」
 と言った。
 何年だ、と俺は頭の中で数える。
「七年くらい、か?」
「そっか、そんなに前なんだ」
「次見られるのは、転生した後かもな」
 と俺はエメラルドの頭をぽんと叩いた。
 俺はこの島において雪が貴重であることを教えたかった。
 それを知っているカオスチャオたちは仰向けになって、落ちる雪を凝視している。
「私たちもあんなふうに雪見てたね」
 とアサは言った。
「じゃあ俺たちはデラさんだ」
「デラーックス!」
 アサが突然大声を出して、エメラルドがびくっと驚く。

 デラさんというのは、俺とアサを不老不死にした研究所にいた女の人だ。
 俺たちの世話係で親代わりとして、もしかしたらチャオの飼い主のように接してくれた人だった。
 一度大雪が降ったことがあった。
 俺たちにとっては他人事だったけれど、例年の数倍の雪が降ったせいでけっこうな被害が出たらしい。
 不老不死にされた時、俺たちは二十歳だった。
 それから十年は研究所で暮らしていた。
 大雪が降ったのは八年目のことだった。
 研究所からほとんど出られなかった俺たちは刺激に飢えていて、ちょっとしたことで子どものように興奮するようになっていた。
「デラさん、今日は雪ってマジ?」
 雪の話は研究員から聞いたことだった。
「マジよマジ。マジでデラックス降ってる。なんかもう世界が終わるって感じ」
「えっ、世界終わるの」
 ゲームをしていたアサが顔を上げた。
「違う。雪の話」
「あんなに降ってるの見ると、人類が絶滅しそうに思わない? 私だけなのかなあ」
「いや、俺たち見てないですから、その雪を」
「見たい。雪見たい」
 アサはゲーム機を滑らせて、俺とデラさんの方にハイハイで寄ってくる。
「え。脱走とかされると私クビになるから嫌だ」
「しないから大丈夫です」
 と俺は言う。
「クビになったら別の仕事すれば大丈夫ですよ」
 とアサは言った。
「わかったアサはお留守番な」
「嘘ですごめんなさい。連れてって」
 デラさんは、研究所の敷地から出ないように、そしてデラさんの視界から出ないようにときつく俺たちに言いつけた上で、俺たちを研究所の外に出してくれた。
 本来、実験体を勝手に建物から出した時点で、発覚すればデラさんは解雇されるはずだ。
 それなのにデラさんはとても軽いノリで俺たちを外に出してくれた。
 ダウンジャケットを二つ、青色の物と赤色の物を用意してくれて、俺は青をアサは赤を着た。
 俺たちに親身になってくれていた研究者を見つけてデラさんは声をかける。
「こいつらちょっと外に出すから、ばれないようによろしく」
「いきなりなに言ってるんですか。三十分で戻ってきてください。検査の予定あるんでそれ以上は無理です」
「ありがとうな。超デラックスだよ」
 とデラさんは言った。
 俺たちも手を振って、ありがとうと言う。
「ちゃんと雪を払って証拠隠滅してくださいね」
 と彼は手を振り返してくれた。
 こういう出来事を思い出すと、実験体として過ごした日々もそんなに悪くなかったように思えてくる。
 親切に接してくれる人がけっこういたのだ。あそこには。
 外に出ると、全身を叩くように凄まじい量の雪が降っていた。
 俺たちは積もった雪の上に寝転がった。
 俺たちが走り回ると、脱走しないかと見張らなくてはならなくて、デラさんに迷惑がかかると思った。
 だから感謝の気持ちも込めて、大人しく雪を楽しむことにしたのだった。
 仰向けになって寝ると、雪は白い海流だった。
 水に色をつけて、海の中の水の流れを見えるようにしたら、こんなふうなんじゃないか。
 そう思わせるふうに、雪は大体同じ方向を目指して降りながら、しかし中には流れと少し違った動きをする雪の粒があった。
 その異質な動きは小魚が生み出した流れだ。
 よく目立って、つい目でその動きを追ってしまう。
 俺たちの体に段々と雪が積もってくる。
 やがて埋もれてしまうのではないか、と先に気づいたのはアサだった。
 俺は降っている最中の雪を海流にたとえて眺めるのに夢中だったので、降った後の雪を全く意識していなかった。
「このまま雪が積もったら出られなくなりそう」
 とアサは言った。
 俺は砂浜で砂に体を埋める遊びを連想した。
「楽しいかもな」
「雪に埋もれたら、凍ったりするのかな」
「お前らはどうせ死なないから大丈夫だよ」
 立っているデラさんは俺たちを見下して言った。
 デラさんは体を縮めて、寒そうに震えている。
「けど私は死にそう。寒いの苦手なんだよね。クソデラックスやばい」
「私は平気。どうせ死なないし」
 とアサは胸を張った。
 不死身だろうが寒いのは寒い。
 けれど全く平気そうにしているアサは、元々寒いのに強いのかもしれない。
 俺はそんな演技ができるほど我慢できそうにはない。
 思い付いたことがあって、俺は両手を組んで腹の上に乗せ、目をつぶった。
 死人のポーズだ。
 そして死人の俺に雪はまとわりつく。
 はっきりとした色のダウンジャケットに、雪の白は目立った。
 始めは膜のようにうっすらと。やがて俺は全て雪に覆われて、死んだ繭になるだろう。
「これが人類の終わりってことですか?」
 無数の人間が同じように雪に埋もれる様を想像しながら俺は聞いた。
「そうだよ。積もった雪が人間の生きてきた証拠をなにもかも隠してしまう。見えなくしてしまう。永遠に溶けない雪が世界を覆う。それが終末には相応しいって、そんなイメージが私にはあるんだろうね」
 全部たった今考えたことなんだけど、とデラさんは付け足して言った。
 それが俺とアサの雪の記憶だった。
 あの日のように降る雪を見ることはもうないだろうと俺は思う。
引用なし
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7 早く卵産んじゃえよ
 スマッシュ  - 17/12/23(土) 0:22 -
  
