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週刊チャオ鍛錬室 ろっど 11/4/23(土) 4:16

ダークさんへ それがし 11/5/15(日) 3:03
解説 線文字D 11/5/15(日) 23:15
ありがとうございます ダーク 11/5/16(月) 7:14

ダークさんへ
 それがし  - 11/5/15(日) 3:03 -
  
全員になるべく返信しようと書いていたんですが……
ダークさん、あなたのだけはやっぱりどうしてもわからないよっ。

というわけで、一応想像に任せて。

この二人はどちらもAIなのかなぁと思いました。

中年が、さも当然そうに腕を切り落す
→痛覚が無い
→だが、腕というものはある
→なので、「中年」は人型をしたAIである?

俺のチャオが転生せずに死んだ
→チャオはチャオを可愛がることはしない。
→また、チャオという生物に自らの感情を移入することが出来なかった。
→「俺」は人間としての感情も無く、またチャオでもない。
→感情のない人間か、AIか?

俺の口に入っているグレープジュースの味がなくなった
→味覚がなくなる
→「俺」はだんだんと身体の機能を失いつつある
→やはり、「俺」は人間に限りなく近いAIである?

「死ね」
中年の男の言葉の後、俺はなくなった。
→死ぬ、という表現ではない
→「俺」という存在は自らがそう位置付けられるものだと認識していない
→つまり、人間では無い、AIであると考えられる?

と、文中からの類推でこんな感じで根拠だててみました。
ここからはただの妄想です。

*   *   *

「俺」は人型の最初から機械として作られた純AI。要はアンドロイド。
「中年」は同じAIでありながら「俺」よりも若干上位存在に居るAIであり、「俺」の持つ感覚を制御できる存在。さらに、元人間であったものを改造されたものだと見られる。要は改造人間。

二人は元はどちらも「純AI」である者同士として交流があった。
彼らは「人造人間」である可能性を否定した。それは、自らがいつかは人間で生きていたことがある、と知ると、自らの機械としての存在があることに気がやんでしまうから。単に、そんなわけがないと理解していただけかもしれない。

しかし、それは「チャオ」というものを育てることで一変する。
「俺」の育てたチャオは、「予定通りに」死ぬ。
んばぜなら、彼には感情というものが無く、それがチャオに伝わることは無かったから。
が、「中年」の育てたちチャオは「予定外に」転生してしまった。
彼は悟ってしまった。
自分はいつか人間として生きていて、何らかの理由で死に、そして、何らかの理由で再び人造人間としてこの世に存在してしまっていることを。

「分かるか。なくなるんだ」

「中年」の言った言葉はいわば「死」という意味である。
しかし、当然「俺」がそれを理解することはできない。

彼は腕を切り落す。
AIは腕が切り落されたからとて痛覚が無いので特に何があるわけでもない。
しかし、「中年」は元人間であることを悟り、それがアブノーマルなこととして感じてしまう自分がいることをアピールする。

当然「俺」はその感情を読み取れない。
「中年」は今度は「俺」の「味覚」を上位存在として取ってしまう。
「俺」はその感覚が消えることを当然だと思うが、やはり「中年」はそのことがアブノーマルなことなのだと意識せざるを得ない。

「中年」は「俺」に対して、自らの存在を嫌でも分からせようとするが出来ず、「俺」が純AIとしてのうのうと生きていることに自分勝手な憤りを感じている。

そうして、「俺」はAIとして当たり前の状態をあたかも疑問であるように思っている「中年」を諭す。

「お前は何も分かっていない」

それは、彼がAIとしての本質を理解していないという意味であり、決して深い意味で言ったわけではない。
だが、その言葉はもろ刃の剣。
逆に、「中年」の気持ちを代弁する結果となり、彼を憤らせる。
しかし、そんなことはつゆ知らず、「俺」は続ける。

「実は取れたんだ」

ここでいう「実」とは「お前は、人間ではなくAIなんだ」ということを如実に示している気がする。
「実」はあまりに抽象的すぎるが、意味付けするなら「生命としての生と死の本質」か。
つまり「俺」は「私たちは、人間じゃないからな」という言葉を言っている。

