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カオシング現象発生中! 予告 スマッシュ 16/11/17(木) 18:12

第1章 3話 作戦会議をするぞ! スマッシュ 16/12/25(日) 2:33

第1章 3話 作戦会議をするぞ!
 スマッシュ  - 16/12/25(日) 2:33 -
  
 スイートルームで、今回の仕事の説明が始まった。
 レッシ以外に、十一人の人がいた。
 その中に、レッシが関所で見かけた女性と二匹のチャオもいた。
 依頼主は、ヒドゥン・ベイスという男だった。
 五十歳くらいの中年で、ひげを蓄えている。
「君たちには、この屋敷を根城にしているチャオたちを根絶やしにしてもらう」
 ヒドゥンは、プロジェクターで屋敷の画像を写した。
 正面から撮影された三階建ての屋敷は、正方形に近い形をしていた。
「見ての通り、屋敷は三階建てである。地下室はない。そしてこの屋敷は、戦闘の際いくらでも破壊して構わない。屋敷の持ち主から許可が出ている」
 おお、と声が上がる。
 思う存分暴れたいという力自慢もいるようだ。
 好きにしていいのなら、戦いやすくなる。
 レッシもそんなふうに肯定的に捉えていた。
「最優先事項は、屋敷内のチャオを殲滅することである。そしてこの町に完全なる平和を取り戻していただきたい」
 しかしこの依頼には裏がある。
 レッシはそのことを知っていた。
 ホテルの従業員の話では、占領された屋敷の持ち主は、ヒドゥンという男だそうだ。
 つまり、依頼者の男である。
 さらにヒドゥンは、疑似エメラルドやカオシング現象の研究者なのだそうだ。
 なにか秘めた狙いがあるのだ。
 それが単に、都合の悪いことを隠蔽しようというだけならいいが。
 ヒドゥンの話が終わり、彼が退室すると、レッシは関所で見かけた女性に話しかけた。
「あんたもこの依頼で来たんだな」
「はい?」
 彼女の二匹のチャオがレッシの顔の高さで飛び、彼女を守るように間に入る。
「関所で見かけたんだよ。二匹連れは珍しいから、気になっていたんだ」
「そういうことか」
 ダークチャオは飛ぶのをやめた。
 ヒーローチャオはまだレッシを睨んでいた。
「俺、ラジカル。よろしく」
「俺はゲート。どうぞよろしく」
 二匹は握手する。
 そしてゲートはヒーローチャオを指して、
「あれはウォール。性格が悪いんだ」と言った。
「うっせえ馬鹿。変なこと言ってんな」
「ごめんなさいね。ウォールはいつもこんな感じなんで」
「これはこれで可愛いですね」とレッシはゲートを撫でる。
 ゲートは逃げるように床に降りた。
「私は、リリカ・レーン。この子たちは飛ぶのが得意なの」
「俺はレッシ・ラッシュ。こいつ、ラジカルは走るのが得意だ」
 大男が、よし、と大きな声を出し、手を叩いた。
「作戦会議をするぞ!」
 男に視線が集まる。
 リーダーに相応しいか値踏みする目だ。
「俺はタツダ。俺のチャオは、チカラタイプだが飛ぶこともかなり得意だ」
 紹介されたチャオが飛び、そして腕を広げ、ヘリコプターのように回転を始める。
「こいつの力なら、家の壁だってぶち破れる。飛べることも合わせて、こいつには三階から突撃させるのが妥当だろう。次は一階からの突撃を誰がするか、だ」
 タツダはラジカルを見た。
 ハシリタイプを突撃させるつもりのようだ。
 しかし挙手した男がいた。
「私のチャオが突撃する」
 その男のチャオはオヨギタイプだった。
 そして腕がゴリラのものだった。
 今日び、小動物パーツを隠さないチャオは珍しい。
「パワーも耐久力もある。最前線に立つのにこれ以上のチャオはいないだろう?」
 すると別の男が立ち上がる。
「面白い冗談だな。スピードとパワーが重要なんだよ。それがなければ、敵を逃がしてしまうからな。そしてうちのチャオにはそれがある」
「ならどちらにも突撃をしてもらおう」
 大男は言った。
 そして、それぞれのチャオの役割が決められていく。
 ラジカルは出入り口から逃げ出すチャオを、ゲートとウォールは飛んで逃げるチャオを漏らさず倒すことに決まる。
引用なし
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