 一年が経って、エメラルドはニュートラルノーマルのオトナチャオになった。
 繁殖ができるようになったが、エメラルドとつがいになれるチャオがこの島にはいない。
 飛空艇が新しい卵を運んできてくれないだろうかと空を見る時間が増えた。
 見えるのは遠い上空を飛ぶ旅客機ばかりだ。
「またコウノトリさん待ってる」
 とアサは塔の上で空を見ている俺に言った。
「そりゃあ、待つだろ」
「別に待たなくたっていいんじゃない? 卵なんて、次いつ持ってきてくれるかわからないんだし」
 そもそも次があるのか、とアサは言った。
「でももう一匹いれば繁殖できて、そうしたらどんどんチャオが増える」
「そんなことになったら、すぐにこの島から溢れちゃうよ」
「だけどそれが生き物として自然だろ」
 時の流れと共にチャオが生まれ、死んでしまうこともある。
 その正常な時の流れをこの島に取り戻すべきだという考えが俺にはあった。
「ま、そういうことは実際に卵が来てから考えようよ。待つのなんて、空見てなくてもできるよ」
 アサは両手に持っていた、シャベルと花の種の袋を俺に見せた。
「種まきしよう」
「種まき?」
「そう。ほらチャオって繁殖する時に、花を咲かせるでしょう。あれの代わりに、本物の花をってこと」
「ごっこ遊びか」
「そう、ごっこ遊び。私たちが毎晩していることと同じ」
 悪くないでしょ、とアサは笑った。
「そうだな」
 カオスチャオたちも種まきに興味を示したようだった。
 二本しかないスコップを交代で使ってカオスチャオは穴を掘る。
 そしてその穴に種を入れていく。
 うまく咲けば、この島のみんなが寝転がれるくらいのスペースが花畑になる。
 カオスチャオたちは、大きくなれという祈りのダンスを踊り出す。
 体をくねらせながら両手を頭上に持ち上げる踊りだ。
「うおおおおっ」
 アサも力を溜め始める。
 そして種を植えた場所に手をかざす。
「カオス・イレイザー!」
「消滅させるなよ」