「死ね」

そうして、結局理解してもらえなかった「中年」は、同胞だと思っていた男に激こうし、手をかける。
その言葉は「死ね」であり、彼が自分は人間であるんだ、それが理解できるんだ、ということをアピールした。
……が叶わず。
「俺」は、最後まで「なくなる」という感覚で、自らの存在の終焉を感じ取っていた。

*   *   *

妄想乙。と言われればそこまでなんですが、なんとなく書きたくなったので。
たまにはこんな謎かけみたいな文章も面白いですね。
引用なし
パスワード
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 6.0; Trident/4.0; GTB6; YTB730; ...@228.212.12.61.ap.seikyou.ne.jp>

解説
 線文字D  - 11/5/15(日) 23:15 -
  
> 「わかるか。なくなるんだ」

無を扱うため、最初に提起する。

>  中年の男が言う。

中年:経験の象徴。熟してはいない。
また、中年の男は俺の内面の一要素である。

> 「わかるさ。何も残らない」
>  俺はグレープジュースを飲む。

俺は、自らのチャオの死、死体すらも残らない無を想像する。

グレープジュース:ぶどう一粒は、自分を構成する一要素。
落ちた粒からジュースが作られる→グレープジュースは自分から落ちた要素
ジュースを口に含む→落ちた要素を味わう→死んだチャオを思い出し悲しむ

> 「お前は何もわかっていない」
>  中年の男は自らの腕を切り落とした。
> 「こういうことだ」

感覚の無を、俺の経験である中年の男が腕を切り落として、俺に伝えようとする。
腕→何かをするときに一番使われる部位。つまり、俺の経験の中で一番行動決定の際に使われていた経験→チャオの死
チャオの死は、客観的な無ではなく、飽くまでチャオにとっての無である、という主張を俺の感覚を使って理解させようとする。

>  中年の男の腕は床の上に横たわっている。

それでも俺は、感覚の無ではなく、飽くまで客観的に落ちた腕を見ている。

> 「お前はまだ何もわかっていないようだ」

俺が感覚の無に注目しなかったことによる発言。

>  俺のチャオが灰色の繭に包まれた瞬間が思い出される。
> 「こういうことではない」
>  俺の口に入っているグレープジュースの味がなくなった。
> 「そういうことだ」

経験である中年の男が、その一部である瞬間を思い出させる。
口の中のグレープジュースの味がなくなる→死んだチャオに心を動かされないようになる→中年の男の腕が落ちたから

>  俺はグレープジュースを飲み込み、

俺は死んだチャオに心を動かされない自分を受け入れている。

> 首を上げて中年の男の顔を見る。

首を上げて→中年の男は無を軽視するようになった俺を見下している。

> 「お前は何もわかっていない」

経験のみで語る中年の男を、経験を踏まえた上で話す俺は見下す。

>  俺の言葉に、中年の男の顔は紅潮した。

自分のほうが優位だと思っていた中年の男は、俺に見下された発言をされ憤る。

> 「実は取れたんだ」

実とは、チャオのこと。
無の経験も、俺の要素でなくなった。
中年の男は経験そのものであるため、経験の無を知らない。

> 「死ね」
>  中年の男の言葉の後、俺はなくなった。

中年の男は自殺する。
経験(すべての記憶)を失った俺は、自我を失う。中年の男による感覚的な無を伝えるための無意味な最終手段。
しかし、俺はもはや違う人間になってしまったので、その面でも無意味に終わる。


全体を通して、強い主張はない。色々ぶちこんだ。ある意味では人間らしい。
ぶっちゃけご想像にお任せ、でいい。
引用なし
パスワード
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 6.0; Trident/4.0; GTB6; YTB730; ...@228.212.12.61.ap.seikyou.ne.jp>

ありがとうございます
 ダーク  - 11/5/16(月) 7:14 -
  
想像の余地がある文章、って好きですので、こういう感想はありがたいです。
同じ文章なのに全く違うストーリーが出来上がるなんて、面白いもんです。
ありがとうございました。
引用なし
パスワード
<Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 6.0; Trident/4.0; GTB6.6; SLCC1;...@253.net119083032.t-com.ne.jp>

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