 三ヶ月ほどが経って、ひまわりはアサの攻撃に負けずに咲いた。
 植えたはいいものの、よくよく考えたらひまわりは背が高くてチャオが繁殖時に咲かせる花とは似ても似つかなかった。
「綺麗に咲いたねえ」
 アサはひまわりの花の部分をもぎ取っていく。
「おいおいおい、なにしてんの」
 せっかく咲いたのに。
 するとアサはさも当然のことのように、
「なにって、繁殖の花畑を作るんだよ」
 と返す。
 どういうことだ、と首をひねっている間にアサは十個ほど花をもいでいた。
 そして花畑から少し離れた場所に、もいだ花を円形に並べていく。
 なるほど最初からそうするつもりだったのか。
 そうして作った繁殖スペースに、エメラルドを連れてくる。
「さて、お相手は誰にしようかなあ」
 アサは周囲を見渡す。
「やっぱチャオドルのみーちゃんかなあ。それか普通にフツウかな」
 考えた末にアサは、
「決めた。私にしよう」
 と言った。
「お前はチャオじゃないだろ」
「固いこと言わないの。嫉妬?」
「そうじゃないけど」
 アサはエメラルドの両手を握って、上下する。
 それが繁殖のダンスのつもりのようだ。
 しかしエメラルドは腕の上下に合わせて飛び跳ねていて、それは俺が見ていたチャオの繁殖ダンスとは違っていた。
「俺がやる」
 と俺はアキにダンスをやめさせた。
「寝取り?」
「うるさい」
 今度は俺がエメラルドの両手を握る。
 そして上下ではなく左右に優しく振る。
 エメラルドは跳ねたりせずに、穏やかに体を揺らす。
 そう、そういう感じだ。
 と俺は思った。
 本当の繁殖のダンスとは違う動きだったが、動きのノリを教え込めていると感じる。
「ほら早く卵産んじゃえよ」
 とアサが俺の背中を押すように蹴った。
 嫉妬しているのはそっちじゃないか。
 そう彼女には言わないで俺は笑みを浮かべる。
 いくら蹴られても動じずにエメラルドを踊らせ続けた。
引用なし
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8 たぶん明日
 スマッシュ  - 17/12/23(土) 3:16 -
  
 エメラルドが生まれてから六年が経った。
 もうそろそろ寿命だ。
 チャオは他の生き物と比べて老化がわかりにくい。
 体を壊すということが全然ないからだ。
 それでも最近エメラルドは運動量が減っていて、なんかもう少しで死にそうっていう雰囲気を出していた。
 チャオはあれから増えていない。
 減ってもいない。
 エメラルドの寿命が近いことを感じているのは、もちろん俺とアサだけでなくカオスチャオたちもだった。
 それでみんなエメラルドのことを気づかって、ことさら優しくしている。
 元々親気取りだったカオスチャオたちは、エメラルドの頭を撫でてやるなどして、もはや飼い主らしささえある。
 俺とアサはそんなカオスチャオたちとエメラルドを見守っている。
 ラストスパートのごとくご機嫌取りをする気にはなれなかった。
「あと、何日だと思う?」
「たぶん明日」
 とアサは答えた。
「そうか」
 明日にはエメラルドは決断するんだな。
 この島で生き続けるかどうか、という決断だ。
 生きていく気がなければ、転生せずにエメラルドは消える。
「なあ、もし転生しなかったらどうする?」
 と俺は聞いた。
 エメラルドが死んだら、転生する価値のない暮らしと思われてしまったら、それでも俺たちはこの生活を続けていくのだろうか。
 何年か前に考えた島からの脱出計画を思い出す。
 だけどアサは俺の意図とは違う答え方をした。
「お墓を作る。それでエメラルドのことを思い出したらそのお墓の前で手を合わせて、今日までのことを振り返る」
 アサは実際に手を合わせて、目を閉じた。
 きっと本当にエメラルドとの思い出を振り返っているのだろう。
 俺は手を合わせず目も閉じずに、思い出せることを思い出してみる。
 去年は、繁殖のダンスのはずなのに花畑から出てしまうくらい激しく回転して、アサはエメラルドを振り回していた。
 一昨年には二回目の雪が降ったけれど、エメラルドは雪よりも寒いことの方が大事だったらしく、ずっと俺たちの布団にくるまっていた。
 などと思い出しながら、アサはこの島から出ることなんて全然考えていないんだな、と俺は思った。
 じゃなきゃ俺たちが手を合わせるためのお墓なんて作らないのだ。

 翌日、アサの見立てどおりにエメラルドは寿命を迎えた。
 風のないよく晴れた日だった。
 エメラルドはピンク色の繭に包まれ、転生した。
 その様子をみんなで見ていた。
 繭の色がピンクだとわかっても、繭の中から卵が出てきても、誰もなにも歓声を上げなかった。
 エメラルドの転生を祝っているはずだが、みんながみんな無言なせいで、重苦しい雰囲気になっていた。
 俺もどのように喜べばいいのか、振る舞い方に困ってしまっていた。
 そんな中、繭が完全に消えるなり俺の向かいに座っていたアサは立ち上がって、卵を持った。
 そして卵が来た時のように草色の染みだらけのワンピースに卵を入れて、妊婦の振りをする。
 おどけることなく重い雰囲気をそのまま背負ったアサは、服の中で卵を抱えたままじっと立っている。
 ますます俺たちはなにも言えなくなって、アサがなにかしてくれるのを待つばかりになる。
 だけどアサは微動だにせず突っ立っている。
 俺まで身動きが取れなくなってくる。
 身じろぎするのさえ抑えなくてはいけない気がする。
 動かないでいるとそれまで暖かいだけだった日光に熱さを感じるようになってくる。
 空がじりじりと俺を熱している。
 俺の感じている熱は、アサと卵を温めている熱だ。
 いつか本当の赤ん坊を生ませてほしい。
 たぶんアサも俺と同じことを祈っている。
 空の青さ、日の暖かさは、未来を意味していた。
 それなら今その下に照らされている俺とアサにだって未来があってもいい。
 俺は未来を見上げて、声を出した。
「もう一度俺たちに子どもをください。お願いします」
 そう、もう一度。
 この島に捨てられてしまって、なにかが生まれることとは無縁になってしまった俺たちに見せてほしい。
 人が、チャオの卵が、生まれるその時を。
 アサが抱えている膨らんだ腹の中に、未来のあらゆる人やチャオの誕生が隠されているように感じられてきて、俺はアサがごっこ遊びに飽きるまで彼女の腹を見つめ続ける。
 アサは百人の赤ちゃんと百匹のチャオの母親になり、そして卵を降ろすとアサから誕生した全ての未来が空の向こうに消えた。
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あとがき(12/23 23:00更新)
 スマッシュ  - 17/12/23(土) 3:17 -
  
更新履歴
12/23 23:00
アサとヨルの服の設定を作り、文章に反映させました。
妊婦ごっこをしている時は、草の色の染みだらけのワンピースをアサは着ています。
冬には、二人はダウンジャケットを着ています。
どちらも研究所の時から着ている想定です。

飛空艇から来たコンテナの中身にブロッコリーを追加しました。


あとがき
この物語を思い付いたのは、12月20日くらいだったと思います。
もっと時間かけて書けば、名作になったのでは?
と私も思いました。
だけど来年までこの作品に力を注ぐくらいなら、もっと別の小説をたくさん書きたいので、数日でやっつけました。


元ネタ集

ガーデンコール
・チャピルさんの『チャオガーデン』っぽい小説を書きたかったので、似た感じのタイトルにしました。

舞台
・エッグキャリアから行けるチャオガーデンです。
・チャピルさんの『チャオガーデン』がステーションスクエア。冬木野さんの『つづきから』がミスティックルーインだったので、残っていたエッグキャリアをもらいました。

空の青さは未来を意味している
・未来といえばろっどさんの『チャオ・ウォーカー』の主人公の名前ですよね!

アサとヨル
・ろっどさんの『月と太陽の物語』のサンとムーンから名前をもらいました。
・それがしさんの小説の主役の男女を参考にしました。

うべえええええい!
・だーくさんの『ステンドグラス』のぺーこのセリフです。

飛空艇
・土星さんの『真実の物語』に出てくる乗り物。

ブロッコリー
・ぺっく・ぴーすさんの『そんなにブロッコリーのことが嫌いなら殺せ』から。

エメラルド
・『月と太陽の物語』に途中からエメラルド編が追加されるので。

みーちゃん、チャオドル
・みーちゃんはホップスターさんの『ONLINE DREAMS Episode2 −Real Dreams−』に出てくるネットアイドルの名前。ONLINE DREAMSシリーズは名作なのでぜひ。
・チャオドルはホップスターさんの『Project "CHAODOL" −物語と次元のお話−』より。

首から上がない男
・斬守さんのあだ名、斬首より。
・最近彼と話したら、『俺、昔の作品でも幸福について考えてる。今も考えてる……。なにも変わってない……」と語ってたので幸福について語らせた。


・冬木野さんがやけに冬の描写がうまかったので。今でもしばしば話題に上がるほど、秀逸だった。
・『生存報告』が終末ものだったので、雪から終末を連想するシーンにした。

デラさん
・DXさんより。いじられキャラだったので、いじりやすい口癖を付与してみた。

カオス・イレイザー
・だーくさんの『シャドウの冒険』のシャドウの必殺技。あまりにも強すぎるこの技は、作品を打ち切りにさせる一因となった。
・本当は種を植えるシーンでシャベルを持ったアサが地衝撃をする予定だったが、地衝撃をしてまで穴を掘るほど種の量がなかった。
引用なし
パスワード
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